震災ホットラインフリーダイヤル事例集 平成26年3月 社会福祉法人日本盲人会連合 本事業は、独立行政法人福祉医療機構社会福祉振興助成事業 により実施されたものである。 ―― 目 次 ―― はじめに 1.フリーダイヤルに寄せられた相談 2.岩手県在住の方からの相談 3.宮城県在住の方からの相談 4.仙台市在住の方からの相談 5.福島県在住の方からの相談 6.他地域在住の方からの相談 はじめに 平成23年3月11日に発生した東日本大震災は、多くの尊い命を奪い、多くの避難生活者をうみだしました。 この震災で近親者や知人を亡くされた方は、心に深い傷を負いました。 また、視覚障害者は、目が見えない、あるいは目が見えにくいことによって、より一層避難のための行動が困難であり、 避難してからも食事や支援物資がもらえなかった人もいます。避難所では目的地まで移動して自分のいた場所に戻ることができないことやトイ レの利用方法がわからず我慢をして体調を崩してしまった人もいます。 震災から月日が経過して、国、地方公共団体や障害者団体、ボランティア等が協力し、町の復興を進めています。 その復興支援によって住民が以前の生活を取戻しつつある中においても、視覚障害者は変わってしまった環境に馴染めずにつらい日々を過ごしている人もいます。 そのため、本連合では、被災した視覚障害者の心のケアの重要性を考え、独立行政法人福祉医療機構の社会福祉振興助成を受け被災した視覚障害者の心のケアを目的に悩みや相談を聞くフリーダイ ヤル(0120−1049−55)を8ヶ月間設置しました。 その結果83件の相談が寄せられ、被災した視覚障害者の心の健康の維持と回復に努めました。 フリーダイヤルに寄せられた声は、東日本大震災において視覚障害者が直面した問題が細かくわかるものです。 これらは、今後起き得る大規模災害に対して、当事者がどのような備えが必要になるか。 また、支援する側にとっては、何をどのように気をつけたら良いか等を読み取ることができます。他に類を見ない貴重な内容が多くあります。 この事例集を多くの自治体や支援者に読んでいただき、災害と視覚障害者の理解を深めていただくため、フリーダイヤル事例集を作成しました。 1.フリーダイヤルに寄せられた相談 (1)性別 男性 48名 女性 35名 合計 83名 (2)視力 全盲 57名 弱視 19名 不明 7名 (3)年代 30代 4名 40代 9名 50代 14名 60代 29名 70代 19名 80代以上 4名 不明 4名 (4)就労 あり 34名 なし 39名 不明 10名 (5)年代別就労のあり・なし 年代   就労あり   就労なし 30代   0名     3名 40代   9名     0名 50代   7名     7名 60代  14名    11名 70代   4名    14名 80代以上 0名     4名 計    34名    39名 (6)主な相談内容 移動や歩行が困難 18名 町が復興していない 11名 生活が困難 8名 病気になってしまった 8名 夫の介護 3名 2.岩手県在住の方からの相談 1.性別 男性 12名 女性 7名 合計 19名 2.視力 全盲 12名 弱視 5名 不明 2名 (3)年代 30代 1名 40代 2名 50代 4名 60代 6名 70代 3名 不明 3名 4.就労 あり 10名 なし 5名 不明 4名 5.年代別就労のあり・なし 年代 就労あり 就労なし 30代 0名 1名 40代 2名 0名 50代 3名 1名 60代 4名 1名 70代 1名 2名 80代以上 0名 0名 計 10名 5名 6.主な相談内容 町が復興していない 8名 移動が困難(ガイドヘルパーが足りない) 5名 住まいについて 2名 生活が困難 歩行が困難 等 【事例1】 1.相談日:7月9日(火) 2.相談者:岩手県大船渡市 女性(60代) 3.視力:光覚盲 4.相談内容:住まいについての相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 震災発生時は、ホームヘルパーが来ていたので、ヘルパーさんに助けてもらって一緒に逃げることができた。 アパートの1階が浸水し、自分の家は2階だったが、どうなるかわからなかったので、 ヘルパーさんの家に3泊とめてもらった。その後、兄弟がさがしてくれて実家にしばらく帰った。 実家は近くにあり、床下浸水だった。実家に4か月いたが、道路整備が済んだため、瓦礫を片付けて自宅アパートに戻った。 (2)現在 現在はアパート住まいだが、そこが浸水区域にあたり、不安だから出たい。そのためアパートを探して県営・市営住宅に応募したところ、以下の回答があったので困っている。 6.困っている内容 (1)車椅子利用者以外の障害者の申し込みは、障害者枠ではなくて一般の申し込み扱いにされた。 (2)障害者専用の住居が6戸あり、車椅子利用者1世帯の申し込みだったため、5戸余っている。障害者110番に電話をして 地元の相談員に相談したが駄目だった。 (3)その建物は3階建てで、単身用6戸、家族用6戸、車椅子用6戸となっている。エレベーターに点字がついているのに、車 椅子のみ優遇されている。 7.まとめ (1)震災前に宮城でマッサージの仕事をしていたが、やめて岩手に戻って来た。また、宮城では仕事の他、デイサービスでお年 寄りに対する傾聴ボランティアをしていて多くの人と話が出来て楽しかった。今は人と話をする機会も減ってしまった。 (2)今後も住む場所は大船渡がいい。以前は大船渡には病院も多く、女性が一人でも働いて生活することができた。 (3)視覚障害者が排除されることがないなら、市営・県営住宅に住みたいのでもう一度応募してみる。 【事例2】 1.相談日:8月21日(水) 2.相談者:岩手県久慈市 男性 3.視力: 4.相談内容:交通についての相談 5.震災時と現在の状況: 現在は鉄道がつながったので良かった。 6.困っている内容 (1)八戸線がつながらず、半年以上困った。鉄道で久慈から宮古まではまだ行けないから大変だけど、特に文句はない。 ただ早く復旧してほしい。 7.まとめ (1)視覚障害者はバスの乗り継ぎは一人ではできない。そのため、海岸通りには一人で行けないので困っている。 【事例3】 1.相談日:9月3日(火) 2.相談者:岩手県釜石市 男性(46歳) 3.視力: 4.相談内容:地域についての相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 自宅が被災したので7月まで仮設住宅にいた。 (2)現在 自力再建できたのでよかった。仕事もしている。 6.困っている内容 (1)町があまり変わっていないので、不安である。人は減少している。市の計画によって戻るかどうか迷っている人が多い。 友人はマッサージの仕事をしているが、患者がいないと嘆いている。 (2)大槌町はラジオの難聴地域で少し改善したが、震災の時はラジオが役に立つので利用できるとありがたい。 7.まとめ (1)町を再建するにあたって、いい機会ととらえて良い町になってほしい。視覚障害者が住みやすい町になってほしい。 (2)震災後、白杖、点字版、音声体温計などを頂いて助かった。 【事例4】 1.相談日:9月4日(水) 2.相談者:岩手県山田町 男性(50代) 3.視力:全盲 4.相談内容:仕事、交通についての相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災時 盲導犬を使用。避難所へ連れて行った。弟家族と晴眼者の父と住んでいて、父と避難所へ行った。急な避難だったので、盲導犬にハーネスを付けて 行かなかった。避難所では犬を外へと言われたが、受付に知人がいて盲導犬も一緒に行けた。次の日に、友人が自宅にあったハーネスを持って来てくれた。濡れて いたが流されず壊れていなくて、今も使っている。避難所では盲導犬ユーザーの部屋がほしかった。その後、山田町で被害が少なかった親戚の家に行けた。親戚の家には3月末までいた。 親戚の家では周りが分からないので、一歩も外に出られなかった。 (2)現在 自宅を直して戻ることができた。今は外出出来る。瓦礫もなくなった。治療院と自宅が一緒で仕事を始めたが、仕事は半分以下になってしまった。 6.困っている内容 (1)自宅の周辺にはまだ公営住宅は建っていない。公営住宅や商店街が出来ればいいが、いつのことだか。周辺は建物が壊れっぱなし。 (2)山田の駅は焼けて壊れたまま。電車は通っていない。バスのみ。自宅は駅近くで便利だったが、今はバス停まで行くので不便。バスは盲導犬利用者にとっては狭い。 7.まとめ (1)患者は1日に1人来たり、10日来なかったりで、多い時で1日3人くらい。今まではほとんど地元の方だった。それが亡くなったり引っ越したりして減ってしまった。人が早く戻って ほしい。治療院はやめようと思ったが、患者さんに頼まれて再開した。 (2)県と地元協会と盲導犬協会から情報が来る。また患者さんから町の情報を得ている。 【事例5】 1.相談日:9月13日(金) 2.相談者:岩手県大槌町 女性 3.視力:全盲 4.相談内容:中途失明者の状況についての相談 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 家も流れず家族も無事だった。仮設住宅にも行かずにすんだ。 (2)現在 いままでどおりの生活に戻りつつある。ボランティアの人が訪ねてきてくれて、色々物を頂けて助かった。 6.困っている内容 (1)中途失明なので、自宅にいることが多い。時間は十分あるが、協会の集まりもなかなか参加できない。そう思って家にいる人も多いのではないか。 7.まとめ (1)障害者のつながりを無くさないでほしい。家族が一緒だったので楽だったが、家族も大変だし肩身が狭い。国の方で障害者福祉を考えてほしい。 【事例6】 1.相談日:10月16日(水) 2.相談者:岩手県 女性(60代) 3.視力:弱視 4.相談内容:生活についての相談 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 地震の時は震度5強だったが大丈夫だった。 (2)現在 今は夫と子供たちと暮らしている。今は弱視で、全盲になりつつある。 6.困っている内容 (1)郵便局で点字による残高照会をしてもらった。