全国の皆さん、こんにちは。今年も、と言うべきでしょうか。暑い夏が続いています。連日のように35度を超える猛暑日が続いており、熱中症で倒れる方も多いようです。ぜひ、皆さんも健康にはくれぐれも気をつけて、日々を過ごしていただきたいと思います。 8月は何かと日視連にとっては、忙しい月になりました。8月18日から一週間はイギリスから来ていただいたエクロの専門家の方々に、様々な体験や制度について学習をする為に講演会などを開く一週間となっております。イギリスから2名の方に来ていただいて、我々の参考になる話をたくさん聞けるものと期待しています。イギリスからまだまだ我々が学ぶべきことがたくさんあるように思います。  日本の福祉もずいぶん良くなったとは思いますが、欧米と比べると様々な意味で学ぶべきものをさらに学び、日本独自のものもさらに伸ばしていく。そういう活動が、日視連の役割としてこれからも続くのだろうと思っております。  国の動きとして少しお伝えしたいことがあります。それは、これまで遺言書というのは点字では作成できないために、なかなか視覚障害者が遺言書を書くのに困るという場面がありました。現状の制度では、公正証書遺言という仕組みを使って、公証人が我々から聞き取った内容で、我々の遺言書を作成して、有効に成立させることができる。それによって私たちの思いを遺族に残すことができるという仕組みになっているわけです。  これからは、録画やあるいはパソコンに印字したり、さらには代筆していただくなどして遺言書を作成することも可能になることが期待されております。法務省は、その遺言書の制度変更に向けた検討を進めており、日視連からも様々な意見を出すことにしております。ただ、この時点でも点字による遺言書の作成はまだ、認められていないということは少し残念に思います。そういう意味では、良くなる面もありますが、我々の思いがすべて実現するということまではいきませんが、引き続き、国に我々の声を届けていくことが必要です。この8月25日から4日間にわたって、関係省庁に陳情活動を繰り返すことになります。  5月の大会で全国から寄せられた要望百数十項目にのぼる内容で整理し、厚労省や国交省を中心に陳情活動によって我々の声を国に届けていきたいと思っています。  ともあれ8月18日は日視連の結成記念日でもあります。そういう意味では今から77年前に先輩が結成した日盲連、現在の日視連が70年を超える歴史を持って活動していることによって日本の視覚障害者福祉は大きく前進してきたと言っても過言ではないと思います。これから先も日視連が視覚障害者のナショナルセンターとして、あるいは国との関係では、あるいは社会との関係では視覚障害者の大きな結集の場として役割をはたしてきたということを強く意識しながら8月を過ごすことにしたいと思っています。  私自身も8月から9月にかけて韓国を訪問して盲人マッサージセミナーに参加したりブラジルで開催されるWBUの総会にも参加し、世界の動きをつぶさに見てきたいと思っております。