あはき19条違憲訴訟 仙台地裁第7回口頭弁論

2018年5月2日

 平成医療学園グループの学校法人福寿会福島医療専門学校があん摩師の養成校を国に申請した事に対し、国はあん摩師等法19条を理由に申請を却下ました。これを不服として学園側が仙台地裁に提起した裁判の第7回口頭弁論が、4月19日、仙台地裁101号法廷にて開かれました。裁判傍聴には、日本盲人会連合、全日本視覚障害者協議会、日本理療科教員連盟、日本あん摩マッサージ指圧師会、盲学校同窓会の会員など、東北の各県と東京・北関東から、関係者75名が参集しました。

 裁判では、はじめに裁判長が小川理香氏、右陪席が小津良太氏に変わったことが報告されました。続いて準備書面の確認が行われ、裁判長は「2月1日に任意で被告が用意する書面はどうなっているか」と問い、国は「検討して開示する」と述べました。原告は「憲法論を補充したいと考えている」と発言しました。国は「その主張を待って準備書面を作成したい」としました。さらに、「東京の進行状況に合わせて、進めてほしい」という発言がありました。閉廷後、仙台市戦災復興記念館5階会議室に場所を移し、第6回集会を行いました。参加者は、50名でした。
 開会の挨拶の後、及川清隆協議会長から「国の勝訴を勝ち取るためにご協力と更なる支援をお願いしたい」旨が話されました。次に安田和正日マ会会長から東北への激励の言葉が述べられました。その後、大胡田誠弁護士から、これまでの口頭弁論の論点整理が行われました。「今日の口頭弁論では、原告より、あはき法19条は、37年から行われた医道審議会の審議結果を十分に踏まえずに作られたものである旨の主張がされたものと思われる。原告によれば、立法前の審議会では、保健マッサージ師と医療マッサージ師を分けて考え、保健マッサージは視覚障害者優先、医療マッサージは健常者、視覚障害者平等と考えていたようだが、立法過程でこの区別がなくなってしまったとのことである。全国の裁判の中では東京が先行しており、東京では、7月で双方の主張を出し切り、9月以降、必要な反論や証人尋問が行われるのではないか」と説明しました。また「判決は、年度内に出るかどうかはわからない。出ない可能性が高い。傍聴や署名は視覚障害者全体が関心を持っているというアピールである。引き続き協力してほしい」ということでした。

 幹事会報告では、昨年度の活動報告と決算報告・30年度の活動計画案・予算案が示され全て承認されました。及川会長・武藤永治総務担当より葉書署名、特に点字署名に力を入れていきたいというコメントもありました。フロアからも活発な意見が出され、最後に宮城県の柿沼正良理事長のがんばろう!コールで閉会となりました。

 第8回口頭弁論は、7月19日(木)15時から、第9回口頭弁論は、9月27日(木)15時から、いずれも仙台地裁101号法廷にて行われます。