あはき法19条訴訟・仙台地裁第4回口頭弁論

2017年5月25日

 5月22日、仙台地裁第101号法廷にて、平成医療学園グループの学校法人福寿会福島医療専門学校が提訴したあん摩マッサージ指圧養成施設非認定処分取消訴訟(あはき等法19条違憲訴訟)の第4回口頭弁論が行われました。
 法廷傍聴には、日本盲人会連合、全日本視覚障害者協議会、日本理療科教員連盟、盲学校同窓会の会員など、東北及び北関東から、関係者を含め84名が参集しました(傍聴席は79席)。

 はじめに、被告(国)側から第2準備書面と証拠(乙19号証から同44号証)が提出されました。原告側からは19条の立法趣旨を明らかにする上で、昭和37年3月から昭和38年12月まで21回開催されたあん摩マッサージ指圧師はり師きゅう師柔道整復師審議会で第19条を加えた改正あはき法についての議事録を開示するよう要求がありました。なお、8月7日までに被告の第2準備書面に対する原告の反論文書等が提出されることになりました。
 裁判長は被告に対し、開示要求には先ず任意に対応するよう求め、被告は「可能な限り対応する」と回答。裁判長から提出を6月14日の東京地裁に間に合わせること、東京・大阪と同様の準備書面の提出を希望する旨が述べられ、被告は「検討する」と回答。その後、場所を移動し、大胡田誠弁護士を交えて「19条を守る東北協議会」幹事会を開催しました。及川清隆会長は開会挨拶で、協議会の活動を本格的にスタートさせること、活動財政を確立すること、各県の支部組織を早急に立ち上げることを提案しました。

 次に、大胡田弁護士から、これまでの東京、大阪各地裁における原告・被告双方の主張と本日の裁判について説明がありました。原告が請求した昭和37年から38年にかけて開催された医道審議会の議事録は、19条立法当時の状況と今日ではこれだけ違っていると反論したいためだろう、また、福島医療専門学校の申請を拒否する答申を出した医道審議会の議事録の請求は、審査が杜撰だったのではないかとの疑念を持っているからではないかと、推測を交えて説明。
 裁判の見通しについては、しばらくは各種の書面の請求が続くかも知れない。お互いに必要な書面の提出が済めば証人尋問があり、判決は来年になってからだろうと述べました。

 今後の活動としては、各県に協議会の支部を立ち上げ活動を開始すること、岩手県、福島県が6月半ばに準備会を行うこと、宮城県、秋田県もできるだけ早いうちに準備をしたいということが確認されました。
 活動資金のための募金については、盲学校同窓会や個人に呼びかけるなどして、各県支部が積極的に取り組みます。裁判長宛に公正な裁判を求める署名活動については、多くの国民に理解してもらうためにも協力をお願いし、当面3万筆を目標に集め、提出する、最終的には10万筆以上を集めることが決定しました。

 最後に及川会長から、情報誌『マッサージ未来』を、所属する団体の会員に満遍なく配布し、裁判について浸透させるよう発言がありました。

 次回第5回口頭弁論は8月21日(月)、15時から同法廷で行われます。