2025年がスタートしました。  2025年令和7年というのはどういう年なのか、少し私なりにも考えてみました。当然、乙巳の年ということで話を始めることになるわけですが、乙巳の年というのは、本によりますと、これまでの努力が実を結ぶとか、あるいはこれまでの積み重ねが形を成すとか、あるいは巳年ですから、脱皮しながら柔軟に成長していくとか、変化をもたらすとか、いろんな形で説明されております。  それらを全て通して私は思うのは、乙巳の年ということを私たち自身が、自分たちのモチベーションを得るためにどれだけ良い方に捉えることができるのかということではないかなと私は思いました。  そういう意味では、私自身もこれまで日視連で積み上げてきたことを2025年の年に少しでも一歩前進というよりは、これまでの積み上げたものによって一つの形を成した、あるいは新しいものを生み出すことができる年にしたい。そういう思いで1年間活動していきたいと思っております。  その中で一番力を入れるべきものは何と言いましても点字だろうと思います。ここでも何度か取り上げましたように2025年は、200年前にフランスのルイ・ブライユが盲学校で6点点字を考案し、発表した年とされております。  それだけに200年経った点字というものが、今私たちにもたらしてくれた、あるいは今もたらしている情報のための点字というだけではなくて、私たちの人間としての成り立ちを支えてくれている点字というものに十分な感謝と共に、今後の点字がどういう形で発展し我々の社会生活、日常生活、そして自分の文化面も含めた、教育面も含めて自己実現にさらに役立つものになっていくかということを1年間考え続ける、デジタル化の中で点字・点図がさらに我々にとってどういうものをもたらしてくれるかを考えていく1年にし、そこから今年の1年が終わるまでには点字はこうあるべきだ、日本の点字はこういう形で発展し社会に今、位置付けられようとしてるんだということを言える年にぜひしたいと思っております。  さて、正月ではありますが少し厳しい話もせざるを得ません。昨年1月1日は能登半島地震で我々を驚かせました。ところが2025年令和7年は1月1日、3日を過ぎてやれやれと思っていたら、1月13日には昨年7月に続いて日向灘でまた地震が発生し、宮崎県を中心に震度5弱の地震が起きているようであります。  こういう状況の中で私たちの危機管理、そして災害における障害者支援というものがどうなっているのかということについて考える年でもあるのかもしれません。  その中で、是非とも私としては要支援者である視覚障害者にとっての個別避難計画が全国でどこまで作られるか、どこまで広がるか、このことにも力を入れて全国の皆さんと各自治体に働きかけて一人一人が安心できる避難計画が立てられる1年にもしたいと思っております。  全国で皆さんのそうした動きにも注目し、各団体でも自治体と取り組んでいただくことをお願いしたいと思います。