全国バリアフリー・ネットワーク会議が開催
国土交通省の平成28年度全国バリアフリー・ネットワーク会議が、1月13日、東京・霞ヶ関の中央合同庁舎で開かれました。日本盲人会連合からは伊藤和男副会長が出席しました。
会議では、総合政策局安心生活政策課の担当者から平成28年度の取り組みや同29年度の取り組み、UD2020最終とりまとめ(案)などの概要説明がなされた後、出席した各団体代表者から施策についての意見や要望の表明がありました。
要望として、施設設備のバリアフリー化の促進と共に、心のバリアフリーを望む声が多く聞かれました。また今のバリアフリー法のもとで作られた基本構想は、医学的モデルに基づく障害者観のもとで作られたものであり、できるだけ早く社会モデルの考え方に基づいて作り変えてほしい旨の意見も出されました。
日盲連の伊藤副会長は、特に遅れている施設設備のバリアフリー化の推進と共に、今、鉄道駅等で行われている声かけ運動を念頭に、心のバリアフリーを進めるための啓発を、未来の主役となる子供たちだけでなく、第一線で働く親世代に対しても強化してほしいことを訴えました。
なお、UD2020最終とりまとめは、今年度中に決定することとされましたが、オリパラの会場周辺とそこにアクセスする交通機関関連施設のバリアフリー化に限られる印象でした。
平成29年度に国土交通省が行うバリアフリー施策に関する取り組みの概要は、次の通りです。
1.移動等円滑化基準及び施設設備ガイドラインの改正
2.公共交通機関等の利用における高齢者・障害者等への声かけ・手伝いの促進に向けた普及・啓発活動
3.公共交通機関等における障害者等への対応に係る職員教育の充実に関する調査研究
4.公共交通機関の旅客施設におけるソフト対応のあり方に関する調査研究
5.観光地のバリアフリー評価の普及・促進
6.トイレの利用のマナー改善に向けた取組の推進等。