第2回視聴覚障害者等向け放送に関する研究会

2017年10月25日

 10月19日、東京都港区のTKP赤坂駅カンファレンスセンターホールにて視聴覚障害者等向け放送に関する第2回研究会が開催され、日本盲人会連合からは三宅隆情報部長が参加しました。これまで総務省は、「視聴覚障害者向け放送普及行政の指針」を策定し、指針に定められた解説放送や字幕放送等の普及目標の実現に向け、放送事業者の取組を促しています。このほど、同指針の普及目標が平成29年度までとされていることから、本年度中に、平成30年度以降の普及目標を定める必要があるとし、同研究会では、NHKならびに民間放送事業者、衛星放送やケーブルテレビの事業者、視覚・聴覚障害当事者団体、有識者が参加し、新たな指針の策定に向け、視聴覚障害者等向け放送の現状や課題、情報通信技術の進展状況などを踏まえながら、今後の放送を通じた視聴覚障害者等の情報取得に関する議論・検討を行いました。今回は、最初に、第1回研究会で要望された各障害者団体等からの意見の取りまとめ確認をした後、放送事業者からの意見として、日本放送協会、民間放送事業者、衛星放送協会、日本ケーブルテレビ連盟から、視聴覚障害者向け放送における現状と課題について報告がありました。また、メーカー、高齢者支援及び利用者の立場として、三菱電機株式会社、パナソニック株式会社、近藤則子構成員(老テク研究会事務局長)、岩下恭士構成員(毎日新聞社・ユニバーサロン編集長)より意見が述べられました。意見交換の中で、三宅情報部長は、外国人ならびに変声された人のインタビューに付けられる翻訳字幕について、完全に吹き替えを原音にかぶせるのではなく、同時通訳のような方法で、字幕を読み上げる音声を原音とともに流すなど、何らかの方法で字幕が利用できない人々にも配慮してほしいと述べました。また、各放送事業者が解説放送等に取り組んでいても、付与番組の情報が広く伝わっていないように思われます。当事者団体を含めて広く情報を周知するよう求めました。