日盲連が第1回公務員交流会を開催

2019年5月22日

 日本盲人会連合は5月18日、日本盲人福祉センターにおいて、第1回公務員交流会(国家公務員障害者選考試験等合格者並びに支援者交流会)を開催しました。日本盲人会連合の総合相談室では、昨年8月、中央省庁における障害者雇用水増し問題に端を発して実施された、初の人事院国家公務員選考採用試験について、訓練施設・支援機関等と連携し、面接のアドバイス等、支援に取り組んできました。

 交流会には、今回の試験合格者と支援者、現役の視覚障害公務員などの関係者が、8省庁・3自治体等から25人参加しました。

 冒頭、竹下義樹会長から、合格者に対して祝意を伝えるとともに、「今回の人事院の採用試験では、視覚障害者は点字2人を含む43人が合格した。全体(754人)の1割にも満たないとは言え、一度にこれだけ合格することは今までなかったことで、今後、全盲であろうと弱視であろうと、国家公務員として視覚障害者の働く姿がどこでも見られるようにしなければならない」と述べていただきました。

 続いて、工藤正一室長の司会進行と相沢保相談員の助言の下、視覚障害当事者一人一人から、現在の状況、合理的配慮の状況、仕事の内容など報告があり、各支援者からは、受験上の配慮の問題や、今後の支援の在り方などについて感想や意見が出されました。この中で、通勤や読み上げパソコンなどの配慮はされても、セキュリティーの課題もあり、システムやソフトの環境整備、自分の業務をどのように構築していくかなどの問題が浮き彫りになりました。

 国と地方、常勤と非常勤が隔たりなく交流し意見交換することで、同じ公務部門でも、対応の違いや共通点などに特徴があることが分かりました。多くの参加者から、参加して良かった、今後も定期的に開催して欲しい、懇親会も計画して欲しいなどの要望がありました。