愛盲時報 第235号(テキストデータ・全文)
愛盲時報 平成24年7月17日(火) 第235号
≪1.第65回全国盲人福祉千葉大会 新体制初の大会 さらなる飛躍へ期待≫
社会福祉法人日本盲人会連合(竹下義樹会長)と公益社団法人千葉県視覚障害者福祉協会(小林英樹会長)、千葉市視覚障害者協会(岡田正平会長)の主催による第65回全国盲人福祉大会が、6月7日~9日の3日間、千葉市のアパホテル&リゾート(東京ベイ幕張)で開催された。全国から関係者約1500人が集まり「障害のある人の権利条約の早期批准と国内法の整備を」「守れ、視覚障害者の命。急げ、駅ホーム可動柵の設置」「無免許マッサージの放置は法治国家の崩壊」「続けよう、被災者支援。忘れるな、大震災への備え」の4つの大会スローガンのもと、真剣な討議を重ねた。
*第1日目
大会初日の7日に開かれた理事会では、翌日の全国盲人代表者会議提出議案の確認や、大会運営等について協議。引き続き行われた評議員会では、平成23年度事業報告案並びに決算報告案が、本部提案通り承認された。
同日開かれた、あはき協議会(小川幹雄協議会長)の代表者会議では、平成23年度事業報告並びに決算報告を承認、引き続き平成24年度事業計画案、同予算案などを審議した。さらに今年度から、あはき等法推進協議会が実施する認定訪問マッサージ師の研修制度や、日マ会・理教連・全病理・あはき協の4団体で取り組む診療報酬点数の引き上げ要求署名活動などについても協議、さらに柔整師の保険不正請求是正に関する運動の成果が上がっていることなどが報告された。
またスポーツ協議会(大橋博協議会長)では、昨年開催された第11回全国障害者スポーツ大会のグランドソフトボール競技で優勝した三重県チームが、竹下会長から表彰された。続いて第7回通信競技大会の表彰式が行なわれ、入賞者に表彰状並びにメダルが授与された。会議では平成23年度事業報告、決算報告が行われ、決算の書き方などに議論が集中したが、最終的には執行部原案どおり承認、引き続き平成24年度事業計画案、同予算案を審議した。
*第2日目
8日は第49回全国盲人代表者会議が開かれた。全体会議では、平成23年度決議処理報告に続いて平成24年度運動方針案を審議、いずれも本部提案通り承認された。午後からは3つの分科会が開かれ、「生活」では同行援護事業の地域間格差など45件、「バリアフリー」では地デジラジオの開発状況など27件、「職業」では無免許マッサージ対策など18件と、90件に及ぶ各団体からの提出議案を討議。再度開かれた全体会議で各分科会報告に続いて審議内容が報告され、一部修正などを経て提出議案の大半が採択された。
*第3日目
大会最終日の9日は、盛大に大会式典が開かれた。岡田正平千葉市視障協会長の開会宣言、小林英樹千葉県視障協会長の歓迎の言葉、竹下義樹日盲連会長の主催者挨拶に続いて、日盲連顕彰等受賞者に表彰状、感謝状が贈呈された。続いて厚生労働、文部科学両大臣の祝辞、千葉県知事の祝辞が代読されたほか、地元選出の衆参両院議員など多数の来賓から祝辞が述べられ、式典は大幅に時間延長された。大会議事では、平成23年度決議処理報告、平成24年度運動方針案を執行部原案通り全会一致で可決した後、宣言・決議も全会一致で採択された。続いて次年度の第66回全国盲人福祉大会開催地団体である福井県視覚障害者福祉協会の小山尊会長より「永平寺や東尋坊など観光地も多く、県民あげて皆さんをお待ちする」と、参加を呼び掛ける挨拶があった。最後に笹川吉彦名誉会長の音頭で万歳三唱、3日間にわたる大会の幕を閉じた。
*大会宣言
東京ディズニーランド・ディズニーシーの大型テーマパークのみならず、房総丘陵と黒潮流れる太平洋の自然豊かな観光地に恵まれ、日本点字の父と言われる、石川倉治先生が教鞭をとられたここ千葉県において、全国から多くの視覚障害者とその関係者が一堂に会し第65回全国盲人福祉大会千葉大会をかくも盛大に開催できたことは大きな喜びであります。
この大会の成功は、千葉県、千葉市をはじめ、関係各方面と千葉県民各位の温かいご支援・ご協力の賜物であり、準備に当たられた公益社団法人千葉県視覚障害者福祉協会並びに千葉市視覚障害者協会の皆様に心から感謝申し上げます。
