あはき19条違憲訴訟 仙台地裁 口頭弁論

2019年2月15日

 平成医療学園グループの学校法人福寿会福島医療専門学校が、あん摩マッサージ指圧師養成課程の新設を国に申請し非認定処分とされたことの処分取り消しを求めて、仙台地裁に提起した裁判の第11回口頭弁論が、2月4日、101号法廷で開かれました。

 裁判傍聴には、東北の各県と東京・北関東から、日本盲人会連合、日本あん摩マッサージ指圧師会、日本理療科教員連盟、全日本視覚障害者協議会、盲学校の同窓会会員など79名が参集しました(傍聴席は79席)。

 裁判では、原告(学園)側から提出された、甲12号証~14号証のうち、13号証が写しであったため、その原本と併せて、次回改めて提出されることとなりました。また、国側は、裁判長から原告の陳述に反論をするよう促されたことに対し、持ち帰り検討するとしました。証人については、国の陳述を待って裁判官が確認するとされました。

 閉廷後、仙台市戦災復興記念館に場所を移し、第10回集会が開かれ、50名の参加しました。

 山形県視覚障害者福祉協会 竹田昭博会長の開会の挨拶の後、東北協議会 及川清隆会長より、全国統一集会仙台大会、募金活動・署名・点字による裁判長への要請書についてお礼が述べられ、今年中に判決が出ると予想されるので、引き続き協力していただきたい旨が話されました。

 続く赤門宏志学院 坂本浩樹総務課長は、挨拶の中で、同学院が運営する赤門鍼灸柔整専門学校は70年を超える歴史があり、その間視覚障害者と共にあはき業・学校経営を行ってきたこと、国家試験になったときも定員に関して視覚障害関係者と意見交換をしながら進めてきたこと、昨年2月のシンポジウム・11月の統一決起集会にも参加しており今後も協力していくことが述べられました。

 また、大胡田誠弁護士から、今回の口頭弁論の論点整理が行われました。その中で、「証人は、原告の岸野雅方さん・芦野純夫さん・笹田三郎さんであり、国の陳述をみて裁判長が認証するかどうか決定する。東京の裁判では、まだ、証人喚問の日程が決められていないので、直接証人喚問はないと考えられる。裁判長の国側への反論の促しは、判決に向けて動いている証ではないか」と説明され、引き続き運動を強めて行くことが大事であると話されました。

 その後、岩手県鍼灸マッサージ師会 佐々木実幹事を議長に、統一集会の実行委員会報告や幹事会報告などが承認され、福島県視覚障がい者福祉協会 千葉義信幹事の閉会の挨拶で終了しました。

 第12回口頭弁論は5月16日(木)、第13回口頭弁論は7月4日(木)、いずれも15時から行わる予定です。