墨字と点字の両方が付いているファイルが届いたが、自分で頑張りたいので点字だけにしてもらいたい。 (2)自宅で鍼灸治療院をしているが、震災後収入が3割減った。 7.まとめ (1)地域住民は増えているが、収入が減ったので治療院に来る人も少なくなったようだ。商店街も売り上げが減っている。最近は上向きと言いつつも、なかなか生活はよくならない。 【事例7】 1.相談日:10月22日(火) 2.相談者:岩手県釜石市 男性 3.視力:全盲 5.相談内容:生活についての相談 5.震災時と現在の状況 復興が進んでいない。家がポツポツと建ってきたが、視覚障害者が住んで一人歩きできる環境にない。弱視の妹と二人で暮らしている。 6.困っている内容 (1)妹が歩いている途中で道がはずれて駐車場に入ってしまい、人が通るのを待って助けてもらった。白線があればなんとかなるので、 白線を引いてと市に言った。 (2)角地に家が建っていなくて、道が分からなくなる。工事の順番もあると思うが、視覚障害者が困っているので分かるようにしてほしいと頼んだ。 (3)買い物については、小さい店は品物が少ないので大きなスーパーに行く。以前はボランティア団体が車を出してくれていたが、 そのボランティア団体が今月から活動をやめて、NPOの立ち上げとなった。 買い物が不便になった。盛岡へもボランティアの車で行っていたがそれもなくなった。 釜石は鉄道が通っているが、隣の大槌は山田線がまだ復興されていないので困っている。 7.まとめ (1)釜石市内では視覚障害者が少し市内に戻ったが、まだまだボ ランティアが必要。行事もできない。他のボランティアに引き 継いでもらおうとしたができなかった。 (2)点字ブロックがあるので安心して表通りを歩いていたら、工 事のため点字ブロックがとぎれて方向が分からなくなった。そ ういう時にはガードマンを付けてほしい。 【事例8】 1.相談日:10月29日(火) 2.相談者:岩手県奥州市 男性(55歳) 3.視力:全盲 4.相談内容:震災状況についての相談 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 北上川東側に住んでいて、交通が止まってしまった。川に架かる橋が壊れて、西側に行けなかった。 (2)現在 仕事は作業所でマッサージをしている。家族は両親と全盲の兄との4人家族。 6.困っている内容 (1)仕事に行くのも遠回りして行った。交通が全部止まってしまうとどこへも行けない。 7.まとめ (1)現在やっと橋が直ってよかった。安心して出かけられる。 【事例9】 1.相談日:11月29日(金) 2.相談者:岩手県釜石市 女性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:生活についての相談 5.震災時と現在の状況: 今は仮設住宅に住んでいるが復興住宅に移った。釜石市で語り部をしている。震災前も今も家族と一緒に暮らしている。 子供たちは東京にいる。 6.困っている内容 (1)復興住宅に移る時見えないのでボランティアに手伝ってもらった。 10月に引っ越す予定で、9月までは何度か手伝えると言ってくれた。NPOになってしまうと手伝ってもらえない。 今どれくらいの人が仮設住宅にいるのだろうか。その人たちが引っ越すときは手伝ってくれる人がいるのだろうか。 (2)今までは出かけたい時はボランティアグループに助けて貰ったが、今は一緒に行ってくれる人が見つからない。 7.まとめ (1)全盲でも掃除や料理をする。自立的という言葉が全然違うと思う。社会に出ていたからわかる。 健常者に一歩でも近づけるように頑張っているが、今でもボランティアが必要である。 【事例10】 1.相談日:12月6日(金) 2.相談者:岩手県陸前高田市 男性(40第) 3.視力:全盲 4.相談内容:生活についての相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 自営業だったが津波で治療院が全滅。 (2)現在 母と妻と同居している(二人とも晴眼者)。近くの高台に家を建てた。今はデイサービスに勤めている。 震災後収入が減ってしまった。 6.困っている内容 (1)災害防災無線の受信機を借りているが、大きいので持ち運びできる大きさの物がほしい。 持ち運びしてFMなどが聴けるといいが。これは市町村からのサービスで、大型卓上ラジオのような大きさ。 (2)社協が移動支援をしているが、ガイドヘルパーが足りない。 (3)公共施設がない。体育館もなく大船渡まで行かなければならないので困る。 7.まとめ (1)移動は家族と一緒だが、ヘルパーさんの自家用車利用が出来るようになれば利用したい。 とても便利だと思う。地域の情報は回覧板で、家族に読んでもらう。近所の人たちはあちこちから来た人たちだが、近所付き合いはある。 【事例11】 1.相談日:12月9日(月) 2.相談者:岩手県宮古市 男性(35歳) 3.視力:弱視(0.01) 4.相談内容:歩行困難についての相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 津波で家を流された。 (2)現在 仮設住宅で暮らしている。家を建てる予定。働いていないので生活費は障害者年金で暮らしている。両親も定年を過ぎたので年金生活。 6.困っている内容 (1)視野が狭く、仮設住宅のアスファルトと砂利の段差が分からない。雨が降ると砂利が下がるから転びそうになる。 黄色いテープを付けて段差が分かりやすいようにしてほしい。 (2)タクシーは宮古市内でかけても太郎の町中には来るが、グリーンピアの仮設住宅には来ないので不便だ。 7.まとめ (1)移動の時は一人で公共交通機関を利用している。もしガイドヘルパーの自家用車が利用できるならぜひ利用したい。 (2)地域の情報は、回覧板とハーバーラジオのコミュニティFMによる。回覧板は自分で拡大して見ている。ご近所との付き合いもあり挨拶したりする。 【事例12】 1.相談日:12月9日(月) 2.相談者:岩手県 男性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:社会福祉協議会についての相談 5.震災時と現在の状況: 無職で年金生活をしている。長男と同居。自宅に住んでいる。 6.困っている内容 (1)長男と住んでいるので福祉の担当者の見回りはない。 (2)用事があれば社会福祉協議会へ行くが、あまり利用していない。社会福祉協議会からお願いカードが届いたが利用方法がよくわからない。 7.まとめ (1)移動の時は福祉タクシーを利用している。 (2)地域の情報は家族から得ている。 【事例13】 1.相談日:12月13日(金) 2.相談者:岩手県 男性(60代) 3.視力:弱視 4.相談内容:年金についての相談 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 自宅は津波にやられて全壊した。10m先の親せき宅に避難した。避難中に流されたけどなんとか助かった。10日間いて 次の親せき宅の空き家を借りた。山の中で町から離れていて、ほとんど支援がなかった。洋服がなくて困った。2か月いて仮設住宅に移った。 (2)現在 90歳の母と同居している。隣の家に妹夫婦。今はみんなで仮設住宅にいる。仕事は、震災前は自宅でマッサージを開業していたが、今は仮設住宅で開業中。患者さんは週に1人くらい。 6.困っている内容 (1)もう少し視覚障害者への支援がほしい。できれば年金を増額してほしい。 7.まとめ (1)移動は家族と一緒だが、ガイドヘルパーの自家用車が利用できればぜひ利用したい。車がないと大変。 (2)地域の情報は回覧板や広報のテープによる。回覧板は家族に読んでもらう。近所付き合いもある。25棟の仮設住宅で40 人くらい住んでいるが仲良くやっている。声を掛け合うことが大切。年寄りが多いので「朝起きたか?」「風邪をひいてないか?」など安否確認し合っている。 【事例14】 1.相談日:12月16日(月) 2.相談者:岩手県大船渡市 女性(50代) 3.視力:全盲 4.相談内容:リフォームの相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 地震の時は自宅と治療院にいた。すぐ海のちかくだったので、荷物は常にまとめていた。すぐに逃げて家族全員無事だった。 避難所に2日間いてそれから友人宅へ。5月に仮設住宅に移った。 (2)現在 夫は仮設の店舗内でマッサージをしているが、1日に5人くらい来る。ボランティアや工事現場の人、陸前高田の患者さん が大船渡に流れて来た。 6.困っている内容 (1)夫が60歳で働いているので、生活は大丈夫。自宅に移ったらまた開業するつもり。 (2)家が見つかったので引越しするが、リフォーム業者がなかなか見つからず、来年の3月以降でないとやってもらえない。県内の業者は大忙し。 7.まとめ (1)移動の時は家族と一緒の事が多い。ガイドヘルパーの自家用 車が利用できるならぜひ利用したい。今でも、ボランティア123(ワンツースリー)を利用している。 (2)地域の情報は一家に一枚プリントが届くので、家族に読んでもらう。あいさつ程度だが、近所との付き合いもある。 1年目は集まりがあったが、今は仕事をする人が増えてあまりなくなった。 【事例15】 1.相談日:1月6日(月) 2.相談者:岩手県 男性(50代) 3.視力:全盲 4.相談内容:外出支援についての相談 5.震災時と現在の状況: 同居の家族がいる。仕事は震災前も今も会社員。自宅で暮らしている。収入は仕事の収入。 6.困っている内容 (1)外出支援をボランティアがやってくれているが、ほかの事業に切り替わっている。前の状況に比べて外出支援が減っている。 交通機関も安定していないので、外出する時に困っている。 7.まとめ (1)移動については家族と一緒か、単独で公共交通機関を利用している。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動については、ぜひ利用したい。 (2)地域とのつながりについて、町内会の情報は回覧板、近所の人との会話、コミュニティFMなど。回覧板は家族に読んで貰う。近所付き合いもある。 【事例16】 1.相談日:1月7日(火) 2.相談者:岩手県 男性(60代) 3.