皆さんこんにちは。  前回の私のお話の中で、衆議院議員選挙について少し触れました。皆さんもご存知の通り、与党が大敗北という形で、いわば政治が大きく動き出したという印象を感じております。  その中で、私たちがこれまで世話になってきた自民党の先生方や公明党の先生方で、残念ながらたくさんの方々が落選してしまいました。 日視連が顧問をお願いしていた橋本岳先生も残念ながら国会に戻って来られませんでしたし、盛山正仁先生も残念ながら国会に戻ってこられませんでした。  そういう厳しい現実はありますけれども、私たちとしては、これまでに様々な先生方とお付き合いをしてきておりますので、当選した先生方に日視連の考え方や視覚障害者が置かれた現実をこれまで以上に十分理解していただき、我々の声が政治に、そして福祉の前進に結びつくように関係を深めていきたいと思っております。  いずれにしても、政治というものを私たちが身近に感じることができるようになることが大事だろうと思っています。  今回の衆議院議員選挙によって、与野党が火花散る勢力分布になったことは、国会において十分な議論がされていく環境が生まれたという点では、ある意味では国民にとっては一定歓迎すべき部分もあるのではないかと思います。  そういう意味では、与党に限らず全ての議員の先生方、全ての政党の皆さんに視覚障害者の置かれている現実・状況というものを理解していただく為の努力が私たちにとっては大事だろうと思っています。  日視連だけではなく、各地の団体においても、各都道府県選出の議員の先生方との接点をできるだけ持つようにしていただき、私たちの声が国会で生かされていく、反映されるような取り組みも皆さんとともに進めていきたいと思っております。  さて、そういう国会の状況の変化はありますが、マイナ保険証については厳しい現実が待っています。私の声が届くのは多分12月2日以降になるかもしれません。12月2日からは原則、紙の媒体としての保険証ではなくて、マイナ保険証というものが制度化されて、これを原則とするという運用になっていくようであります。  しかし、視覚障害者に対する配慮は到底十分とは言えません。私たちは昨年から非常にこの問題を重視し、厚生労働省とも、あるいは国会の先生方とも繰り返し繰り返し、我々の立場で、そして我々のマイナ保険証が使いにくいという現実をお伝えしてきました。しかし残念ながら、100%と言う答え、あるいは私たちの声が少しでも生かされたというものに近づいてきているとまでは言えないのではないかというふうに思います。  顔認証も十分にはうまくいきませんし、暗証番号の入力もタッチパネルでは自分ではできません。目視が許されているようですけど、それは複雑だったり時間がかかるため、現場ではトラブルも発生しています。そういう現実の中で、私たちは目が見えなくても、マイナ保険証を使って治療が受けられるという、国民皆保険の制度が私たちから奪われることのない、そういうマイナ保険証の使い方ができるようになってもらう必要があるということで、強く働きかけを続けております。  国としては来年の3月を目途に視覚障害があっても使いやすいマイナ保険証のソフト開発に向けた取り組みをするという、少し前向きなお答えもいただいているので、この取り組みを確実なものにしていくための働きかけをしていきたいと思います。