昨年3月11日の大震災で亡くなられた方々のご冥福と、被災された皆様の1日も早い復興をお祈り申し上げます。今回の震災で、障害のある者がいかに災害に弱いかが改めて明らかになったことから、日本盲人会連合では厚生労働省からの補助金を受け「視覚障害者の防災・避難マニュアル」を作成しました。このマニュアルを全国の自治体に広め、いつどこで災害が起きても対応できるよう万全の備えをしておかなければなりません。
今国では、2006年12月に採択された国連・障害者の権利に関する条約の批准に向け、各種の国内法の整備にあたっています。その中で現政権は、障害者自立支援法を廃止し、新たに障がい者総合福祉法を制定することを約束したにもかかわらず、現時点では名称を「障害者総合支援法」と改めたものの、内容的には自立支援法の一部を改正したにすぎません。改正法は、昨年8月の骨格提言を尊重したものとは言えず、加えて障害者自立支援法違憲訴訟原告団との基本合意を無視したものとなっており、到底許されるものではありません。施行後3年をめどに見直しを行うことになっていますが、私たちは、障害者の権利に関する条約と前記基本合意書に沿った障がい者総合福祉法を実現させるため、引き続き運動しなければなりません。
私たちは、一日も早く、障害者の基本的人権保障を内容とする障害者差別禁止法の成立とともに、全ての自治体において障害者差別禁止条例が制定されることを切望しています。
昨年10月より施行された「同行援護」については、全国一律のサービスを行うものでありながら、市町村における格差は移動支援事業の時よりも大きくなったと言わざるを得ません。これは、自治体の理解不足が原因であり、各地域において粘り強く制度への理解を求めることが必要です。
視覚障害者の駅ホームからの転落や列車との接触事故が後を絶たず、鉄道事業者等にホームドアなどの転落防止施設設置を求めるとともに、道路での安全な一人歩きを保障するため、ハイブリッド車などの静音車対策も進めていかなければなりません。
視覚障害鍼灸マッサージ師の職域の確保と業権擁護を目指し、無免許者対策や資質向上を図ってきましたが、新たな問題として、近代西洋医学と東洋医学などの代替医療を融合した、いわゆる「統合医療」の推進に向けた議論がはじまっています。定義自体が曖昧な「統合医療」について、概念の捉え方や科学的知見の担保、安全性・有効性の評価を行なわずしてこれを認めるわけにはいきません。さらに、いまだに横行している無資格者、無免許者の撲滅にも一丸となって取り組んでいくことが必要です。
ロービジョンケアに対する診療の確立、中途失明者の現職復帰や新職業の開拓、さらには専門的知識を有する教師が配置されたインクルーシブな教育が普通学校においても行われるよう強く求めていかなければなりません。全国で地デジが開始された現在、開発されつつあるテレビ音声を聞くことのできるラジオの一刻も早い発売が待たれています。
全国の視覚障害者の要求を実現させるためには、日盲連加盟団体の会員の増加と財政基盤を強化することが重要な課題となっています。
私たちは、社会の構成員のひとりとして、社会に貢献し、生きがいのある生活を送り、それぞれの自己実現を目指し、本大会を契機に力強く前進することをここに宣言します。
*大会決議
1.不況が長引く中で、障害者の困窮が深まっています。とりわけ就労困難な視覚障害者の生活を保障するため、障害基礎年金を1級は月額12万円以上に、2級は月額10万円以上に引き上げるとともに、所得制限を緩和していただきたい。
1.改正障害者基本法が障害者の基本的人権を十分に保障するために機能するよう運用していただきたい。そのためにも、改正障害者基本法の下で作成される障害者基本計画においては、視覚障害者の意見が十分に反映されるようにしていただきたい。
1.わが国において障害者差別禁止法を早期に制定したうえで、障害者の権利に関する条約を批准し、わが国における障害者差別がなくなる社会づくりを進めていただきたい。
1.視覚障害者の外出時における安全確保は緊急かつ必要不可欠なものです。転落の危険性のある駅ホームにホームドアや可動柵を設置し、階段の段鼻には色づけをしていただきたい。駅ホームに転落防止柵が設置されるまでは、ホーム上の点字ブロックに必ず内方線を敷設していただきたい。
