第109回労働政策審議会障害者雇用分科会
令和3年9月3日、厚生労働省の「第109回労働政策審議会障害者雇用分科会」がオンラインで開催され、日本視覚障害者団体連合の竹下義樹会長が構成員として出席しました。
今回、議題として1.関係団体からのヒアリング、2.職業安定法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について(諮問)、および3.昨年度の目標に係る評価及び今年度の目標の設定のそれぞれについて職業安定局障害者雇用対策課から説明があり、それらを踏まえて議論が行われました。
竹下会長は、日本難病・疾病団体協議会(以下、JRA)からのヒアリングに関連して、視力が0.5以下になると就労上の困難が生ずるにもかかわらず手帳の対象にならない実態を踏まえて、難病患者の中で障害者手帳所持者が少ない理由を尋ね、また、差別の禁止と合理的配慮については手帳の有無に関係なく支援の対象になるものであるが、難病患者の立場からその辺をどう考えるかと質問しました。
それに対しJRAからは、難病は従来の障害者手帳の枠組みに入れることができず現行の手帳を援用すべきではないと考えていること、難病患者が障害者枠でなく一般枠で就職する際に、通院の必要性や疲れやすさを隠して臨まないと一般競争の中で就職が難しいという実態があり、合理的配慮では解決できない問題があることなどの説明がありました。
今年度の目標の設定については、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中で「前年度を上回る程度」とするのはやむを得ないとしながらも、感染症終息後は、感染症以前の水準を参考にすべきであって、低い水準に合わせるべきではないと述べました。
なお、職業安定法施行規則等の改正については特に異議がなく妥当と認められました。