視力:全盲 4.相談内容:外出の時のサポートについて 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 地震の時は自宅にいて、10分くらいたってから逃げた。津波は4m来た。避難所は近くのお寺で、2週間いた。トイレが 使えなかったので、身体障害者センターに移り3か月いた。6月に仮設住宅に入り7か月いた。24年2月に自宅を改修して戻った。 (2)現在 視覚障害のある家族と暮らしている。仕事は震災前も今も自営業をしている。周りは更地が多い。交通の便は、バスは普通になった。現在の生活費は仕事の収入。 6.困っている内容 (1)今一番困っている事は、外出する時大変なので、サポートがぜひ欲しい。移動は今まではボランティアに頼んでいた。 ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動については、ぜひ利用したい。ヘルパーを申請中で、明日市役所の人が来る。 7.まとめ (1)地域とのつながりについて町内会は形はあっても内容がない。 回覧板などは回って来ない。近所も知らない人ばかりになってしまって、特に付き合いはない。 【事例17】 1.相談日:1月9日(木) 2.相談者:岩手県 女性(60代) 3.視力:全盲 4.相談内容:生活が不便な事 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 震災の時避難し、仮設住宅にいた。 (2)現在 今は自宅に住んでいる。一人暮らし。仕事は震災前も今も自営業をしている。生活費は、年金・仕事の収入・震災による補償など。 6.困っている内容 (1)仕事の収入が減ってしまった。 (2)買い物や衣料品が困る。JDF岩手が続いてほしい。 7.まとめ (1)移動の時はガイドヘルパーやボランティアさんと。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動についてはぜひ利用したい。 (2)地域とのつながりは回覧板で、ボランティアさんが読んでくれる。近所付き合いはない。 【事例18】 1.相談日:1月9日(木) 2.相談者:岩手県 男性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:生活が不便な事 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 震災の当日は家にいた。地震が大きかった。海岸の近くに住んでいたので、津波が怖くて外に逃げた。 避難所に行こうとしたら石垣が崩れて行けなかった。近所の人が見つけて助けてくれた。避難所に1週間いた。避難所はよかった。 甥が来てくれて甥の所に移った。そのあと仮設住宅に当たったので、6月末に移り1年3か月いた。 (2)現在 その後家を建て直して自宅に移った。ほとんどの人は仮設住宅にまだいる。全盲の家族と暮らしている。仕事は震災前も今も自営業をしている。 現在の生活費は、年金・仕事の収入・震災による補償など。 6.困っている内容 (1)店が近くにないので買い物するのに困っている。JDFのボランティアの車がなくなったら困る。 7.まとめ (1)移動はガイドヘルパーやボランティアと一緒に。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動についてはぜひ利用したい。今は歩きかタクシーしかない。 (2)地域とのつながりについて、町内会の情報はない。回覧板も廻ってこない。市の広報のデイジーが月に2回来る。近所付き合いもない。 【事例19】 1.相談日:1月21日(火) 2.相談者:岩手県釜石市 女性(60代) 3.視力:弱視 4.相談内容:辞書についての相談 5.震災時と現在の状況 現在、娘たちと住んでいたが今は夫と二人暮らし。仮設住宅から復興支援住宅に移り、娘たちは東京に行った。 6.困っている内容 (1)音声パソコンを使えるようになったが、辞書を引くのが大変。 中途障害なので点字が読めない。インターネットは使えない。 (2)携帯電話の辞書機能も音声で読み上げてくれるものが少ない。 社会福祉協議会に聞いてみたがなかった。 (3)夫は視覚障害者ではないが勤めているので昼間はいない。いる時にわからない言葉を聞いてみるが、たくさんあると面倒く さがる。夫が自治会の役員をしているのでその資料を作っているのに。夫はパソコンを使えない。辞書を使うのはどうしたらいいのだろうか。 7.まとめ (1)インターネットが使えないと無理なようだ。点字の辞書はあるがデイジーの辞書はない。ソフトは日常生活用具の対象となっているので、 いつもネットにつながる環境にあればつかえるのだが。 (2)ITサポートが近くにあれば助けになる。 3.宮城県在住の方からの相談 1.性別 男性 14名 女性 9名 合計 23名 2.視力 全盲 12名 弱視 7名 不明 4名 (3)年代 40代 3名 50代 4名 60代 11名 70代 3名 80代以上 2名 4.就労 あり 10名 なし 10名 不明 3名 5.年代別就労のあり・なし 年代 就労あり 就労なし 30代 0名 0名 40代 3名 0名 50代 1名 3名 60代 6名 2名 70代 0名 3名 80代以上 0名 2名 計 10名 10名 6.主な相談内容 住まいについて 6名 生活が困難 5名 歩行が困難 4名 移動が困難 2名 夫の介護 1名 心療内科に通院している 1名 【事例1】 1.相談日:8月6日(火) 2.相談者:宮城県栗原市 男性(63歳) 3.視力: 4.相談内容:住まい、移動についての相談 5.震災時と現在の状況: 現在、栗原市の民間アパートに住んでいる。 6.困っている内容 (1)移動の際ガイドヘルパーを利用している。栗原市に於いてガイドヘルパーを利用しているのは一人だけのようで、ガイドヘルパーの 質や技術が同行援護の基準を満たしていないので困る。 (2)移動手段がタクシーになってしまうのでお金がかかる。 7.まとめ (1)災害公営住宅に申し込み、入居できることになった。公営住宅に住むと支援金等が出ない。家具や家電を購入しないといけないので資金面で困っている。 【事例2】 1.相談日:9月26日(木) 2.相談者:宮城県 女性(86歳) 3.視力: 4.相談内容:介護についての相談 5.震災時と現在の状況: 6.困っている内容 (1)視覚障害者の世帯で、障害年金で生活している。去年の11月から夫が病気になってしまった。頭に腫瘍があり脳外科に通 っているが治療できない。夫は昼夜が逆転したりして、自分は体力的にも大変。補聴器を付けてもよく聞こえない。 (2)娘がいるのだが小さい子供がいるので大変なところ、手伝ってもらっている。夜中は二人だけになるのでどうしたらいいかわからない。 7.まとめ (1)デイサービスの方が要介護4でないとできないと言っている。 (2)社会福祉協議会に相談してみる。 【事例3】 1.相談日:10月4日(金) 2.相談者:宮城県栗原市 男性(68歳) 3.視力: 4.相談内容:生活についての相談 5.震災時と現在の状況: 今は仮設住宅で暮らしている。 6.困っている内容 (1)2014年度東町の公営住宅に帰れるが、生活するための家電や引越し代がかかる。 国は住宅や車の購入には現金給付があるのに。生活費の補助金はないか。年金も減額になるので何とかならないか。国が考えてもらいたい。 (2)災害公営住宅といっても、安いが家賃が発生する。生活再建加算により、民間の住宅を借りた場合は50万円の加算支援金がつくのに、 公営は安いので加算がない。出費が多くかかり、消費税もあがるので生活が大変だ。 7.まとめ (1)東町はURで新しい団地が出来る。栗原のURは道路幅9mの歩道が設置される。点字ブロックが設置されていないので、 安全安心のため点字ブロックを付けてと、団体は知事に言っている。市町村で点字ブロックを付けるように運動したい。 (2)公営住宅はエレベーターが付くが音声がないらしい。音声を付けてもらうよう言った。障害者の公営住宅の優先枠があったので助かった。 【事例4】 1.相談日:10月11日(金) 2.相談者:宮城県栗原市 男性(68歳) 3.視力: 4.相談内容:点字ブロック・音声についての相談 5.震災時と現在の状況: 6.困っている内容 歩道に点字ブロックがない。 7.まとめ (1)東松島市にはまちづくり学会があり、歩道に点字ブロック、音声案内などについて意見をだしてもらった。 (2)東松島市視覚障害者協会の会長から担当課に話して、やってもらう事になった。東松島市の視覚障害者協会にいた人が復興の班長をしているので相談できた。 【事例5】 1.相談日:12月11日(水) 2.相談者:宮城県 男性(60代) 3.視力:弱視 4.相談内容:すまいに対する相談 5.震災時と現在の状況 震災前も今も病院に勤めている。一人暮らし。 6.困っている内容 (1)震災前に住んでいたアパートは、住めない状況になってしまったので撤去された。震災アパートへ移った。このアパートは借り上げで、周りの人は前から住んでいる人が多い。馴染めない。 (2)復興公営住宅への入居を希望している。 7.まとめ (1)移動の時は一人で歩いている。 (2)地域とのつながりはない。回覧板は読んで回している。 【事例6】 1.相談日:12月13日(金) 2.相談者:宮城県石巻市 女性(60代) 3.視力:全盲 4.相談内容:住まいについての相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 震災の時は夫と孫の3人でいた。娘の車で避難所である学校に行った。1500人が避難しに来た。夫が呼吸器の病気だったので13日に日赤病院に移った。 日赤では患者である夫以外には食事が出なかったが、トイレは流せたし手も洗えてよかった。遊学館がいいという情報がありそちらに行った。福祉避難所だったので助かった。 3月22日にそこを出て娘の知り合いの家に行った。その間災害ボランティアに家をクリーニングしてもらった。毎日自分も行って泥を外に出したりした。4月 20 日に自宅に戻れた。 (2)現在 晴眼者の夫と二人で暮らしている。娘が車で10分以内の所に住んでいるので、何かの時は頼める環境にある。 6.困っている内容 (1)今の住まいは借り上げ住宅。