相変わらず新型コロナウイルスの感染拡大が続いております。皆さんはワクチンの接種が終わりましたでしょうか。一日も早く、全ての国民にワクチンが行きわたって、この新型コロナウイルスの猛威が収まることを願いたいものです。皆さんもくれぐれも感染しないようにお気を付けください。  さて、今日は障害者差別解消法の改正に伴う動きを報告したいと思います。今年の5月に障害者差別解消法が改正されました。改正のポイントの一つは民間事業者に対する合理的配慮の提供が法的義務に格上げされたことです。もう一つは、相談体制の強化が明確に謳われたことが大事だろうと思っております。この改正法をさらにどういう形で具体的に施行するかという時に大事になってくるのが、基本方針というものがあります。これは、差別とはなんぞやとか、相談をどういう風に進めるかとか、紛争解決はどういう手順で解決するのが望ましいかとか、そういうことを具体的に定めるものであります。この基本方針は、この9月から議論が始まり、来年の8月まで議論が続くことになります。そして、その論議が整理された段階で、閣議決定されて基本方針が確定します。この基本方針はそういう意味では法律に準ずる強い効力を持つものです。この内容がどういうものになるか、この内容を充実させることが、我々の日常生活が大きな影響を持つことになるわけです。さらに今年の12月から始まる議論として、第5次障害者基本計画の準備の議論が始まります。これは、令和4年の3月で一つの区切りをつける第4次障害者基本計画に続く、令和4年4月からの基本計画の議論を今から始めようとするものです。これも我々障害者政策の基本を成すものですから、極めて重要な基本方針ということになります。そういう意味では長丁場ではありますけれども、これらの議論の中で、日視連の意見が十分反映されるものにしていきたいと思っております。皆さんにもその都度、報告していきたいと思いますので、色々と皆さんのご意見をいただければありがたいと思います。  さて、あはきについて少し触れてみたいと思います。あはきについては残念ながら、視覚障害者の中でも希望をする人が減ってきております。そのためにどんどんどんどん、あはきにおける晴眼者と視覚障害者の保有率が変わってきて、下がってきております。これをこのまま放っておくと、あはきの世界における視覚障害者の地位というものが、どんどんどんどん薄れていくということ私は恐れております。あはきが国民にとって信頼される治療法であって、このあはきを担う視覚障害者を含む施術者の資質の向上が、今後のあはきの発展、そしてこの分野における視覚障害者の夢をつないでいく上では重要だと思っております。あはきの発展のために我々日視連は、何をすべきかということも徐々には議論しておりますが、さらにこの議論を深めていくために、教育分野の段階から議論をしたいと思い、公聴会や筑波技術大学ともその議論を開始したところであります。それと裏表を成すのが無免許対策です。無免許者によって国民が被害を被るということを、きちっと国にも分かっていただき、無免許者と我々有資格者との間の差別化が充分にされて、国民にそのことが伝わっていくことが、あはきの発展には大事だろうと思っております。この両面から私たちの活動を充実させていくことをここでも触れておきたいと思います。  最後に一言、視覚障害児の支援というものを日視連は考えようとしております。まだまだ充分な議論ができておりませんが、是非ともこの1年間は、視覚障害児への支援を何をすることによって大きな価値を持つかについて、皆さんと考えていきたいと思っております。