あはき19条違憲訴訟 仙台地裁口頭弁論
平成医療学園グループの学校法人福寿会福島医療専門学校が、あん摩マッサージ指圧師養成課程の新設を国に申請し、非認定処分とされたことの処分取り消しを求めて、仙台地裁に提起した裁判の第10回口頭弁論が、11月22日、101号法廷で開かれました。
裁判傍聴には、東北の各県と東京・北関東から、日本盲人会連合、日本あん摩マッサージ指圧師会、日本理療科教員連盟、全日本視覚障害者協議会、盲学校の同窓会会員など84名が参集(傍聴席は79席)しました。
裁判では、原告側から第6・第7準備書面が陳述され、国側からは、検討するという回答がありました。また、裁判長と国が証人の履歴・研究業績書・参加歴について、提出されないことを確認しました。さらに、原告側から、次回3名の証人を予定していることが話されました。裁判長が今回の裁判の流れをまとめ、次回以降の口頭弁論の日時を指定し閉廷しました。
その後、仙台市福祉プラザ第一研修室に場所を移し、第9回集会が60名の参加で行われました。
東北協議会及川清隆会長より、
・全国統一決起集会仙台大会に270名余りが参加されたことへの御礼
・絶対あはき法19条を守り抜くこと
・晴眼者・業界と共に行動していくこと
・この裁判に負ければ毎年約1万人ともいわれるマッサージ師が生まれ、あはき業界が苦しくなることは明らかであること
が話されました。
大胡田誠弁護士の解説では、これまでの口頭弁論についての論点整理が行われ、
「今日の裁判で、藤井論文の批判として、国の研究費で行った研究は証拠にならない、この研究は三療に関するものであマ指師に関するものではないという原告の主張が書面で提出された。また、台湾の事例で、当初、マッサージは視覚障害者の独占であったが、憲法違反であるとされ、晴眼者もマッサージが可能になった。これを日本でも適用すべきだというのが原告の論評である。しかし日本では視覚障害者の独占ではなく晴眼者にも門戸を開いておりその例に当たらない」
と説明されました。
3名の証人については、芦野純夫先生、平成医療学園の代表、視覚障害者の代表ではないかと伝えられました。また、来年5月の口頭弁論で国側が証人尋問するかどうか決定され、8月か9月に行われるのではないかということでした。
その後、福島の戸田氏を議長として、統一決起集会の報告が行われ、全視協から点字を含む114筆、秋田県視覚障害者福祉協会から120筆の署名が提出されたことが報告されました。会長からは、東北では文書署名の目標を合計3万筆としたいとの宣言があり、秋田の武田利美会長の閉会の挨拶で終了となりました。
第11回口頭弁論は平成31年2月4日(月)、第12回口頭弁論は5月16日(木)、いずれも15時から行われる予定です。