共生の教育を求め山口先生文科省と懇談
5月30日午後、全国視覚障害教師の会(重田雅俊代表)らは、文部科学省を訪れ、馳浩文部科学大臣に対して大学・短期大学における障害者差別解消法に基づく運営と、同教育関係者に対する人権教育の推進を求める要請を行いました。
この要請行動は、視覚障害を理由に不当な差別を受けている山口雪子岡山短期大学准教授を支援する活動の一環として行われました。先日開催された第69回全国盲人福祉大会青森大会において、山口先生を日本盲人会連合としても全面的に支援することが確認され、支援署名への協力も訴えられました。
当日は、要請行動に先立ち、文科省記者会見室で17名の報道関係者を集めて会見を行いました。視覚障害の大学教授・准教授5名を含む21名が出席し、石川准氏ら5名がスピーチを行いました。記者との質疑の中で、弁護士の大胡田誠氏からは今回の山口先生に対する大学側の措置は、不当な差別に当たることが説明されました。その後、会議室に移動し、高等教育局私学部企画官に対して持参した大臣宛の約7000人分の署名を手渡すとともに、文科省の担当者と懇談会を行いました。
文科省側から、「個別案件では裁判の成り行きを見なければならない面もあるが、人権尊重や障害者差別の禁止については国民的に確認されていることなので、しっかり取り組んでいきたい」とコメントがありました。
最後に、文部科学大臣室を訪れ、大臣秘書に、記者会見と要請行動の報告をし、大臣宛の要請書を手渡しました。日盲連から工藤正一情報部長が署名を持参し、懇談会で意見を述べました。