1.視覚障害者が安全に外出し移動するためには、交差点におけるエスコートゾーンの設置や音響信号機の設置は極めて有効的なので、全国の交差点に順次設置していただきたい。また、自転車の歩道走行は極めて危険であり、自転車の歩道走行を禁止するとともに、ハイブリッド車等に発音装置を義務化するなどして、視覚障害者の歩行の安全確保に万全の措置を講じていただきたい。
1.視覚障害者の社会参加と平等を実現するため、情報の点字化、音声化、テレビ放送の副音声化、利用しやすいIT機器の開発など、情報におけるバリアを解消するための施策を実施していただきたい。
1.視覚障害児者の教育を保障する見地から、障害のある人の権利条約が求めているインクルーシブ教育を、それぞれが生活する地域において統合教育として保障するよう制度の改善を図っていただきたい。
1.東日本大震災において視覚障害被災者が経験した命の危険と避難所等における困難が繰り返されることのないよう、十分な事前策としての安全対策の推進やマニュアルの作成とその周知徹底を図っていただきたい。
1.障害者の多くが望んでいる障害者の基本的人権保障を内容とする制度は、改正された障害者総合支援法によっても実現しているとは言えないので、早期の実現を目指し新たな立法作業を急いでいただきたい。
1.視覚障害者の多くが生業としている鍼灸マッサージ師の生活の安定と国民への十分な貢献ができるようにするため、理療科教育の一層の充実を図るとともに、卒後研修や生涯研修を充実させ、資質向上を支援していただきたい。また、視覚障害を有する鍼灸マッサージ師の就労を困難にするだけでなく、鍼灸マッサージ業の健全な発展を阻害する無免許者や無資格医業類似行為者の取締を徹底するとともに、柔道整復師による違法な保険取扱いを是正していただきたい。
1.地上デジタル放送が全国で実施された今日、視覚障害者が地デジ放送を容易に視聴できるようにするため、解説放送や緊急通報の音声化を実現するとともに、地デジ放送が聴けるラジオを開発し安価に購入できるようにしていただきたい。
1.昨年10月から施行された重度視覚障害者同行援護事業を、視覚障害者の自立と社会参加を保障する制度として充実、発展させるとともに、全国の自治体において一律の内容で実施されるよう指導していただきたい。
*日盲連顕彰等16人と3団体(敬称略)
【村谷昌弘福祉賞】北山豊(和歌山県)
【礎賞(組織功労)】柿内健作(大阪市)
【ブライトスター賞】榊原隆(山梨県)
【青い鳥賞】わの会(山梨県)、大橋東洋彦(京都府)
【光の泉賞(内助等功労)】内田初江(青森県)、須藤芳子(栃木県)、柳芳子(石川県)、橋長公子(三重県)、山下正子(大阪府)、畠中志津子(和歌山県)、藤井育子(山口県)、山下あけみ(高知県)、笠トクエ(福岡市)、羽田野敏子(大分県)
【光の泉賞(福祉貢献)】大島保子(千葉県)
【永年勤続表彰】篠崎友光子(東京都)
【感謝状】公益社団法人千葉県視覚障害者福祉協会(第65回全国盲人福祉大会開催)、千葉市視覚障害者協会(同)
≪2.大会決議事項各省庁に一斉陳情≫
日本盲人会連合は6月27日、前日の総合企画審議会・理事会でとりまとめた第65回全国盲人福祉大会の決議処理に基づく要望事項を、関係各省庁に一斉陳情した。陳情項目の概要は次の通り。
【厚生労働省】
*障害者総合支援法について:(1)障がい者制度改革推進会議総合福祉部会がまとめた骨格提言を盛り込んだ抜本的改正を3年内の見直し規定により実現(2)障害支援区分の廃止(3)代読・代筆の明示とすべての自治体での制度確立(4)ホームヘルパー、ガイドヘルパー、日常生活用具等の給付は国の責任で、地域間格差なくニーズに即して(5)ホームヘルパー、ガイドヘルパー、日常生活用具等給付の利用者負担は廃止すべき(負担する場合も本人の負担能力に応じて)(6)電子歩行補助具を補装具の支給対象に
*同行援護について:(1)質的充実(制度の充実・発展と全国一律の実施を指導。従業者の量的・質的充実。利用しやすい制度に。介護保険優先ではないことを周知徹底。居住地以外でも事業者と円滑な契約が行われるよう指導)(2)利用時間・利用目的(利用時間に制限が無いことを自治体や事業所に徹底。利用者負担完全撤廃。報酬単価は利用実態に即し適切に設定。サービス提供責任者の配置基準の経過措置継続と実態に即した弾力的運用。病院内での支援が可能であることを周知。
