身体障害者補助犬を推進する議員の会で意見表明
8月15日地下鉄銀座線青山一丁目駅ホームで発生した視覚障害者の転落事故を受け、8月29日、超党派議員で構成する「身体障害者補助犬を推進する議員の会(会長:尾辻秀久《自民党・元厚生労働大臣》、事務局長:阿部知子《民進党》)」が衆議院第1議員会館で開催されました。日本盲人会連合からは、藤井貢組織部長が出席し意見を述べました。
このヒアリングは、8月15日に東京地下鉄銀座線青山一丁目駅において盲導犬使用者がホームから転落して死亡する事故を受け開催されたものです。
会議には、当事者団体として「日盲連」と「全日本盲導犬使用者の会(会長:郡司ななえ)」が参加しました。
国土交通省、厚生労働省の担当からは、それぞれの立場で調査結果などが報告され、同種事故の再発防止と駅ホームにおける安全性の向上などについて意見を交換しました。藤井部長は、事故を受けて発出した「声明文」に加え、8月19日の現地調査を踏まえ、視覚障害者が安心して鉄道駅を利用できるための方策について意見を述べました。
主な内容は次の通りです。
1.ホームドア(転落防止柵)の設置を急ぐとともに設置計画の拡大を進めること
2.ホーム下等に転落者の退避空間を設けること
3.内方線付点状ブロックの敷設をするとともに、ブロックよりも線路側は足元の材質を変えるなど視覚障害者にも認識しやすくすること
4.ホームの照明及び駅構内の彩色を工夫するなど弱視者にも視認しやすいようコントラストをつけること、など。
最後にまとめとして議長の尾辻議員から、今後こうした事故を防ぐために、関係府省及び当事者団体からの意見を聞き、安全な駅の実現を目指していくために、再度意見交換会を持つ旨の表明がありました。
なお、当日、国交省から、最近のホームからの転落件数などについて次のとおり報告がありました。
平成26年度3673件(内 視覚障害者は80件)、ホームでの接触事故、平成26年度227件(内 視覚障害者は2件)、ホームドアの整備状況、全国665駅(平成27年度末整備済み)、一日の昇降客10万人以上の駅全国251駅。