皆さんにとって1月という月はどういうスタートでしたでしょうか。昨年は自然災害に日本列島が、繰り返し繰り返し襲われた受難の年でした。  今年はそういうことがないようにと願っていましたが、1月3日、早々に熊本で震度6弱の地震が発生し、今年も大きな課題の一つとして、災害の問題に取り組むことが私たちに突きつけられているように思います。  穏やかな1年であって欲しいわけですけれども、「備えあれば憂いなし」の構えで、災害対策、減災問題について取り組みを強めていきたいと思います。  また、昨年は日盲連結成70周年の記念事業を1年にわたって行なってきました。全国の皆様には様々なご協力をいただき、充実した1年の活動ができたのではないかなと思っております。  それらがお祭り事で終わらないようにすることが大事であり、今年からの10年が、結成80周年に向けた大きな布石となっていくことを意識しながら、新たな年を組み立てていきたいと思っております。  そのうえで、日盲連のこの1年を、どのようにイメージするか、私自身考えてみました。  一人ぼっちの暮らしをする人が多い、高齢化も進んでいる。若者に対する支援も当然必要ではありますが、一人暮らしの人、あるいは高齢化した単身世帯の人たちに対し、どういう繋がりを持つことが必要か、その人たちに、どうすれば結びつくのか。  我々の組織化も重要ではありますが、そういう一人暮らしの人たちに我々の声が届くようにすること、さらに我々の仲間として繋がりが持てるようにすることを大きな課題として取り上げたいと思っております。  また、大きな施設から地元での生活、あるいはグループホームという流れがあるように思いますので、そのような地域生活についても、もう少し視覚障害者の特性を考えながら組み立てていくことも必要かなと思っております。  この2019年は平成の最後の年ではありますけれども、元号の問題以上に、これからの10年が新しい時代として、AIであったり、ICTであったり、IoTであったり、そういう今までに考えられなかった進歩が見えてくる、現実化する時代なんだろうと思います。  そうした社会の進歩に、私たちが置いてきぼりを食わず、その社会の進歩が、私たちの住みよさを作り出すものになっていくためにも、我々の声が反映される取り組みがなされることが必要です。  そういう風に考えますと、次々とやるべきことがありますが、足元を固めていくという意味では、昨年からスタートした弱視問題であったり、職業問題であったり、そして今年は教育問題にも力を入れながら、私たちの生活が社会の中で十分に意識され、社会の中で受け入れられる体制づくりをしていきたいと思います。  去年の成果をさらに前進させ、新しい取り組みも当然皆さんに提起しながら、この1年を充実させていきたいと思っておりますので、皆様の引き続きのご協力をよろしくお願いします。