障害者団体と金融機関関係団体の意見交換会開催 

2024年3月15日

 3月8日(金)、金融庁が主催する障害者団体と金融機関関係団体との意見交換会がオンラインで行われ日視連からは橋井正喜副会長、三宅隆常務理事と吉泉豊晴情報部長が参加しました。

 この意見交換会は、全国銀行協会、全国地方銀行協会、ゆうちょ銀行等の金融機関と視覚、聴覚、盲ろう、発達障害等の障害者団体とが参加し、毎年行なわれています。意見交換会では、金融機関の代表から、金融機関の障害者への配慮事例や取り組みの紹介があり、各障害者団体からは金融機関を利用する上での困りごとやその解決にむけての要望を述べ、意見交換が行なわれました。
 
 日視連からは、各金融機関で、行員による代筆・代読の内部規定が定められているにも関わらず、未だに金融機関の窓口で代筆・代読が断られる相談が寄せられることに触れ、行員による代筆・代読の徹底、そして、住宅ローン等の契約行為を行う際にも、行員による代筆・代読の対応を訴えました。
 また、各金融機関で視覚障害者にも利用しやすいハンドセット付ATMの拡充及び定期的なメンテナンスを行うことや、視覚障害者の求めに応じて行員がATM操作を補助するよう求めました。無人店舗が増えている現状を危惧し、視覚障害者が安心して利用できるような視覚障害者誘導用ブロックを敷設することも求めました。
 最後に、実店舗をもたないネット銀行やインターネットサイト・モバイルアプリによる金融取引サービスにおいて、セキュリティー対策が強化されていくことで、視覚障害者が利用できないことのないよう、アクセシビリティの確保を求めました。
 
 金融庁からは、4月から障害者差別解消法が改正され、民間企業においても合理的配慮が義務化することもあり、障害者が利用しやすい金融機関を目指して取り組んでいくこと、また、全国銀行協会も「銀行におけるバリアフリーハンドブック」を2024年度中に改定する予定であり、そのハンドブックを金融機関に活用してもらうことで利便性の向上に努めたいという表明がありました。今後、意見交換の内容を参考に、金融庁から金融機関を対象にアンケート調査が行なわれる予定です。