入院中の外出にガイドヘルパー利用を。緊急時も24時間対応でガイドヘルパーが利用できるよう指導。ガイドヘルパーが運転する車の利用)
*災害支援について:(1)国・自治体の障害福祉計画に視覚障害者にもわかる避難路・避難場所等を設定(2)東日本大震災で被災した障害者に特別手当支給
*その他の福祉制度について:(1)障害基礎年金を1級月額12万円以上、2級月額10万円以上に(2)重度障害者医療費助成制度を全国統一(3)視覚障害者のグループホーム、ケアホーム(改正法により統合)入所を制限なしに(4)65歳過ぎの視覚障害者にも福祉サービスの継続利用を(5)入院の際、病院内でホームヘルプサービスの利用を(6)在宅視覚障害者支援へ障害者手帳交付者の名簿開示(7)歩行訓練士の身分を法的に位置付け、視覚障害者施設への配置を義務化(8)点訳・音訳ソフトをボランティアに無料配布(9)テレビ音声が聞けるラジオを日常生活用具として給付
【厚生労働省・職業関係】
(1)通勤や職場での同行援護利用(2)あはき以外の職種開拓(3)就労継続支援事業制度の制限緩和(4)免許者への広告制限緩和(5)無資格者による違法業務拡大の取締等強化(6)免許取得者養成を目的とせず、あん摩等の業を行うものを養成する事業者の取締強化(7)柔道整復師による不正請求等根絶(療養費請求の際、負傷原因記載を支給の絶対的要件に。都道府県で異なる保険請求様式を統一。慢性疾患を接骨院で治療しないよう保険者への指導を通知)(8)国や自治体等が視覚障害あはき師を雇用し、福祉施設や介護施設、一般企業にも推進の働きかけを(9)視覚障害あはき師の移動や事務処理等の補助・サポート体制を(10)視覚障害者に対するリハビリテーションを医療点数に(11)就労支援センター運営にあたり視覚障害者の特性を踏まえた特段の配慮を(12)ハローワークが無資格類似行為者の求人を扱わないよう要望(13)理療科教育、卒後・生涯研修の充実による資質向上支援(14)各企業にヘルスキーパー雇用の働きかけを(15)高齢者福祉施設に視覚障害あはき師を採用(16)公的機関に視覚障害マッサージ師をヘルスキーパーとして採用するよう指導し、公共施設内で営業できるよう法的整備(17)介護施設に視覚障害マッサージ師を機能訓練指導員として採用し、職場介助者制度適用と報酬単価改善(18)視覚障害の新規免許取得者に臨床経験の場を(19)病院勤務あはき師の地位確立へ診療報酬点数表改善
【警察庁】
(1)あはき無免許・無資格類似行為者一掃のための取締強化(2)歩道における自転車の交通ルール明確化と、歩行者と自転車の分離、自転車の左側通行・マナー向上等、歩行者の安全確保(3)音響式信号機、エスコートゾーンの設置拡大と歩車分離式交差点の安全対策(4)弱視者・高齢者の安全確保のため弱視者用LED信号機普及
【文部科学省】
(1)あはき技術向上へ実技教育・実習強化、卒後教育の検討(2)盲学校あはき課程に中高年中途視覚障害者が入学できるよう各教育委員会に働きかけを(3)盲学校専攻科の理療科・保健理療科に1年間の研修科設置を(4)アハキ教育制度の在り方について、按摩師等法抜本改正(1988年)の検討を再開し解決を
【会計検査院】
(1)柔道整復師の保険不正請求を再度実態調査し、療養費健全化を(2)柔道整復師の法定外不正施術顕在化を(3)厚労省の対策でも事態が改善されないことから、再度柔道整復師に対する適正化策を
【総務省】
(1)東日本大震災を教訓に個人情報保護法が障害者の緊急支援の壁にならないよう法的整備(2)ワンセグ地デジラジオ普及促進と出力強化、全国一律の受信システム確立(3)ニュース速報・緊急地震速報字幕の音声化、点字出力化(4)外国語放送吹き替えや解説放送の拡充、利用しやすいIT機器開発促進へ各種標準化指針作成と周知徹底
【内閣府】
*一般事項:(1)バリアフリー化推進にあたり、各種審議会メンバーは視覚障害者を含む障害当事者を2分の1以上とし、当事者団体に意見聴取(2)障害者差別禁止法で点字を各種手続きに用いる文字に(3)障害者基本計画に視覚障害者の意見を反映(4)障害者差別禁止法早期制定と障害者権利条約批准
