第73回九州盲人福祉(長崎)大会開催

2020年2月28日

 2月16日、17日の両日、長崎県諌早市のホテルフラッグス諫早において、「第73回九州盲人福祉(長崎)大会」が、九州盲人会連合会(野口豊会長)主催、一般社団法人長崎県視覚障害者協会(野口豊会長)主管により、九州各県並びに政令指定都市の団体から約300名が集結し、「なくそう 障害者差別と地域間格差」「がんばろう 就学・就労」「めざそう 情報バリアのない社会」「守ろう 視覚障害者あはき業」のスローガンを掲げ開催されました。

 1日目は九州盲人会連合会理事会、分科会、代議員総会、交流会が行われ、各県より提出された諸問題について討議がなされました。

 2日目は大会第1部式典、第2部議事、第3部記念講演が行われ、議事において宣言決義が採択されました。


 記念講演では、日視連竹下義樹会長から中央情勢報告があり、次の6点について述べられました。

 1.「障害者権利条約について、2020年は、日本政府が国連の障害者権利委員会へ提出したレポートの審査を受ける年である

 2.障害者差別解消法について、国・地方公共団体では合理的配慮が義務づけられているが、民間企業では「努力義務」としている。これを、法的義務にすべき

 3.地域生活支援事業において、障害者の自営業者に対する支援ができるようになるが、国は自治体に利用判断を任せている。これでは、地域間格差が生じる事になるので、日視連と共に各団体から自治体に対して適切な利用ができるように声を上げてほしい

 4.読書バリアフリー法について、国は、読書環境を整えるための基本計画を作る。日視連では、47都道府県に基本計画を作るように働きかける

 5.代筆・代読サービスを、障害者総合支援法の必須事業化として個別給付事業にすることを働きかける 6.同行援護事業についても、地域間格差をなくすように、今後も国に働きかける


 大会において決議された内容は次の通りです。

 1.視覚障害を有するあはき自営業者に対して職場介助者に類する制度の新設と、病院治療と鍼灸治療の療養費払いの併用が認められるよう

 2.視覚障害者の一般就労に対応した訓練体制の整備とジョブコーチの育成を

 3.緊急速報や日本語訳の字幕放送については、副音声で内容を音声化して、視覚障害者が理解できるよう配慮すること

 4.同行援護制度を通勤・通学にも利用できるよう改善すること及びその地域格差の解消を

 5.全ての駅ホームに内方線付き点状ブロックを敷設するとともに、既存のブロックの高さや周辺状況を確認し整備すること

 6.航空運賃の身体障害者割引について、正規運賃の50%となるよう