復興公営住宅への入居が希望だが、以前住んでいた所が借家で、大工さんに直してもらって入ったため公営住宅に入れない。 全壊の罹災証明書と住宅の解体証明書が必要。 (2)また公営住宅の抽選は、障害者手帳保持者よりも母子家庭や高齢者が優先される。石巻の被害が多くて、希望者がたくさんいて難しい。 7.まとめ (1)移動の時はガイドヘルパーと一緒に。ガイドヘルパーの自家用車が利用できるならぜひ利用したい。 (2)地域の情報は回覧板やコミュニティFMで入手している。回覧板は家族に読んでもらう。 (3)石巻はヘルパーの時間が多く使えるので助かっている。収入は二人の年金でやっていくしかない。 【事例7】 1.相談日:12月16日(月) 2.相談者:宮城県 女性(50代) 3.視力:弱視 4.相談内容:歩行が不安な事の相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災当時 震災の時は病院から帰って一人でいた。携帯電話のブザーでびっくりした。津波の放送はなかった。 いつもの道を知り合いの家に行ったが、信号が停電しているのに気付かずずっと待っていた。そばを通る車はみんな急いでいたせいか、誰も注意し てくれなかった。結局自分の家は津波に流されてしまった。避難所で晴眼者の人たちと暮した時に、自分は視覚障害者だと実感した。 避難所にいたときはとても緊張していたので、怒っているように見えたかもしれない。 (2)現在 今は仮設住宅で暮らしている。復興公営住宅へぜひ入居したい。 6.困っている内容 (1)移動は単独で公共交通機関を利用している。あちこちぶつかりながら歩いているが白杖は使いたくない。杖を突いて歩くと、すれ違った人からいろいろ言われるのでいやだ。 (2)人は好きだが、慣れない人と接触するのが苦手なのでガイドヘルパーも使っていない。全盲になったらどうしようと不安に思っている。 7.まとめ (1)活字文書は「読むべえ」で読む。回覧板は見ないで回してしまうことが多い。近所に視覚障害者の方がいるので、その家族の方に世話になっている。 (2)地震の時助かったことが苦しかった。今は周りの人たちに感謝している。 【事例8】 1.相談日:12月18日(水) 2.相談者:宮城県 女性(60代) 3.視力:弱視 4.相談内容:自宅に関する相談 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 被災直後支援物資が配布されているのが分からず貰えなかった。避難所でも大変苦労した。 (2)震災前も今も自営業。自宅を改修して住んでいる。一人暮らしをしている。 6.困っている内容 (1)自宅をリフォームしたがローンがある。自宅に補償金が出るかはっきりしない。話がその時々でかわってしまう。都市再生機構URの人が土地を売るように言ってきたが家を残したい。 (2)地域の情報が欲しくて頼んだが広報を送ってくれない。市役所へ頼んでみようとしたがだめだった。民生委員の理解がない。 7.まとめ (1)移動は友人や知人や近所の人と。ガイドヘルパーの自家用車が利用できるならぜひ利用したい。 (2)近所との付き合いはある。 【事例9】 1.相談日:12月18日(水) 2.相談者:宮城県 男性(50代) 3.視力:全盲 4.相談内容:見えない事のつらさの相談 5.震災時と現在の状況: 震災の時は自宅で何とか過ごした。家族に助けてもらった。現在も家族と同居し、自宅に住んでいる。震災前も今も仕事は自営業。 6.困っている内容 (1)目が見えないのがつらい。自分で、なんとかしなければならない。 7.まとめ (1)移動の時はガイドヘルパーを利用している。ガイドヘルパーの自家用車が利用できるならぜひ利用したい。 (2)ご近所付き合いはない。回覧板も見ないで回す。 【事例10】 1.相談日:12月18日(水) 2.相談者:宮城県 男性(80代) 3.視力:弱視 4.相談内容:復興計画についての相談 5.震災時と現在の状況 一人暮らし。震災前は自営業だったが、今は無職。仮設住宅で暮らしている。 6.困っている内容 (1)市の復興計画が遅れている。気分がもやもやする。 7.まとめ (1)移動の時は友人や知人や近所の方と。 (2)地域の情報は回覧板を届けてくれた人に読んでもらう。近所付き合いもある。 【事例11】 1.相談日:12月19日(木) 2.相談者:宮城県 男性(40代) 3.視力:全盲 4.相談内容: 5.震災時と現在の状況 震災前も今も自営業。自宅に住んでいる。家族と同居。 6.困っている内容 7.まとめ (1)移動の時は家族と一緒。ガイドヘルパーの自家用車が利用できるならぜひ利用したい。 (2)近所付き合いはある。近所の人とおしゃべりをしたりする。回覧板は家族に読んでもらう。 【事例12】 1.相談日:12月20日(金) 2.相談者:宮城県 男性(40代) 3.視力:弱視 4.相談内容:生活の苦しさ 5.震災時と現在の状況 同居の家族はいる。今は自宅に住んでいる。 6.困っている内容 (1)収入は仕事の収入のみで、生活は苦しい。住宅で31年ローンがある。金銭面で不安を抱えている。 これからは、金銭、地域との関わり合いが大事だと思う。 7.まとめ (1)移動については、単独で公共交通機関を利用している。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動については、ぜひ利用したい。 (2)地域の情報は回覧板による。社会福祉協議会からも情報を貰っている。回覧板は家族に読んでもらう。近所との付き合いはない。 【事例13】 1.相談日:12月20日(金) 2.相談者:宮城県 男性(60代) 3.視力:弱視 4.相談内容:住まいに関する相談 5.震災時と現在の状況: 同居の家族はいる。仕事は自営業。今は仮設住宅に住んでいる。今後復興公営住宅への入居を希望する。 6.困っている内容 (1)復興公営住宅を既に申し込んでいるが抽選になる。市内の復興公営住宅は倍率が高い。過疎地の復興公営住宅は入れるが、不便なので入りたくない。 7.まとめ (1)移動に関しては家族と一緒なので、ガイドヘルパーを利用することはない。 (2)地域の情報は回覧板からで、家族に読んで貰う。近所との付き合いはない。 【事例14】 1.相談日:12月25日(水) 2.相談者:宮城県 男性(60代) 3.視力:弱視 4.相談内容:避難所について 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 地震の当日は家に1人でいた。ラジオを聴いていたので、ニュースで知って早く逃げられた。150pの波が来て、夕方高台に移った。 家の近くは水浸しになってしまった。ライフラインが復興するのはしばらくかかった。1週間くらい避難所にいたとき、甥が探してくれて姉の家に2か月いた。 (2)現在 一人暮らしをしている。仕事は自営業で、自宅を改修して住んでいる。生活費は年金と仕事の収入による。 6.困っている内容 (1)現在周りの人たちは家を修理して住んでいる。復興してきている。何かあったとき、障害者用の避難所があって障害者を面倒みてくれるとありがたい。 7.まとめ (1)移動の時はガイドヘルパーと。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動については利用したい。便利だけどそうなると交通費がどうなるのかわからない。そんな心配もある。 (2)地域とのつながりは回覧板による。拡大読書器を使って読んでいる。ご近所とのお付き合いもある。 【事例15】 1.相談日:12月26日(木) 2.相談者:宮城県 男性(60代) 3.視力:全盲 4.相談内容:年金の減額 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 地震の時は一人でいた。要援護者台帳に載っているので、すぐ駆けつけてくれた人がいた。ヘルパーさんも見に来てくれた。 避難所は小学校の体育館だが、家にいた方が安全だと思った。電気が切れたので防災無線もなかった。自宅は全壊。翌日避難所に行った。 福祉避難所のような所に入りたかったがダメだった。 (2)現在 晴眼者と同居している。今は借り上げ住宅に入居している。時期は遅れるが今後復興公営住宅に入れそう。視覚障害者は優先されたらしい。 6.困っている内容 (1)現在の生活費は年金のみ。年金が減額になるので、これから厳しい。 7.まとめ (1)移動の時はガイドヘルパーと一緒。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動ができるようになっても、軽自動車が多いし運転の下手な人は怖い。タクシーを利用している。 (2)町内の情報については、民生委員が2、3度来たことがある。何かあったら頼りになる。近所の付き合いはアパートの人と挨拶をする程度。 【事例16】 1.相談日:12月27日(金) 2.相談者:宮城県 女性(50代) 3.視力:全盲 4.相談内容:歩きづらいこと 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 地震の時は近所の病院の待合室にいた。弱視の夫も一緒だったので歩いて帰った。家は半壊状態で、ライフラインはすべてだめだった。水は4、5日貰いに行き、ストーブで暖をとった。 (2)現在 両親と夫と娘の5人暮らし。今は自宅を改修して住んでいる。 6.困っている内容 (1)地震のあと道路がまだ完全ではないので歩きづらい。家の周りの信号は音声式ではないので不便。また点字ブロックがない所が多いので大変だ。 (2)雪が積もったら一軒家なのでとても困る。ヘルパーさんは雪かきをしてくれない。夫も私も視覚障害者なので、そういう時に助けてくれる人がいるとありがたい。 民生委員に相談してみる。 7.まとめ (1)移動はガイドヘルパーや家族と一緒に。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動についてはぜひ利用したい。普段は公共のバスと電車を利用している。 中心部は地下鉄が復興しているが、自分はバスの移動が多い。 (2)地域の情報は回覧板や近所の人との会話による。回覧板は家の人に読んで貰う。近所付き合いはある。挨拶は勿論、話したり家に行ったりしている。 【事例17】 1.