皆さんこんにちは。過ごしやすいシーズンですけれども、各地で様々なトラブルや事件も起こっております。  私自身は9月から10月にかけて、自分の時間を多少は持つことができ、10月9日には、鳥取県の大山に登ってきました。私は年に2度ほど山行きをしており、今年は2月に雪山に挑戦し、この秋には大山を登ることができました。大山は非常にいい山でして、登るのにも適した山です。ただ、花崗岩がどんどん崩れていることから、八合目から上は直接地面を歩くことができません。八合目から頂上までは木道になっています。疲れてきた八合目から木道を歩くので、私たち盲人にとっては、非常に登りやすい山だと思います。  百名山の一つである新燃岳が爆発し、宮崎県や鹿児島県にお住まいの方々はいろいろ難渋しておられることと思います。被害に遭われないよう充分にお気をつけいただきたいと思います。  さて、現在私がこの録音をしている時は、衆議院総選挙が戦われています。  皆さんに私の声が届く時は、その選挙結果が、すでに出ているわけですが、どんな政党が、どんな政権ができても、私たちの要求は変わりません。障害者に対する充分な理解と、これまで同様に私たちの声が充分に反映され、一つでも実現する政治を各政党にお願いしたいと思っております。  さて、私は去年から今年にかけて、皆さんとともに非常に辛い思いをしております。残念ながら鉄道事故が絶えません。  最近、大阪でまた視覚障害者の方が線路に転落し、死亡してしまいました。このような事故は私たちの大きな課題です。この事故をなくすためには、ホームに転落防止柵を作るしかないのかも知れませんが、せめて今できる対策を急がなければ、この悲しい事故は続く事になります。この事故をなくすために今何ができるのか、私たち自身がどういう努力をしなければならないのか、歩行訓練の再訓練も必要でしょう。今できる対策を引き続き要望していきたいと思っております。皆さんも事故に遭われないよう充分な注意をお願いいたします。  日盲連は、来年で結成70周年記念大会を迎えることになります。昭和23年に結成されてから、70年が経過しました。  この間、日盲連の先人の頑張りによって、大きな前進を勝ち取ってきました。来年、東京で行われる70周年記念大会には、多くの皆さんのご参加をお願いいたしますが、単に大会で祭り事をやるのではなく、大事なのは70周年に向け、これまでの活動を分析し、今後の10年、20年を見据えて我々が何を検討しなければならないか、そういう事の積み上げをする時期だと思います。記念誌の発行や記念大会も当然準備しておりますが、日盲連の70周年にふさわしい大会を迎えたいと思っております。  最後に一つ、お願いがあります。日盲連のこれまでの活動を見ておりますと、地方の団体の弱体化が目立っているように思います。様々な課題は抱えているでしょうけれども、是非とも、1人でも多くの会員を迎え、私たちの足腰を強くしていただきたいということが最後の私のお願いです。