第113回労働政策審議会障害者雇用分科会

2022年3月28日

 令和4年1月21日、厚生労働省の「第113回労働政策審議会障害者雇用分科会」がオンラインで開催され、日本視覚障害者団体連合の竹下義樹会長が構成員として出席しました。

 今回の議題は、障害者雇用と福祉の連携の促進(連携を視野に入れた支援者の育成のための基礎的研修の在り方)、及び、中小企業における障害者雇用の促進(事業協同組合等算定特例・有限責任事業組合=LLPの在り方)で、それぞれ職業安定局障害者雇用対策課から説明があり、それを踏まえて議論が行われました。

 竹下会長は、基礎的研修について次の2点を述べました。
1.就労移行事業者等の職員が主な受講者として想定されているが、企業の管理職や障害者の上司等にも受講してもらうことが有効である。
2.研修内容として雇用促進法や総合支援法に基づくリハビリや日常生活の支援についても取り上げ、就労生活を支える周辺的なことも理解してもらうものにすべきである。
 他の委員からは、座学だけでなく現場見学等も行うことが望ましいこと、視覚障害や聴覚障害の支援が手薄になる傾向にあるためしっかり研修に盛り込むべきであることなどの意見がありました。

 議題のLLPに関しては竹下会長から次の趣旨の発言がありました。
1.特区で行われている当該事業を全国展開するに当たっては、共同事業の設立要件を柔軟にして設立を促してほしい。個々の中小企業では障害者が担う業務量が限られるためごく短い労働時間になってしまう場合(たとえばヘルスキーパーのケース)、共同することにより一定以上の業務量を確保して雇用につなげる可能性が生まれる。
2.共同事業を立ち上げるに当たり、現実にはどこか主導権を取るところがないと難しいため、企業団体や行政が後押しするような仕組みを考える必要がある。
 LLPについては一部の委員より、就労継続A型事業所を共同事業に加えた場合、障害者雇用がA型事業所に偏り、共同事業を構成する他の中小企業での障害者雇用が進まないのではないかとの懸念の声がありました。これに対し事務局からは、特例子会社やグループ算定企業においても障害者雇用について一部の先導的な企業があるわけだが、法律上、その先導的なノウハウをグループ内で広めるとの趣旨で進められており、LLPも同様の趣旨で展開するものであるとの説明がありました。これに関して竹下会長は、A型事業所が加わることによる懸念事項に注意を払いつつも、A型事業所が有するノウハウの他の中小企業への拡大という発展的な面にも目を向ける必要があると述べました。

 雇用分科会としては、LLPに関する委員からの各種の要望及び懸念を踏まえて、労働局が支援並びにチェック・指導の両面でかかわることにより全国展開を図ることについて、概ね賛同を得たことを確認して終了しました。