第74回労働政策審議会障害者雇用分科会開催
12月22日、厚生労働省において、第74回労働政策審議会障害者雇用分科会が開催され、日本盲人会連合から竹下義樹会長が出席されました。
主な議題:
1.障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱について(案・諮問)
2.障害者雇用対策の政策目標について
3.その他
1.については、精神障害者の短時間労働者の雇用率のカウント方法を平成30年4月1日から、「現行のハーフカウント(0.5)を、新規雇入れ又は手帳取得の何れかの遅い日から3年以内に限ってシングルカウント(1.0)にするという趣旨の諮問案が提出されました。審議の中で、竹下会長は、精神障害者の雇用の促進と定着が目的であれば、適正な雇用管理、環境整備などの支援策の充実こそが重要である。今回精神障害者という特定の障害種別に限ってカウント方法を変えると、今後障害種別毎の雇用率制度に道を開くことになるのではないか。障害種別毎に定着率や支援の在り方が違うので、それぞれの施策の充実を併せてお願いすると述べられました。他の複数の委員からも今回出された諮問案には唐突感があるとしつつも、審議の結果、諮問案は「おおむね妥当」とされました。
2.では、平成29年度の障害者雇用対策の目標数値案について議論し、竹下会長は、この間の障害者雇用者数、雇用率の伸びについては、関係者の努力を評価しつつ、就職数の4分の1が障害者雇用継続支援A型への就職で占めていることは課題があるとされました。また、平成29年障害者雇用状況(6・1調査)においては、身体、知的、精神、その他の大枠でしか雇用状況が発表されないが、障害者の雇用政策を実行していくためには、障害の種類別、部位別毎の雇用状況の把握が必要であり、改めてそのことを要望されました。
最後に、別途行われている研究会に関しては、より広く障害者雇用の在るべき姿、今後進めるべき行政、制度改正、さらには、合理的配慮の在り方などについても議論し、充実した研究会にして欲しいと要望されました。