第66回中国ブロック盲人福祉大会を開催

2017年9月25日

 社会福祉法人広島県視覚障害者団体連合会(前川昭夫会長)の主管で、9月16日、17日の2日間、広島県福山市において「平成29年度第66回日本盲人会連合中国ブロック盲人福祉広島県大会」が開催されました。台風18号が接近する中、関係者約260名が参加。
 1日目は、福山市生涯学習プラザを会場に、一般・女性・青年・あはき・スポーツ部会に分かれ、各部会に提出された議案について活発な討議が行われました。
 あはき部会では、現在重大な課題として取り組んでいる、あはき法19条問題等を協議。「あはき等法19条の厳守を求める決議案」が提案され、大会で特別決議されました。更に、日盲連で取り組んでいる、裁判傍聴・署名・募金活動に中国ブロックとして更なる取り組みを確認しました。今大会においてもブロックとして募金活動を行い、参加者の皆さんから7万円を超える募金が集まりました。
 スポーツ部会では、日盲連スポーツ協議会の組織強化事業としてレクリエーションスポーツ体験講習会を開催。フライングディスク・ボッチャ・カローリング・風船バレーなど体験し、各団体での取り組みを促しました。
 引き続き、日盲連竹下義樹会長による「中央情勢報告について」の講演が行われ、質疑応答が交されました。また、並行して、各団体から2名を選出し中国ブロックオセロ大会が行われました。
 2日目は、会場を福山市労働会館に移し、大会式典並びに中国ブロックカラオケ大会が開催されました。災害時要援護者支援が課題としてあがった大会中、台風の情報を注視し、安全安心を第一として早めの退席もあったが、多くの来賓を迎え、盛会裏に終えました。
 大会の主な決議事項は次のとおりです。
 1.「障害者差別解消法」が施行されたことを踏まえ、視覚障害者への合理的配慮の推進を
 2.テレビ放送における字幕スーパー等の音声化の促進を
 3.多目的トイレの内部の音声案内、高速バスや鉄道車両内のトイレに備わっている各種ボタンに点字表記をするように
 4.視覚障害者が単独でバス停の位置が確認できるようなバリアフリー化を
 5.金融機関及び保険会社において、全ての書類に、職員による代読代筆を認めていただくように
 6.同行援護の報酬単価を引き上げるとともに、同行援護事業における地域間格差を無くし、個人のニーズに合った支給量を確保できるように。また、通勤時等の同行援護利用の要件緩和を
 7.家族を扶養する中途視覚障害者が理療科等のあはき師の養成課程に就学する場合、視覚障害の学生が大学、大学院、海外留学をする場合の生活費を含む奨学金制度を
 8.視覚障害者の就労機会の拡大のため、障害別・職業別の雇用率を調査、公表して、就労支援に対する合理的配慮の提供を
 9.全ての働く視覚障害者がヒューマンアシスタント(職場介助者)を利用できる制度を
 10.訪問マッサージの実態調査と、従業者の研修の強化を
 11.無資格・無免許業者の取締りの強化充実を要望すると共に、有資格事業者に対しては「届出済証」の交付をする制度の実施を
 12. 65歳を過ぎて失明した者がグループホームに入所する際の要件の改善を
 13.入院時においてもヘルパー利用が認められるように
 14.視覚障害者が家電製品を容易に操作できるよう音声ガイド化・点字表記を。また、ガラ携と呼ばれる携帯電話の製造を続けていくよう要望する。
 さらに、大会特別決議として、あはき法19条違憲訴訟に対し、国の勝訴を目指し各組織を通じて取り組みの強化を図るとともに、国に対し、あはき法19条の堅持を強く要望する。