第80回障害者雇用分科会開催
12月18日、東京・霞が関の厚生労働省において、第80回労働政策審議会障害者雇用分科会が開催され、日本盲人会連合から竹下義樹会長が出席しました。
冒頭、事務局より、最近の障害者雇用に関する一連の動きについての振り返りと、本題である「今後の障害者雇用対策の在り方について」説明があり、自由に議論が行われました。
その中で、竹下会長は次のような意見を述べました。
1.役所には初めから障害者を雇用する意識があったのか疑問。採用後に障害者となった中途の障害者は計上するが、それについての議論がどこからも見えてこない
2.障害者を採用することの意味、働く場の提供、働く環境の整備、仕事を創り出していくということはどういうことなのかについての議論が見られない
3.今回実施される障害者を対象とする別枠採用試験について、法定雇用率に達したから終わりというのでは、数合わせのためでしかない。継続的な制度として実施していくことを強く望む
4.民間企業は障害者雇用を進めるために、それなりの工夫と勉強をしてきている。今回の水増し問題をきっかけに、役所においても、障害の特性や多様性を尊重するとはどういうことかを学び、意識的に取り組むことを希望する
5.国会の審議の中で、役所が採用した障害者の通勤については、事業主としての配慮を検討したいという答弁があった。これまで、それを福祉で担うのか、企業の合理的配慮で担うのかは議論が必要であるとして逃げてきた。今後は、事業主の立場で、通勤における移動支援を形あるものにして欲しい