ユニバーサルデザイン2020評価会議の開催

2021年11月10日

 令和3年11月5日、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部が主催する「ユニバーサルデザイン2020評価会議(第5回)」が開催されました。同会議は、国が平成29年2月に定めた「ユニバーサルデザイン2020行動計画」の進捗状況等を確認する目的で開催しています。

 今回の同会議は、この行動計画の目標とも言える東京2020オリンピック競技大会及びパラリンピック競技大会の開催を踏まえ、行動計画に定めた各府省庁や関係機関の取り組みの成果について報告がありました。その後、参加した障害関係団体及び有識者から報告に対して様々な意見が述べられました。

 日本視覚障害者団体連合からは橋井正喜常務理事が参加し、行動計画が策定され、様々な取り組みが実施されたことにより、視覚障害者にとって価値のあるバリアフリーがハード面・ソフト面の両面で進んだことを評価し、鉄道事業者が実施している「声かけ・サポート運動」等は価値があったと指摘しました。

 しかし、視覚障害者が求めるバリアフリーが実現しなかった点も言及し、オリンピック・パラリンピックのテレビ中継において、視覚障害者向けの解説放送が充実しなかった点を例に、情報のバリアフリーが進まなかった点を課題として指摘しました。また、行動計画により様々な取り組みが実施されたものの、その恩恵が首都圏のみに留まり、日本全国に波及しなかった点も課題として指摘しました。

 なお、情報のバリアフリーが進まなかったこと、地方のバリアフリーが進まなかったことについては、多くの参加団体及び有識者からも同様の指摘がありました。