*災害支援に関する事項:(1)盲学校・盲人福祉施設等を特定避難所に指定し、視覚障害者の2次避難所に(2)災害時の視覚障害者救出・援護のための誘導員や避難生活援助の専門的支援員配置、誘導体制整備と避難指導方法確立(3)国・自治体の障害福祉計画に視覚障害者にもわかる避難路・避難場所等設定と、視覚障害者用防災マニュアル整備(4)東日本大震災で被災した障害者に特別手当の支給
【金融庁】
(1)視覚障害者が操作可能なATMが設置されていない金融機関に職員が補助するよう指導(2)預貯金払い戻し等に金融機関の職員が複数で立ち会い、代筆・代読を実施するよう周知徹底(3)金融機関等での契約書等の代筆を、第三者立会いのもとで認めるよう法的整備
【国土交通省】
*安全な移動の確保について:(1)内方線・可動柵・ホームドアの設置推進と、介助のための人員配置(2)自動改札機の利用ルール化(3)乗降客の少ない鉄道駅も詳細な音声案内を(4)電動バイク、電気自動車、ハイブリッドカーに発音装置搭載と、それを停止しないことを法的に義務付け(5)点字ブロックの普及(6)バスターミナルに、バス停の位置と行き先を示す音声案内の設置(7)JR・私鉄各駅の入口、改札口、駅構内のエスカレーター、エレベーター、階段、トイレに音声案内の設置(8)高速道路のサービスエリア・パーキングエリア、道の駅、JR駅構内等の多目的トイレ内に音声案内装置の整備を(9)国道の歩道に融雪装置(ロードヒーティング等)設置(10)視覚障害者が使える券売機、点字の時刻表・運賃表設置(11)階段段鼻の色づけ(12)地図情報を音声提供する補助機器の給付制度やシステムの充実
*その他:(1)高速道路の障害者割引制度は事前登録を不要とし、身障手帳提示による利用を(2)鉄道料金の割引制度を100キロ未満・単独利用も可能にし、介助者付きの場合は特急・新幹線料金にも拡大(3)ジパングクラブでの利用等乗車券購入や駅での事務手続きに代筆を行うことを徹底
【経済産業省】
(1)カセットテープ・テープレコーダーの製造継続をメーカーに指導(2)スマートフォン等の新たな情報端末が視覚障害者も活用できるようメーカー等を指導(3)紙幣が携帯電話で識別できるようメーカー等を指導(4)公共機関・交通機関のトイレ内操作ボタンやペーパーの位置等を全国統一
【郵便事業株式会社】
全てのはがきに切り込みを
【財務省】
(1)障害基礎年金を1級月額12万円以上、2級月額10万円以上に(2)携帯電話で紙幣を識別できるよう要望
≪3.笹川名誉会長の叙勲祝賀会 盛大に開催≫
平成24年春の叙勲で旭日小綬章を受章した笹川吉彦日盲連名誉会長の受章祝賀会が6月26日、東京都新宿区の京王プラザホテルで開かれた。笹川名誉会長は本年3月末まで6期12年にわたって日盲連の6代目会長として視覚障害者福祉の推進に尽力、会場には200名余りの参加者が集まり、その功績を讃えた。
祝賀会では、竹下義樹日盲連会長の挨拶に続いて板山賢治浴風会元理事長、本間昭雄聖明福祉協会理事長の祝辞、さらに国会会期中の多忙な中を駆けつけた日盲連顧問の衛藤晟一参議院議員からも祝辞が述べられた。笹川名誉会長からは「今回の栄誉は自分1人ではなく、日盲連はじめご協力いただいた皆様全員に授与されたもの」との謝辞がのべられ、日本障害フォーラム(JDF)代表・小川榮一氏の音頭で乾杯。その後は祝電の披露なども交えながら和やかに歓談し、祝賀会は盛会の内に幕を閉じた。
≪4.日盲連の情報誌ご紹介 点字・音声・インターネットでご利用を
『点字日本』≫
毎月発行の点字版情報誌。購読料は1部300円。
日盲連の活動状況や文化・スポーツ行事のご案内、福祉関係情報などを幅広くご紹介しています。
●購読の申し込みは
→ 日盲連点字出版所 電話:03-3200-6157(直通)
『日盲連アワー』
毎月発行の録音版情報誌。主な内容は『点字日本』とほぼ同じ。
カセットテープ90分1巻、またはデイジーCD1枚に収録。
●購入(年6000円)の申し込みは
→ 日盲連録音製作所 電話:03-3200-6172(直通)