相談日:1月10日(金) 2.相談者:宮城県 女性(60代) 3.視力:全盲 4.相談内容:家の改修について 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 震災の時は、仕事の関係で借りているアパートにいたので無事だった。電話がつながらず、子供と連絡が取れなかった。 働いている所の人が、自分の家に連れて行ってくれた。自宅は津波の被害が多い地域だったが、家を水がよけて流れていったので大丈夫だった。 (2)現在 同居の家族はいない。仕事は自営業をしていたこともあるが、今はマッサージのアルバイトをしている。生活費は年金と仕事の収入による。 6.困っている内容 (1)家は屋根だけはすぐ直して住める状態になっている。そのほかの所を改修したいが、人手が足りずなかなか難しい。 7.まとめ (1)移動はガイドヘルパーと一緒に。病院は姉に一緒に行ってもらう。 (2)地域とのつながりについて、町内の情報は市のテープなどで。近所付き合いはない。今は代替わりして知っている人が少ない。 (3)年齢的にもいつまでできるかわからないが、仕事をがんばりたい。個人のマッサージはなかなか人が来てくれないので、外で働いている。 【事例18】 1.相談日:1月24日(金) 2.相談者:宮城県 男性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:生活の苦しさ 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 震災の当日は自宅で仕事をしていた。椅子に座っていたが、立てないくらい地震がひどかった。避難所には行かず家にいた。 ライフラインはすべてダメ。携帯コンロの買い置きをしていたので、それでお湯を沸かしたりした。電気は1日半くらいで復旧したので助かった。 水はケアマネジャーさんが持って来てくれた。またパンとかおにぎりをホームヘルパーさんが並んで持って来てくれたのでとても助かった。 (2)現在 今は自宅を一部改修して、母と住んでいる。 6.困っている内容 (1)年金による暮らしなのでお金がない。足りない。減額されたら暮らしていけない。どうしたらいいのか。 7.まとめ (1)移動の時はガイドヘルパーと一緒に。ガイドヘルパーは決まった曜日に来てくれる。すぐには頼めない。急な用事は作ら ないようにしている。一人で移動する時はタクシーを使う。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動については利用したい。 (2)地域とのつながりは回覧板による。届けて来た人に読んで貰う。近所付き合いはあいさつ程度。 4.仙台市在住の方からの相談 (1)性別 男性 14名 女性 9名 合計 23名 (2)視力 全盲 19名 弱視 4名 (3)年代 30代 2名 40代 2名  50代 5名 60代 5名 70代 8名 80代以上 1名 (4)就労 あり 8名 なし 13名 不明 2名 (5)年代別就労のあり・なし 年代 就労あり 就労なし 30代 0名 2名 40代 2名 0名 50代 2名 3名 60代 2名 4名 70代 2名 3名 80代以上 0名 1名 計 8名 13名 (6)主な相談内容 病気になってしまった 7名 住まいについて 4名 歩行が困難 3名 地域の情報がわからない 就労について 等 【事例1】 1.相談日:8月20日(火) 2.相談者:宮城県仙台市若林区 男性(50歳) 3.視力:弱視 4.相談内容:メンタルについての相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 自宅が半壊した。 (2)現在 自宅を住めるように修理し、家族と一緒に住んでいる。 6.困っている内容 (1)気分が落ち込んでいて、絶望的である。以前は視覚障害者のマラソンクラブで月に2回走っていたが、できなくなってしまった。 マラソンをやめてから1年半くらい。また、震災前は拡大読書器で本を読んだりしていた。今までできていたことが出来なくなっている。 (2)平成22年まで26年病院に勤めていたが、病院が閉院して休職中に震災にあった。仕事がなくなって震災を受けたので、自分の無力さを実感した。 就職活動を行ったが、訪問マッサージが合わなかった。車での移動が苦手で寝たきりの人を見ると落ち込んでしまった。そのため就職活動をやめてしまった。 7.まとめ (1)めまい、息苦しさ、発作で倒れたこともある。メンタルクリニックを3軒渡り歩いている。1年以上良い状態にならず焦りも出ている。 気持ちの上でなんとかなればいいのだけど。 (2)日中は家族がいて、家族はマイペースでやって良いと言うが、家族でも視覚障害者に冷たい人もいる。家の中でもそういう葛藤でストレスがたまってしまう。 (3)今までは、仕事をしてマラソンをして、良いライフスタイルだった。元の生活に戻すのは仕事に就くことだと思う。障害者のイベントにも出てみたい。 【事例2】 1.相談日:9月6日(金) 2.相談者:宮城県仙台市 女性(32歳) 3.視力:全盲 4.相談内容:仕事とメンタルについての相談 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 震災の被害は特になし。一戸建ての自宅のパソコンやガラスが割れた。電気も切れていた。そのほか壁がはがれた程度で、家族も元気。 (2)現在 以前は弱視で盲学校に通っていた。無理をしてストレスで全盲になった。社会福祉士と認定心理士の資格を持っている。 この資格を生かしたいが、宮城は遅れていて、弱視ならできるが全盲では難しい。 6.困っている内容 (1)仙台市の公務員試験を受けて1次試験は受かったが、採用には至らなかった。弱視者が多いので全盲は採らないという噂を聞いた。視覚障害者の就職が厳しい。認識が甘かった。 (2)夜眠れないことが心配。不安である。体の緊張から起きてしまう。今は病院に通っている。 7.まとめ (1)来年から盲学校に行ってマッサージの資格を取って働くことで、考えはまとまった。同世代と話す機会がほしい。 (2)これから頑張っていきたい。色々な人に話を聞いてもらい感謝している。 【事例3】 1.相談日:9月17日(火) 2.相談者:宮城県仙台市 女性(32歳) 3.視力:全盲 4.相談内容:メンタルについての相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 特に被害はなかった。 (2)現在 震災の方は落ち着いてきたが、不眠があり体重が減ってしまった。 6.困っている内容 (1)まだあまり外出ができない。盲学校は通う予定。 7.まとめ (1)地下鉄とバスを使って盲学校へ行くために力をつけるよう、努力している。朗読体験会に行ったりして外出するようにしている。 【事例4】 1.相談日:10月3日(木) 2.相談者:宮城県仙台市 男性(79歳) 3.視力:全盲 4.相談内容:病気についての相談 5.震災時と現在の状況 仕事は今も鍼灸を一月に15人くらいやっている。痛くない鍼灸の治療をすることが評判になり、お客さんが来ている。 6.困っている内容 (1)2月にめまいがして病院に行った。検査上は何ともないが今も続いている。体調の良い時と悪いときがある。 薬を飲んでもすぐには治らず、半年過ぎても治らないので不安がある。 (2)生活習慣病の一つだと医師は言う。のんびり直せと言われるが外出すると帰ってきてからめまいがある。震災前は団地から 森林公園を1時間歩いていた。震災後は家族から危険なので一人で出ないでと言われている。運動不足だと思う。 (3)以前は点字図書館やサピエを利用していたが今はしていない。調子がよければデイジーで聞きたい気持ちはある。 7.まとめ (1)盲人の為の耳は大事なのにそれが直せないのは困る。皮膚科・内科なども行っている。5年に一度くらい予防で人間ドックに入ったりもしていたが、 現在の医療機関では今の病状はつかめていない。 (2)最近介護申請をした。今は妻と二人でくらしている。ヘルパーが認定に来て9月に申請し10月に決定。同行援護を利用している。 【事例5】 1.相談日:12月9日(月) 2.相談者:宮城県仙台市 男性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:病気に関する相談 5.震災時と現在の状況 妻と娘と同居している。仕事は震災前・震災後とも自営業だが、患者が3分の1に減ってしまった。現在の生活費は年金と仕事の収入。赤字である。 6.困っている内容 (1)震災前は朝5時から6時に起きて20分から30分散歩したが、地震後はそれが出来なくなった。運動量が減ってしまった。 今年になって体調を崩した。耳も聞こえにくく目まいがする。こういった実態をもっと知ってもらいたい。 (2)妻は後期高齢者で、目が見えなくなってきたので何かと大変。 (3)地域とのつながりもなく、地域の情報は届かない。予防注射に行ったら、その日は防災予防デーで、出られない時は家に赤い旗を立てることになっていたが、 知らなかった。妻は地域との付き合いはある程度あるが自分はあまりない。 7.まとめ (1)移動はガイドヘルパーと出かける。同行援護事業は使えず、介護保険を使っている。ガイドヘルパーの自家用車が使えればぜひ利用したい。 【事例6】 1.相談日:12月9日(月) 2.相談者:宮城県仙台市 男性(50代) 3.視力:全盲 4.相談内容:メンタルの相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 自宅が震災で半壊した。避難所へは行かなかった。 (2)現在 震災前は会社員だったが今は無職。年金で生活している。自宅を改修して住んでいる。晴眼者の家族と同居している。 6.困っている内容 (1)今は不安が取り除けないで落ち込んでいる。物質的ダメージ以外の精神的ダメージが大きい。心療内科にかよっている。 7.まとめ (1)出かける時は単独で公共交通機関を利用している。買い物は家族が行っている。ガイドヘルパーの自家用車が利用できるようになれば利用したい。 (2)地域の情報は回覧板や近所の人との会話による。回覧板は家族に読んでもらう。近所との付き合いもある。 (3)視覚障害者は災害時に無力である。自分は何もできない。