島根県視覚障害者福祉大会が開催

2017年6月22日

 公益社団法人島根県視覚障害者協会(小川幹雄会長)は6月11日、出雲視覚障害者福祉協会(若築博延会長)との共催で平成29年度島根県視覚障害者福祉大会を出雲市社会福祉センターで開催、会員・ボランティア・事務局職員など148名が参加しました。

 第1部式典で小川会長は「差別解消法施行後も盲導犬関係の差別事例やホーム転落事故などが発生しており、課題解決はこれから。島根県でも松江市のみが差別解消条例を制定したが、徐々に浸透していくものと思う」「あはき法19条裁判に敗訴すれば視覚障害者の職業的自立が困難になるため、組織を挙げて国の勝訴を求めていく」「来年、本県で全国盲女性研修大会が開催されるので、会員が協力し成功させたい」と挨拶し、続いて出雲市長をはじめ多くの来賓から祝辞が述べられました。

 第2部の県視協総会では、あはき等法19条を厳守することを求める特別決議を力強い賛同の拍手の中で採択し、一人一人ができる運動についても確認しました。
 任期満了に伴う役員改選では理事25名、監事2名が再選、続いて開催された理事会で、小川会長以下、副会長・常務理事も再任しました。
 午後はオセロ大会とカラオケ大会で交流を深めました。
 女性部では例年どおり地域特産品のお土産販売や、来年に迫った全国盲女性研修大会に備えた募金活動を行いました。
 最後に、小笠原副会長から「福祉運動は組織の力で実るもので、なお一層の協力・団結を願う」と閉会の挨拶がありました。

 大会決議の概要は次のとおりです。
 1.障害者参画による差別解消条例の早期制定を
 2.法律に基づかない手技行為から住民を守るため、行政当局のみならず県民も誇大広告等に注意喚起を
 3.福祉避難所には、視覚障害者にも配慮した設備や人員を配置し、対象地区該当者にも周知を
 4.歩行安全の確立と新規対策時の視覚障害者の意見聴取を
 5.同行援護などの福祉サービスがどの市町村でも格差なく受けられるよう整備を。