第69回千葉県視覚障害者福祉大会開かれる
10月8日、千葉市民会館小ホールにおいて、「第69回千葉県視覚障害者福祉大会」並びに「白い杖の文化祭」が開催されました。大会の開催は3年ぶりとなりました。来賓42名のご臨席があり、参加者39名が参集しました。
式典では、特別功労表彰、功労表彰、感謝状の贈呈が行われました。そして、後援団体代表の挨拶、来賓の祝辞、紹介と進み、受賞者代表より謝辞が述べられました。最後に宣言案と決議案が朗読され閉式となりました。
午後は、女性部による「第23回白い杖の文化祭」が開催され、川島昭恵氏による語り、中里聡氏によるハーモニカ演奏を楽しみました。
大会決議は次のとおりです。
1.千葉県下に在住する視覚障害者の福祉向上を目指して活動する社会福祉法人千葉県視覚障害者福祉協会に対して、視覚障害者が自立的な生活を送るために必要な事業を安定的に委託していただけるよう要望する
2.千葉県では視覚障害者の自立を支援する歩行訓練士が極めて不足している。大卒者に2年の専門研修を要する資格であるため、視覚障害者の支援施設が独自に職員を専門養成機関に派遣し育成する必要がある。県においては、こうした現状をご理解の上、現在の委託先である千葉県視覚障害者福祉協会に対し、育成費の支援を要望する
3.制定から20年目を迎えた補助犬法の趣旨に伴い、更なる啓発を図り、盲導犬同伴者の入店・乗車・宿泊拒否を無くし、盲導犬ユーザーにとって、より快適で、暮らしやすい共生社会を実現するよう関係当局の理解と協力を要望する
4.コンビニやスーパー等で見られるようになったセルフレジについて、視覚障害者でも利用できるようにするため、支援者を配置するか、音声案内を導入する対策を要望する
5.視覚障害者のホーム転落事故をなくすため、駅構内のバリアフリー化を促進するとともに、千葉県内に少ないホーム柵の増設を要望する。また、無人駅を含む乗降客の少ない駅における内方線の必置と音声誘導等安全対策を要望する
6.音響式信号機は、「歩行時間延長信号機用小型送信機」やスマホ等に対応して誘導音を24時間作動させることができるようにするとともに、ユニバーサルデザインの原則に基づき、全国統一の誰もが使いやすく安全性の高い「押しボタン式信号」の設置を要望する
7.幅員の広い道路の横断歩道、踏切にはエスコートゾーンを敷設すると共に既設の色落ちした誘導ブロックの再塗装、歩道のない道路においては外側線の敷設と維持管理の徹底を要望する
8.千葉県内において、高齢視覚障害者が安心して生活できる盲老人ホームを、人口の多い中央部に設置するよう要望する
9.視覚障害者の雇用拡大のため、地方自治体、民間企業において、ヘルスキーパーの採用を促進するよう要望する
10.鉄道会社での乗車券等購入に際し、視覚障害者が単独で操作できる機種の開発を要望する