皆さんこんにちは。皆さんの地方は、雨や台風の被害を受けていませんか。この1年、雨による集中的な被害があちこちで発生しています。 私たちはこれまで地震や台風を警戒してきましたが、それとは全く違う、ゲリラ豪雨というのでしょうか、 そういう被害が日本中いたる所で発生していることを充分心において、常に自分の安全を確保するための準備をしておくことが必要です。 台風5号も含め、皆さんの地方で被害が出ている場合には、必ず日本盲人会連合に、その状況をお知らせください。 日盲連として可能な限りの支援を実施していきたいと思っておりますので、そうした情報提供もお願いいたします。  さて、皆さんがいつも気にしておられる、駅ホームからの転落事故の問題ですが、今も続いております。 私の地元の京都市でも、残念ながら先日発生しました。こういう事故を防ぐにはどうしたらいいのか。 もちろん、ホームドアの設置が一番確実である事は間違いありません。  しかし、全国9500箇所あるとされる鉄道駅全部にホームドアが設置されるのは、何十年先か分かりません。  対策は求めていきますが、実現するまで危険な状態を放置してよいことには絶対になりません。 その為に日盲連はこれまで、4回の意見交換会を開き、国交省、鉄道事業者、歩行訓練士や学者、さらにはリハビリの専門家、盲導犬に関わる方々など、 私たちの安全対策に関わってくださっている全ての人たちに集まっていただきました。我々の安全を少しでも確実なものにし、 より危険を小さくするための対策を実現すべく日盲連は懇談会を継続しております。今後、国交省との連携もさることながら、 私たちが自らの安全を確保するために歩行訓練をどうするのか、あるいはハード面での改善はホームドア以外に何かないのか。 ソフト面では、駅員の協力、他の乗客からの声かけ、これらが充分なものとなるよう、これまで以上に働きかけていきたいと思っております。  一つ残念なことは、駅員さんが視覚障害者に声を掛けると、逆に怒られたり、あるいは援助の手を拒否されたりすることが多いのだそうで、 そういう話を聞くと少し寂しいなあという気持ちになります。できるだけ、私たちは安全対策がみんなのものになるように、そうした心の受け入れというものも、 常に持っておきたいというふうに思っています。  さて、この間、もう一つ重要な議論がありました。内閣府に設置されております、障害者政策委員会の中で第4次障害者基本計画というものが議論されております。 その中の一つとして代読・代筆の在り方についての議論が先日ありました。代読については、金融機関などにおいて大きく前進することができました。 地方の銀行では残念ながら、まだ実施されないところもあるようですが、代読が広まった中で、代筆をどうするかという問題が残っています。 借金をしたり、不動産を求めたりする契約書の代筆ですと、そう簡単にしてもらえないという面もあります。しかし、この代筆の問題を解決しないと、 視覚障害者の日常生活の不便は絶対に解消しません。今後、代筆の在り方について、ぜひ国の意見も聞きながら制度化していきたいと思います。