心のケアにも力を入れてほしい。 【事例7】 1.相談日:12月9日(月) 2.相談者:宮城県 男性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:家の改修についての相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 (2)現在 同居の家族がいる。震災前も震災後も無職なので年金で暮らしている。自宅に住んでいる。 6.困っている内容 (1)自宅は半壊という行政の判断だったが、壁がひび割れ瓦も壊れて、自分たちで直すのは資金の面でも困難である。窓枠の立 てつけが悪くなったが、修理をしても次にいつ地震が来るかわからないので、なかなか直せないでいる。 7.まとめ (1)移動の時は家族と一緒で、ガイドヘルパーは使っていない。近所との付き合いもある。 (2)避難所は盲学校等の視覚障害者に配慮した施設を設定してほしい。老人ホーム等では視覚障害者の対応になれていない職員なので、入所を断られることが多かったと聞いている。 【事例8】 1.相談日:12月10日(火) 2.相談者:宮城県仙台市 男性(60代) 3.視力:全盲 4.相談内容:家の改修についての相談 5:震災時と現在の状況 (1)震災発生時 障害者だからと言っていられない。一週間くらいは自力で頑張った。店も優先してくれない。3時間ぐらい並んでペットボトルを買った。 (2)現在 震災前は自営業だったが震災後は無職。年金で暮らしている。同居の家族あり。家は自宅。 6.困っている内容 (1)家の瓦がずれてしまったが、一部損壊ですまされてしまった。どうやって直したらいいのか。 7.まとめ (1)移動の時はガイドヘルパーと一緒か、盲導犬と出かけている。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動が実施されればぜひ利用したい。 (2)盲導犬協会から災害確認はあった。盲導犬は避難所では邪魔になってしまう。支援物質をいただいて助かった。 【事例9】 1.相談日:12月10日(火) 2.相談者:宮城県 女性(50代) 3.視力:全盲 4.相談内容:メンタルの相談 5.震災時と現在の状況 震災前も後も無職。年金でくらしている。同居の家族はいない。今は仮設住宅に住んでいる。復興公営住宅への入居を希望している。 6.困っている内容 (1)仮設住宅に移って1年くらいして、気分が落ち込んでしまった。それが心配な事。災害発生時よりも、仮設住宅に移ってこ の生活に慣れてきたからの方が心が乱れるようだ。区役所の人が紹介してくれた病院に行っている。 7.まとめ (1)移動はガイドヘルパーとしている。自家用車を利用した移動が出来るようになればぜひお願いしたい。 (2)地域とのつながりは回覧板や近所の人との会話だった。今は回覧板をヘルパーさんに読んでもらっている。近所の知り合いはいなくなってしまった。 【事例10】 1.相談日:12月10日(火) 2.相談者:宮城県仙台市 男性(60代) 3.視力:全盲 4.相談内容: 5.震災時と現在の状況 職業は震災前も今も自営業で、自宅に住んでいる。 6.困っている内容 (1)特に不自由なことはない。市から修繕費が残っているので、予算を立てていると言われた。 7.まとめ (1)移動は家族と一緒に。近所の付き合いもある。回覧板は家族に読んでもらっている。 【事例11】 1.相談日:12月11日(水) 2.相談者:宮城県仙台市 女性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:生活の相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 近所の付き合いはない。地震の時も近所の人は来なかった。民生委員は地震の後、2、3日してから来た。一緒に暮らしている息子も帰って来らず、 電気・水道・ガスが止まった中に一人でじっとしていた。 (2)現在 息子は朝早く夜遅いのでほとんど一人でいる。自宅を改修して住んでいる。 6.困っている内容 (1)今はホームヘルパーが週に2回、それぞれ1時間ずつ。買い物をしてもらうのがやっとで、食事の支度まではしてもらえない。 7.まとめ (1)移動はガイドヘルパーと一緒に。週3回ガイドヘルパーに病院に連れて行ってもらう。ガイドヘルパーの自家用車が利用できればぜひそうしたい。 【事例12】 1.相談日:12月11日(水) 2.相談者:宮城県仙台市 男性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:日常生活用具に関する相談 5.震災時と現在の状況 今は借り上げ住宅に住んでいる。家族と同居。復興公営住宅への入居を希望している。 6.困っている内容 (1)パソコンを購入していたが、地震でだめになってしまった。 パソコンを日常生活用具にしてほしい。 (2)個人病院に勤めていたので厚生年金がなくて困っている。 7.まとめ (1)移動は家族と一緒に。ガイドヘルパーの自家用車が利用できるのならぜひ利用したい。 (2)地域の情報は回覧板から。家族に読んでもらう。近所付き合いもある。 【事例13】 1.相談日:12月11日(水) 2.相談者:宮城県仙台市 男性(40代) 3.視力:全盲 4.相談内容:情報発信についての相談 5.震災時と現在の状況 震災前も今も教師をしている。家族と同居している。自宅に住んでいる。 6.困っている内容 (1)会長として、会に入っていない視覚障害者に対して、情報発行をどうしたらいいか困っている。 7.まとめ (1)移動する時は単独で公共交通機関を利用する。ガイドヘルパーの自家用車が利用できるのならぜひ利用したい。 (2)近所付き合いはある。地域の情報は近所の人との会話から。回覧板などは家族に読んでもらう。 【事例14】 1.相談日:12月12日(木) 2.相談者:宮城県仙台市 女性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:生活の不安の相談 5.震災時と現在の状況 家族と同居している。家は自宅。 6.困っている内容 (1)近所の付き合いはない。地域の情報は全くない。夫が寝たきりなので不安。 (2)1か月に2回アイサポートという所へ行って話を聞いてもらっている。パソコンができないのでくやしい。 見えないと色がわからないし、片付け物などをすると体調を崩してしまう。 7.まとめ (1)移動は週に1回ガイドヘルパーと。ヘルパーの自家用車が利用できるのならぜひ利用したい。 【事例15】 1.相談日:12月12日(木) 2.相談者:宮城県仙台市 女性(80代以上) 3.視力:全盲 4.相談内容:地域情報の入手が困難 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 地震の時は自宅に夫とヘルパーと3人でいた。ヘルパーはすぐに帰ってしまい、少しして近所の人が来てコミュニティセン ターの避難所に連れて行ってくれた。避難所には2週間いたが、トイレと洗面所が大変だった。食事を取りに行くのは同じ住宅 の人たちがやってくれて助かった。夫が高熱を出し、避難所では何もできないので自宅に帰った。住宅の管理人に病院に連れて行ってもらった。 水が出なくて困った。水を取りに行けずに苦労した。最初は近所の人が持って来てくれたが、だんだんそうしたこともなくなってしまった。 (2)現在 全盲の夫と二人暮らし。昨年修理してくれたので市営住宅に住んでいる。今年は外壁を修理した。 6.困っている内容 (1)ホームヘルパーが週2回、1回1時間来てくれるが、地域の情報が載る回覧板や掲示板の内容がわからないことがある。 近所の人もヘルパーに見てもらってと言って読んでくれない。突然断水して困ったことがある。 7.まとめ (1)移動の時はガイドヘルパーと一緒に。急なときはガイドヘルパーの車も公共交通も両方使えるといい。 (2)市営住宅のポンプがやられてしまい、3か月水が出なかったことがあったが、民生委員、ケアマネジャーにお世話になった。 【事例16】 1.相談日:12月12日(木) 2.相談者:宮城県仙台市 男性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:点字ブロックについての相談 5.震災時と現在の状況 家族と同居している。自宅に住んでいる。 6.困っている内容 (1)点字ブロックはだいたい敷かれているが、住んでいる所にはないので不便だ。 (2)ショッピングセンターでは自転車がたくさん止まっているので歩くのに邪魔になる。 7.まとめ (1)移動は家族と一緒。ガイドヘルパーは必要ない。 (2)近所付き合いはなく、回覧板等は家族に読んでもらう。 【事例17】 1.相談日:12月13日(金) 2.相談者:宮城県仙台市 男性(50代) 3.視力:全盲 4.相談内容:住宅の相談 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 震災時自宅が大規模半壊をしたが、避難所には行かなかった。 (2)現在 晴眼者の家族と一緒に自宅に住んでいる。仕事は震災前も今も会社のヘルスキーパーをしている。 6.困っている内容 自宅が大規模半壊をして大変だった。地震保険に入っていたのでなんとかなった。保険の大切さを痛感した。 7.まとめ (1)移動の時は家族と一緒に。もしガイドヘルパーの自家用車使用が認められれば使用したい。 (2)地域の情報は回覧板や民生委員から。回覧板は家族に読んでもらう。近所付き合いもある。 【事例18】 1.相談日:12月13日(金) 2.相談者:宮城県仙台市 男性(50代) 3.視力:全盲 4.相談内容:歩行の困難さの相談 5:震災時と現在の状況 (1)震災発生時 震災時自宅は4段階の内の下から2番目の半壊だった。仙台市の補助を50万円くらい貰った。避難所までは母と姉と一緒に行った。 どちらも3キロ未満の所に住んでいる。避難所ではラジオから情報を得ていた。4日間いた。自宅に帰ったがガスが1か月だめでお風呂に入れなかった。 (2)現在 震災前も今も動いていない。一人暮らし。自宅に住んでいる。 6.困っている内容 (1)年金の増額をしてほしい。 (2)道路は今まで利用していたランドマークが使えなくなった。