●貸し出しの申し込みは
→ 日盲連点字図書館 電話:03-3200-6160(直通)
『日盲連 声のひろば』
インターネット版音声情報誌。毎月初旬に更新。
インタビューを中心に、毎回楽しい話題をお届けしています。
ご利用は日盲連ホームページ(http://www.normanet.ne.jp/~nichimo/)の「音声情報コーナー」から。
●カセットテープ版・デイジー版の貸し出しは
→日盲連点字図書館 電話:03-3200-6160(直通)
≪5.短信≫
【春の叙勲・褒章】
旭日小綬章:笹川吉彦・日本盲人会連合名誉会長(78)
【新法人移行】(以下は新団体名、北から)
公益社団法人札幌市視覚障害者福祉協会(澤田勝昭会長)
公益社団法人東京都盲人福祉協会(笹川吉彦会長)
公益社団法人静岡県視覚障害者協会(佐藤三四二会長)
公益社団法人京都府視覚障害者協会(内野正光会長)
社会福祉法人兵庫県視覚障害者福祉協会(岩崎敏彦会長)
一般社団法人長崎県視覚障害者協会(野口豊会長)
公益財団法人宮崎県視覚障害者福祉協会(馬渡幸三郎会長)
一般社団法人鹿児島県視覚障害者団体連合会(清藤郁雄会長)
【事務所移転】
相模原市視力障害者協会(八代義男会長)の新住所並びに連絡先
〒252-0335相模原市南区下溝1559-1 宇都木茂方
電話:042-777-1288
【訃報】
社会福祉法人日本盲人会連合相談役の森基氏(元社会福祉法人岡山県視覚障害者協会会長、元日盲連あはき協議会長)が6月10日、逝去された。89歳。告別式は11日、岡山市の「さくらホール岡山駅前」でしめやかに営まれた。喪主は妻のキネエさん。
≪6.東日本大震災義援金募金・配布のご報告≫
平成24年6月25日までに日本盲人会連合に寄せられた東日本大震災義援金は総計469件、5138万6831円に達し、この中から7団体と324人の方々に、3969万9400円を贈らせていただきました。
ご協力いただいた全国の会員・関係者の皆様に心より篤く御礼申し上げます。送付方法は下記のいずれかで。
【郵便振替】口座名:社会福祉法人日本盲人会連合
口座番号:00170-9-48326
※通信欄には「震災義援金」と必ずご記入下さい。
【銀行振込】銀行名:みずほ銀行
支店名:高田馬場支店
預金種類:普通預金
名義人:(フク)ニホンモウジンカイレンゴウ
座番号:2691058
お問合せは日盲連事務局へ(電話03-3200-0011)
≪7.夏季休館のお知らせ≫
8月の日本盲人会連合・日盲福祉センターの業務は13日(月)~15日(水)をお休みとさせて頂きます。また、8月18日(土)は創立記念日のためお休みします。利用者の皆様にはご不便をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
≪8.第38回全国盲人文芸大会作品募集≫
【作品の種類】「短歌」「俳句」「川柳」「随想・随筆」の4部門
(自作、未発表の作品に限る)
【応募資格】日盲連組織団体会員であること
【参加料】短歌・俳句・川柳は1部門1,000円
随想・随筆は1,500円
2部門以上応募の際は、それぞれ加算
【応募方法】①「短歌」「俳句」「川柳」は、1人3首(3句)以内、
「随想・随筆」は、点字が1行32マス250行以内、
墨字が400字詰原稿用紙10枚以内
②川柳の課題は「節電」と「年の差婚」
③部門ごとに別の用紙を用い、1行目に部門、2行目から住所、氏名(フリガナ)、電話番号、次の行から作品を書く
④固有名詞やまぎらわしい言葉には、点字原稿なら墨字を書き添えるか注釈を付け、墨字・メールならルビをふる【送付方法】①参加料を現金、小為替、切手のいずれかで同封(現金の場合は必ず現金書留封筒を使用する)
②メールの場合は件名を「文芸作品応募」とし、参加料を入金する際、メールで送信することを明記する
【締め切り】平成24年7月31日(当日消印有効)
※例年より締め切りが1か月早くなりましたのでご応募はお早めに
【送付先・問合せ先】社会福祉法人 日本盲人会連合 文芸係
〒169-8664東京都新宿区西早稲田2-18-2
電話:03-3200-0011/FAX:03-3200-7755
メール:ariizumi-k@jfb.jp