日盲連が患者団体等との懇談会開催

2019年7月23日

 日本盲人会連合は7月8日、日本盲人福祉センターにおいて、初めての患者団体等との懇談会を開催しました。今回は、「日本網膜色素変性症協会」、「緑内障フレンド・ネットワーク」、「目と心の健康相談室」の3団体と懇談し、日盲連から、竹下義樹会長と工藤正一総合相談室長が出席しました。

 竹下会長は、これまでの経緯と開催の主旨を次のように述べました。
 「視覚障害の認定基準に関する検討会」が平成29年度に開催され、この検討会に構成員として参加しました。その結果、平成30年7月1日から、改正認定基準が施行されたが、同検討会報告書では、今後の課題として、

1.米国で推奨されている視力・視野を統合したFunctional Vision Score(FVS)の導入について検討すること

2.視力障害および視野障害による視覚障害認定では障害認定されないが、見づらさを抱えている当事者への配慮を検討すること

 などが求められました。

 これを受けて、厚生労働省は、これまでに「視機能障害認定のあり方に関する研究(平成30~32年度 厚生労働科学研究 障害者政策総合研究事業)」を設置し、現在、新たな研究が進められています。今回は、そのような動きを受け、視覚障害となった患者が種々の視機能異常により生活に支障をきたしている問題などを把握する必要があり、患者団体等との懇談会を開催することになりました。

 今回の懇談会では、お互いの活動内容、抱えている問題や課題について情報交換しました。その中で、発症の時期、予後に対する不安、治療法に対する期待、日常生活の困難、必要な支援も、疾患により違いがあることを実感し、今後も懇談会を開催していくこととなりました。

 次回は、もう少し患者団体を広げ、ニーズを把握し、共通認識を形成していくためにも、FVS等についての基礎的な学習をすることになりました。