バスを降りた時に聞こえたゲームセンターの音や、飲食店の匂いもなくなってしまった。 点字ブロックがつぶれている所があって、道が分からなくて困る。 7.まとめ (1)移動の時はガイドヘルパーや、単独で公共交通機関またはタクシーを利用する。ガイドヘルパーの自家用車が利用できるならぜひ利用したい。 (2)地域の情報は回覧板や管理人さんから。回覧板は「読むべえ」で読んでいる。あいさつ程度だが近所付き合いもある。 【事例19】 1.相談日:12月16日(月) 2.相談者:宮城県仙台市 女性(50代) 3.視力:弱視 4.相談内容:地震についての相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災当時 地震の時家が半壊した。家は11階だったので、ごちゃごちゃになった。一か月半職場で寝泊まりしていた。 (2)現在 今は自宅に住んでいて、晴眼者の同居者がある。仕事は震災前も今も自営業で、マッサージをしている。 6.困っている内容 (1)大丈夫と思っても、また地震が来たらと不安に思っている。 7.まとめ (1)移動は家族と、友人や知人や近所の人と、または単独で公共交通機関を利用。ガイドヘルパーの自家用車が利用できるならぜひ利用したい。 (2)地域の情報は、回覧板や近所の人との会話による。回覧板は家族に読んでもらう。近所付き合いもある。 【事例20】 1.相談日:12月17日(火) 2.相談者:宮城県仙台市 女性(70代) 3.視力:弱視 4.相談内容:ガイドヘルパーについての相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 地震の時、高台だったので津波が来なくてよかったが、あちこち壊れて家を直さなくてはならない。今の所に50年住んでいる。 避難所は遠かったので、近くの集会所へ来いと言われたが行かなかった。その集会所は市に届けていなかったので、食べ物が回ってこなかった。 保育所も近くにあったけどそこにも何もなかった。電気は2,3日後についたが、水道とガスはダメだった。水は近所から貰った。買い物ができなくて大変だった。 (2)現在 全盲の夫と二人暮らし。 6.困っている内容 (1)移動はヘルパーを利用していたが、仙台のガイドヘルパーはほとんどやめてしまった。今は同行援護ではなくて介護になってしまった。 移動はタクシーを使うことが多いので、ガイドヘルパーの自家用車が利用できるならぜひ利用したい。腰も悪いので移動は大変。美容院に行くときでも坂があって歩けない。 (2)一番困るのは郵便物が読めない事。 7.まとめ (1)地域とのつながりは、婦人会に入っているので車で迎えに来てくれる。近所付き合いもある。近所の人とおしゃべりをしたりする。回覧板は誰かに読んでもらう。 【事例21】 1.相談日:1月16日(木) 2.相談者:宮城県仙台市 男性(40代) 3.視力:全盲 4.相談内容:生活の不安について 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 震災当日は家に家族といた。津波が来たので高台に避難した。1階の天井まで波が来た。避難所に行ったが、家族と一緒だったので何とかなった。 (2)現在 震災前は無職だったが、その後仕事が見つかったので一人暮らしを始めた。今はみなし仮設住宅に住んでいる。復興公営住宅への入居を希望している。 現在の収入は年金と仕事の収入による。 6.困っている内容 (1)一応会社員だが2か月仕事がなくてつらい。給料はもらえている。しかし家にいると燃料費がかかり、灯油の価格も高いので寝て過ごしている。 (2)学校の進路指導に仕事がないか聞いたりしている。あと1か月待って新しい仕事を探すかどうか決める。 7.まとめ (1)移動の時は、単独で公共交通機関またはタクシーを利用。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動については、事故の時怖いので利用したくない。 (2)地域とのつながりはない。回覧板も廻って来ない。人と会うのがいやになるできごとがあったので、今は一人でいる。 5.福島県在住の方からの相談 (1)性別 男性 6名 女性 10名 合計 16名 (2)視力 全盲 13名 弱視 2名 不明 1名 (3)年代 40代 1名 50代 1名 60代 6名 70代 6名 80代以上 1名 不明 1名 (4)就労 あり 4名 なし 11名 不明 1名 (5)年代別就労のあり・なし 年代 就労あり 就労なし 30代 0名 0名 40代 1名 0名 50代 1名 0名 60代 2名 4名 70代 0名 6名 80代以上 0名 1名 計 4名 11名 (6)主な相談内容 移動が困難 4名 障害者用の避難所を作って欲しい 運動不足になってしまった 等 【事例1】 1.相談日:7月31日(水) 2.相談者:福島県南相馬市 女性 3.視力: 4.相談内容:避難所についての相談 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 当日は一人でいて、こたつに頭をいれていて一人で立てず、ガス漏れのシューという音と匂いがして怖くて逃げた。 そこで近所の人の手を借りることができた。12日に体育館に行った。 (2)現在 小高区の市営住宅に昼間はいて、水道が整っていないので夜は泊まれないため、鹿島区の避難所にいる。 家の中のものが出せるようになった時、線量計で計ったら 0.27マイクロシーベルトだった。今も震度2くらいの地震がある。 6.困っている内容 (1)外に出れば集会所があり、一人で行けるがそこが第一避難所なのか? (2)昨日も体育館に行った。不明な点があったが情報がない。移動とトイレが大変。階段もあったりする。障害者用の避難所を作ってほしい。 (3)家族と連絡できて安心できるような体制を整えてほしい。去年テレビでやっていたし、言われているのに進まない。 7.まとめ (1)個人情報の署名があるらしいが仮設住宅には来ない。コミュニケーションはとっているが、何かあったら怖い。 災害時の連絡先が福島にはいくつかあるらしいが、障害者の連絡先についての情報がまだない。 (2)問い合わせたら、避難所の個人情報は仮設の管理者に渡しているとのことで、7月中には終わると言われた。他は民生委員 が回ってくれているので早くすんだらしい。 【事例2】 1.相談日:12月25日(水) 2.相談者:福島県 女性(40代) 3.視力:全盲 4.相談内容:歩きにくさ 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 地震の時は外出中で、道路の交差点に立っている時だった。立っていられないくらいの揺れで、縁石にしがみついていた。 盲導犬と一緒だった。隣の屋根瓦が自分の家の入り口に落ちていて、盲導犬が入って行かず大変だった。ライフラインは大丈夫だったので、避難所には行かなくてすんだ。 (2)現在 晴眼者の母と同居。仕事は自営業。自宅に住んでいる。地震で屋根が飛んでしまったので改修した。生活費は障害年金と仕事によるもの。以前と変わらずの暮らしをしている。 6.困っている内容 (1)復興のため道路を直しているので、歩くのが大変。盲導犬を使っているので歩きにくい。 7.まとめ (1)移動は家族と、または単独で公共交通機関を利用している。近所は一人で歩ける。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動ができるようになればぜひ利用したい。 (2)地域の情報は回覧板など。母に読んで貰う。ご近所とのお付き合いはあいさつ程度だがある。 【事例3】 1.相談日:12月25日(水) 2.相談者:福島県 男性(80代) 3.視力:全盲 4.相談内容:運動不足 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 地震の時は一人暮らしだった。北茨城市の家にいたが、地震と津波がひどく、近所の人が避難した方がいいと助けてくれ、避難所に行った。 (2)現在 息子が40分くらい離れたところに住んでいたので、それから息子の所に行って、今も一緒に暮らしている。息子夫婦と孫が二人いて、すべて晴眼者。 6.困っている内容 (1)住所変更をしていないのでガイドヘルパーを使うことができない。今の所では一人で歩けないので、運動不足になっている。しかたがないので家で体操をしている。 7.まとめ (1)移動の時は家族と一緒に。近所付き合いはない。 【事例4】 1.相談日:12月26日(木) 2.相談者:福島県南相馬市 男性(60代) 3.視力:全盲 4.相談内容:移動手段についての相談 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 当日は家で仕事をしていた。娘が一緒だった。玄関戸を開けて様子を見ていた。津波は大丈夫だった。夜になって津波にあった人たちが近くに避難してきたので、家にあった食料や毛 布を持って避難所に提供した。住んでいる所は瓦が落ちたくらいで、家の中の物も壊れなかった。 (2)現在 晴眼者の妻と娘と住んでいる。仕事は自営業。現在の収入は仕事によるもの。人手が足りなくて、妻も娘も働いている。 6.困っている内容 (1)みなしヘルパーの資格で同行援護をしてもらいたい。移動手段がみつからないので外出もままならない。ヘルパーが足りない。 今は11名いるが、ちゃんとした事業所が少ないので身動きが取れない。双相地区には1級から6級までの視覚障害者が648名いるのに、ヘルパーが少なすぎる。 (2)交通インフラも整備されていない。たとえばそんなに遠くない所に行っても、バスで朝7時に出て夕方6時にやっと帰ってくる。 7.まとめ (1)相双地区の部長をしているので近所付き合いはある。 【事例5】 1.相談日:12月26日(木) 2.相談者:福島県 女性(60代) 3.視力:全盲 4.相談内容:色の識別 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 地震が起きたのは犬の散歩をしていて家に戻った時だった。食器が壊れたり、電気のかさが落ちたりした。近くに姉がいる のでそこに避難した。ライフラインは大丈夫で、水道が少し止まった程度。津波もこなかった。 (2)現在 自宅の被害はあまりなかったので、そこで晴眼者の夫と暮らしている。