第117回労働政策審議会障害者雇用分科会

2022年5月19日

 令和4年4月27日、厚生労働省の「第117回労働政策審議会障害者雇用分科会」が同省の職業安定局第1会議室をホスト会場としてオンラインで開催され、日本視覚障害者団体連合の竹下義樹会長が構成員として出席しました。

 今回の議題は障害者雇用納付金制度、障害者雇用率制度の在り方であったが、これまでの議論を踏まえて取りまとめられた事務局案の主な要点は次のとおりです。

1.障害者雇用納付金制度の財政基盤の安定化と有効活用の観点から、大きな割合を占める調整金・報奨金の支給額に上限を設けるとともに、個々のニーズに応じて支給される助成金の充実を図る。

2.短時間労働については障害者本人がそれを希望することを前提として、週10時間以上20時間未満の精神障害者、重度の身体障害者または知的障害者を実雇用率上で0.5人とカウントする。

3.就労継続A型事業所を直ちに雇用率算定の対象から除くことはしないが、除く可能性を含めて今後に向けて検討を進める。

 これについて竹下会長は、事務局案に賛意を示した上で次の趣旨を述べました。
 納付金制度に基づく支給額において、調整金・報奨金が8割以上を占める現状は歪みが表出していると考える。納付金は、本来、事業主の負担を軽減し、障害者の働きやすい環境を整備することによって、生産性を高め、障害者が能力を発揮できるようにするために活用されるべきである。

 その観点から助成金の充実が重要となる。中高年障害者の雇用に係る助成金を新たに設けることも結構だが、既存の助成金の更なる充実も必要である。たとえば、視覚障害者にとってはICTに係るサポートがその就労に大きく影響する。初期のシステム導入にかかわるサポートだけでなく、更新の際も支援が必要となるためその助成金を検討すべきである。

 また、職場介助に係る助成金の充実も求められるほか、中途視覚障害者が雇用継続のためにリハビリ訓練・研修を受ける際に遠方に出向く必要が生じることがある。こうした、現に働く障害者の声を十分に聴いて助成金の拡充を図るようお願いする。とりわけ、通勤援助については、ようやく雇用と福祉の連携がスタートしたが、通勤援助における委嘱助成金の充実についても検討いただきたい。