雇用・福祉施策の連携強化検討進む

2021年4月19日

 厚生労働省の「障害者雇用・福祉連携強化プロジェクトチーム」は、令和2年9月29日、「障害者就労支援の更なる充実・強化に向けた主な課題と今後の検討の方向性」の中間取りまとめを行いました。

 厚生労働省は、この取りまとめ内容も踏まえつつ、雇用施策と福祉施策の更なる連携強化に向け、令和2年11月、障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会を設置するとともに、検討会での議論を円滑に進めるため、検討会の下に3つのワーキンググループ(以下参照)を設置して、同時進行で必要な対応策の具体的な検討を進めてきました。

 本検討会には、日本視覚障害者団体連合から竹下義樹会長が構成員として、また、障害者の就労支援体系の在り方に関するワーキンググループには、工藤正一総合相談室長がアドバイザーとして参加しています。本連合では、適宜、雇用問題の専門家・研究者による視覚障害者の雇用・就労問題対策バックアップメンバーと意見交換しながら対応しています。

 なお、各ワーキンググループとしての論点の取りまとめは3月中に終了しましたが、それらは4月中に検討会へ報告され、引き続き検討会での議論を重ね、6月頃を目途に最終取りまとめを予定しています。

 各ワーキンググループと検討課題は次の通りです。

1.障害者の就労能力等の評価の在り方について
 雇用・福祉施策の双方において利活用できる共通のプラットフォームとしての就労能力や適性の評価の仕組みの創設や一人一人の就労に向けた支援計画の共有化などについて検討

2.障害者就労を支える人材の育成・確保について
 雇用・福祉施策を跨がる横断的なものとして、求められる役割・スキルの変化に対応した統一的なカリキュラムの作成や共通の人材育成の仕組みの構築などについて検討

3.障害者の就労支援体系の在り方について
 雇用・福祉施策双方において効果的な支援を展開していくため、就労系障害福祉サービスと他の就労支援機関の役割関係を整理し、現行の制度下で展開されている支援の枠組みの再編も視野に、それぞれの在り方などについて検討