権利条約をテーマに日盲連指導者研修会開催
日盲連加盟61団体の代表及び事務局長等指導者約100名が、4月1日東京豊島区のホテルベルクラシック東京において「障害者権利条約と私たちのくらし」をテーマに、指導者研修会を行った。
第1講演は、「障害者権利条約の批准」と題して、外務省総合外交政策局人権人道課の中野美智子課長補佐が、権利条約批准に至る過程を詳述した。
続いて第2講演は、日本身体障害者団体連合会の森祐司常務理事(JDF政策委員会委員長)が、「障害者権利条約と私たちのくらし」を講演。森政策委員長は、戦後の障害者施策の大きな転換期になった出来事として、
1.昭和23年(1948年)ヘレンケラーの来日により、身体障害者福祉法の制定と身体障害者施策にかかる法整備の開始につながったこと、
2.昭和39年(1964年)のパラリンピック東京大会の開催により、重度障害者対策及び在宅障害者対策の本格的な推進が始まったこと、
3.昭和56年(1981年)国際障害者年の記念事業などにより、完全参加と平等・ノーマライゼーション理念の導入が社会意識を変えたこと、
と福祉制度推進における三つの分岐点を述べた。
さらに、平成18年(2006年)障害者権利条約採択により、今後の我が国の福祉政策においても、障害者の人権保障と差別禁止を基本とした共生社会の実現に向かっていくだろう、と示唆された。