今の道路状況は散歩して歩くのに不自由はない。 6.困っている内容 (1)洋服の色がわからない。人に聞くしかないのでわずらわしい。 7.まとめ (1)移動は家族と一緒が多い。同行援護は週に2回頼んでいる。買い物や医者に行ったりしている。盲導犬がいるとなかなかヘ ルパーを頼めない。 (2)地域の情報は回覧板や民生委員から。隣の家が民生委員なので助かっている。回覧板は家族に読んでもらう。近所付き合い もある。 【事例6】 1.相談日:12月26日(木) 2.相談者:福島県南相馬市 女性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:移動の困難なこと 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 当日は自宅に1人でいた。ラジオを聴いていたので、地震のニュースが流れた。自宅は瓦が飛び、1pくらい土台からずれた。 すごい揺れで長く、余震も大きかった。プロパンガスが倒れて吹き出し、ガス臭くなった。怖くなって地区の駐車場まで、近所の人に連れて行ってもらった。 その日は車の中ですごした。家がつぶれて大変だったが電気は点いた。 (2)現在 今は仮設住宅に住んでいる。晴眼の息子夫婦と孫と一緒。復興公営住宅に入りたいが、津波を受けた人が優先なので難しい。 自宅は避難指示解除準備区域でまだ水道は出ない。26年までには帰れるらしいが。生活は落ち着いているが放射能が怖い。 6.困っている内容 (1)12月から同行援護を利用しているが、原町地区までバスで行かないと利用できない。ヘルパーが足りず、一人しかいない。 (2)電車は原町と相馬間は動いている。交渉してタクシー券が20枚手に入った。やればできるのでなるべく出かけるようにしている。 白杖を持っていると親切にしてもらえる。それでも一人での外出はやはり不安なこともある。 7.まとめ (1)地域の情報は、市の広報が原発で散り散りになったが、復興してテープが出ている。近所付き合いは仮設だと知らない人が多いが、なるべく積極的にしている。 ふれあいを出来るだけするようにしている。仲間が出来てよかった。語り部をしている。 【事例7】 1.相談日:12月27日(金) 2.相談者:福島県須賀川市 女性(60代) 3.視力:全盲 4:相談内容:夫の病気 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 地震の時は夫と二人でいた。娘たちが歩いて来てくれた。ライフラインは、ガスが止まり水も出なかった。古い家なので2階がひどく、雨漏りがした。 1階は掃除してもらって住めるようになった。 (2)現在 今は自宅を建て替えて住んでいる。大きな家なので大変だった。年金で暮らしている。子どもたちも助けてくれる。 6.困っている内容 (1)夫がパーキンソン病なので具合が悪い。夫の介護をして暮らしている。 7.まとめ (1)移動は家族と一緒。隣に娘夫婦がいるので。あるいは単独でタクシーを利用している。須賀川市は同行援護のヘルパーが少ない。ホームヘルパーは利用しているが。 (2)地域の情報は回覧板による。近所付き合いはある。近所の人が来てくれる。 (3)今は点字図書館からテープやデイジーを借りて聞いているのが一番の楽しみ。 【事例8】 1.相談日:12月27日(金) 2.相談者:福島県南相馬市 男性(60代) 3.視力:弱視 4.相談内容;移動が不便な事 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 地震の当日は家に1人でいた。パソコンをしていたが、揺れが大きかったのでベッドの下にもぐった。 光回線の電話が使えず、携帯も通じなかった。家もライフラインも大丈夫だったが食料がなくなったので福島に避難した。 川俣で避難所を紹介してもらった。放射能の検査をしてから施設に入れてもらえた。自分は大丈夫だったが、放射能が出た人は除染を受けないと避難所に入れてもらえなかった。 (2)現在 晴眼の妻と子供と暮らしている。仕事は自営業だが、震災後は患者が減ってしまった。自宅は大丈夫だった。この辺は地盤がしっかりしている。 6.困っている内容 (1)移動が不便である。旅行に行ったりもしたいけど、男性ヘルパーがいないので残念。 (2)同行援護は去年の4月からやっと始まった。ヘルパーも一人しかいないし、事業所の認定がおりない。今はタクシーを使うか歩くかだが、駅まで15分くらいかかる。 南相馬と相馬の間は電車が通じているが、南相馬と名取の間はバスしか通っていない。 7.まとめ (1)地域の情報は回覧板と広報のテープによる。回覧板は家族に読んで貰う。近所付き合いはない。 【事例9】 1.相談日:1月6日(月) 2.相談者:福島県 男性(50代) 3.視力:全盲 4.相談内容:生活の不安についての相談 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 震災発生直後は避難所へ行ったが、トイレの利用が一番こまった。 (2)現在 自宅で一人暮らしをしている。仕事は震災前も今も自営業。収入は仕事の収入。 6.困っている内容 (1)一人でいることが多いので不安。店が閉まってしまい、買い物がとても不便になった。 7.まとめ (1)出かける時は単独でタクシーを利用している。ガイドヘルパーの自家用車が利用できるならぜひ利用したい。 (2)地域とのつながりについて、町内会の情報は回覧板や民生委員などによる。回覧板は家族が来たとき読んでもらう。近所との付き合いもある。 【事例10】 1.相談日:1月7日(火) 2.相談者:福島県 女性(60代) 3.視力:全盲 4.相談内容:生活の不安 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 津波で家が全壊した。家は残った。震災の時は家族がいたので助かった。避難所にいってから、姪の所に4日いた。家に帰り自宅の2階で暮らした。 電気も水もない。物資は友人からもらった。ボランティアもいなくて夫が片づけをした。情報がなくて誰に頼んでいいのかわからなかった。水は半月後、電気は一か月後に復旧した。 (2)現在 同居の家族は晴眼者の夫と息子。今は自宅を改修して住んでいる。生活費は年金と家族の仕事の収入。地域の瓦礫の片づけは早かった。復興は早かったが、買い物に行くには4qくらい かかるので大変。店はない。 6.困っている事の内容 (1)家にいる人は電気製品はもらえない。避難所に行って仮設住宅に入らないとダメだった。一人で何軒も借りている人もいる。 (2)相馬市は福祉に力が入っていない。 7.まとめ (1)移動の時は家族と一緒に。ヘルパー利用の手続きをしていないのでガイドヘルパーを利用できない。 (2)地域とのつながりについて、町内会の情報は回覧板で、家族に読んで貰う。近所付き合いはしていない。 【事例11】 1.相談日:1月16日(木) 2.相談者:福島県 男性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:生活についての相談 5.震災時と現在の状況 (1)震災発生時 震災の時避難所には行けなかった。自宅にすぐ戻って待機した。 (2)現在 晴眼者の妻と二人暮らし。震災前は自営業だったが、今は仕事をしていない。 6.困っている内容 (1)放射能が怖い。食事をとるのも気にしてしまう。 (2)この地域にはガイドヘルパーがほとんどいない。妻が介助してくれるから助かっているが、妻も疲れている。 7.まとめ (1)移動の時は家族と一緒。または介護タクシーで移動。 (2)地域とのつながりについて、町内会の情報は回覧板、近所の人の会話による。民生委員も2か月に1回くらい訪ねて来てくれる。 回覧板は家族に読んで貰う。ご近所との付き合いもある。 6.他地域在住の方からの相談 (1)性別 男性 2名 女性 1名 合計 3名 (2)視力 全盲 2名 弱視 1名 (3)年代 40代 1名 60代 1名 70代 1名 (4)就労 あり 2名 なし 1名 (5)年代別就労のあり・なし 年代 就労あり 就労なし 30代 0名 0名 40代 1名 0名 50代 0名 0名 60代 0名 1名 70代 1名 0名 80代以上 0名 0名 計 2名 1名 6.主な相談内容 生活の不安等 3名 【事例1】 1.相談日:12月25日(水) 2.相談者:茨城県 男性(70代) 3.視力:全盲 4.相談内容:将来の不安 5.震災時と現在の状況: (1)震災発生時 地震の時は家で仕事をしていた。怖くて家を飛び出したら瓦が落ちてきた。津波の被害はなかった。ライフラインは電気と 水道がダメになり、避難所に一時行ったが、家が半壊状態だったので改修して住んでいる。 (2)現在 周りは復興されている。晴眼者の妻と二人暮らし。今も自営業をしている。 6.困っている内容 (1)生活費は年金と仕事の収入によるが、患者も半分に減ってしまった。今は何とかやっているが将来的には不安がある。 7.まとめ (1)移動する時は妻と一緒。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動ができるなら利用したい。 (2)近所の付き合いはある。地域情報は回覧板や近所の人との会話から。回覧板は妻に読んでもらう。 【事例2】 1.相談日:1月8日(水) 2.相談者:千葉県 女性(60代) 3.視力:全盲 4.相談内容:障害者の駐車スペースについて 5.震災時と現在の状況: 同居の家族がいる。自宅に住んでいる。現在の収入は年金のみ。 6.困っている内容 (1)買い物に行ったとき、駐車場の障害者のスペースに、普通の人が止めているので困る。 7.まとめ (1)移動の時はガイドヘルパーと一緒。ガイドヘルパーの自家用車を利用した移動については、ぜひ利用したい。 (2)地域の情報は回覧板による。回覧板は家族に読んでもらう。近所付き合いもある。 震災ホットライン フリーダイヤル事例集 発行日 平成 26年 3月 発行社会福祉法人日本盲人会連合 〒 169-8664 東京都新宿区西早稲田2−18−2 電話 03-3200-0011 F A X 03-3200-7755 U R L http://www.normanet.ne.jp/~nichimo/