2020年が皆さんにとって素晴らしい一年となることを祈念しております。私も本年、2月15日で69歳を迎え、数え70歳、「古稀」という年齢に達します。古稀というのは、中国の詩人の杜甫が「古来稀なり」ということで、70歳の祝いをしたことから始まったようです。要するに、その時代には70歳に達するというのは長寿であって、それをお祝いしたようです。 しかし、最近の日本において長寿は当たり前になってきて、100歳を人生の区切りとする、そういう流れが作られようとしているくらいですから、70歳というのは長寿というよりもまだ、人生の半ばということになるのかもしれません。そういう意味ではこの新年にあたって、私自身も高齢化したというよりは、まだまだ自分のエネルギーを燃やし続ける、一年でありたいと思っております。 この2020年は日視連にとっても、新しい名称で迎える新年となりました。新しい名称のもとでどのような活動をするかも大きな課題であります。単に名称を変えたからそれでおしまいというのではなくて、「日本視覚障害者団体連合」という名称にふさわしい活動として、これまでの活動で何が足りていないのか、これまでの活動をさらに強化すべきものは当然あるとしても、新しいものとして、どういう分野のどういう視点の活動が必要であるかも考える一年にしてみたいと思っております。 2020年は東京オリンピック・パラリンピックが開催されるわけであります。そういう点でもスポーツという分野において、視覚障害者がさらに社会参加の大きなきっかけとなることも取り組みの柱となるのかもしれません。ぜひともたくさんの方々がスポーツに参加し、自分の健康維持と交流の場が広がることを期待したいと思っております。本年は皆さんにとっても、健康と生活の充実が得られる年になるように。また、日視連がさらに大きな飛躍の年となるよう、皆さんとともに日視連を作っていくことが必要です。 本年の6月に仙台で開催される大会は「日本視覚障害者福祉大会」という名称で開催される最初の大会となるわけであります。その点でも大会の内容を少し変えようと思っております。これまでの議論の仕方をより深めるために、各分野の議論が充実したものになるような、そういう代表者会議での会議の持ち方を検討しております。 さらには弱視問題を一つの柱とした、シンポジウム、あるいはセミナーも計画しております。 当然、東日本大震災によって、大きな被害を受けた宮城県で開催するわけでありますから、災害に対する問題もその取り上げる柱の一つになります。 それらの一つ一つの課題が、今後の活動の柱ともなるでしょうし、あるいは新しい活動のきっかけになるのかもしれません。ぜひともその仙台大会、宮城県大会で、皆さんとお会いすることを楽しみにしながら、私の新年の挨拶とさせていただきます。