警察関係者50名が当事者への理解を深める

2016年1月29日

 1月25日、新潟県庁(新潟市中央区)で警察関係者を対象とした「視覚障害者の安全な外出について」と題した講演会が開かれ、社会福祉法人新潟県視覚障害者福祉協会の松永秀夫理事長が登壇、県内各署から交通課長ら約50名が参加し、30分にわたる講演や実演を通して視覚障害者への理解を深めました。

 今回の講演会は、昨年10月に発生した弱視女性の死亡事故を受けた同協会が、新潟県と新潟市そして県警に要望書を提出した際、県警本部長との話し合いの中で松永理事長からの提案が実現されたものです。松永理事長は講演の中で「障害者の社会参加が言われるようになり、視覚障害者の外出の機会も多くなっています。しかしながら視覚障害者の中にも、単独歩行あるいは盲導犬やガイドヘルパーを利用、または全盲や弱視、歩行訓練の有無など、さまざまな方がたくさんいる」と当事者の現状を訴えました。また参加者を壇上に招き、警察官が街で困っている視覚障害者と出会ったときの対応の仕方、そして誘導方法などを、実演を交えて説明を行いました。

 講演会の模様はニュース・新聞などで報じられ、「警察官の前で視覚障害者の現状を伝えるということは、今までにない、とても良い取り組みだ」などといった反響が、同協会に寄せられました。