新型コロナウイルスに関する要望書(2020年7月8日 更新)

2020年7月8日

 令和2年7月8日、日本視覚障害者団体連合は「新型コロナウイルスに係る視覚障害あん摩マッサージ指圧師・鍼師・灸師への支援に関する要望書」を厚生労働省に提出しました。
【参考資料】日視連 新型コロナウイルス・ホットライン 取りまとめ資料2(20200626まで)
 ワード版(docx形式/41KB)

日視連発第37号
令和2年7月8日

 厚生労働大臣 加藤勝信 殿

社会福祉法人日本視覚障害者団体連合 
会 長  竹 下 義 樹 

 

新型コロナウイルスに係る
視覚障害あん摩マッサージ指圧師・鍼師・灸師への支援に
関する要望書

 日ごろより視覚障害者の雇用と福祉の向上にご尽力いただき厚く御礼申し上げます。

 さて、あん摩マッサージ指圧・鍼・灸(以下、あはきとする)は、視覚障害者にとって自立した社会参加を実現できる重要な職業の一つになります。例えば、全国各地で治療院を開業する自営の視覚障害あはき師は、地域医療の一端を担う役割を果たすため日々研鑽を積み、治療を必要とする地域住民の支えになっています。また、現在のあはき業は、訪問型施術所に勤める者、介護施設において機能訓練指導員として勤務する者、ヘルスキーパーとして企業に雇用される者等、様々な形であはき業に従事し、国民のあはきに対するニーズに応えています。つまり、視覚障害あはき師は、国民の健康維持・増進に寄与する重要な役割を担っています。

 しかしながら、新型コロナウイルス感染防止のため社会的距離(ソーシャルディスタンス)の確保が求められていること等から、別添の資料の通り、様々な問題が発生し、多くの視覚障害あはき師は満足に仕事ができず、収入が著しく減少し、窮地に立たされています。

 このままでは、視覚障害あはき師は日々の生活もままなりません。また、自信をもって患者への施術ができません。

 そこで、視覚障害あはき師の生活を支えるために、以下のとおり要望します。善処方を宜しくお願い申し上げます。

要望事項

1.あはき業にとって必要不可欠な物品(マスク・消毒用アルコール等)を、優先的に入手できるようにしてください。

【説明】
 あはきの施術を行う上で欠かせない物品は大変入手しづらい状況が続いています。また、視覚障害あはき師の場合は、これらの物品を自らで探すことは難しく、入手できないために治療院を一時閉鎖する者もいます。そのため、視覚障害あはき師が安心安全に施術を行うために、これらの物品の優先的な入手を求めます。

2.各自治体が実施する休業補償においてあはき業が休業要請の対象外であったとしても、感染拡大防止の見地あるいは顧客の減少からやむを得ない事情で休業したあはき業者に対しては、休業補償と同等の支援を行ってください。

【説明】
 一部の自治体では、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点から独自に休業補償を行っています。しかし、あはき業は医療に含まれていることから休業補償の対象外としている自治体も多く、自営の視覚障害あはき師の中には休業補償を受けられない者が多数存在します。特に、患者への感染を懸念して自主的に休業した者の中では、無収入になった者も少なくはなく、全国の視覚障害あはき師からは休業補償を求める声が寄せられています。そのため、早急に支援を開始するよう求めます。

3.各種支援策(持続化給付金、休業補償等)の申し込みに関し、申請手続きの援助、申請手続きのための移動の支援、及び受付窓口における柔軟な対応を行ってください。

【説明】
 視覚障害者は読み書きに大きな困難があり、これらの支援策の内容確認、申請書の作成が一人ではできない者がいます。また、申請手続きにおいて移動が必要になった場合、一人では移動できない者もいます。さらに、申請に必要な書類を探すことができず、申請を断念する者もいます。これらの者は、自営の視覚障害あはき師に多く該当し、全国から申請ができないことへの不安や苦情が寄せられています。そのため、申請を希望する視覚障害あはき師が必ず手続きを行えるよう、国や自治体による支援体制の確立を求めます。

4.中長期的に収入が減少した視覚障害あはき師に対して、継続的な経済支援を行ってください。

【説明】
 あはき業の売上減少は、あはきの施術がいわゆる「3密(密閉、密集、密接)」に該当するため、利用者が治療を控えていることが原因の一つと言われています。そして、この3密は、今後も継続して国民全体が守ることになると、あはき業では中長期的に利用客が戻らないことが予想されます。しかし、視覚障害あはき師は、簡単に職種を変えることができず、この期間は少ない利用客の施術を行うのみとなり、生活をするために十分な収入を得ることができません。そのため、視覚障害あはき師があはき業を続けるために、売り上げ補填等の継続的な経済支援を求めます。

5.訪問型施術所等に雇用されている視覚障害あはき師が不当な取扱いを受けたり、窮地に追い込まれることがないよう、該当する施術所等に対する支援とともに、本人に対する柔軟な支援を行ってください。

【説明】
 訪問型施術所や一部の施設等に雇用されている視覚障害あはき師の中では、新型コロナウイルスの影響による需要減少を理由に、勤務先から突然の自宅待機や配置転換が命じられ、慣れない環境の変化に苦痛を感じたり、解雇されるのではないかと不安になっている者がいます。また、勤務先から休業補償がない者、さらには給料が未払いになった者もいます。このような状況が続くと、安心して仕事をすることができないばかりか、自身の仕事を失う恐れがあります。そして、視覚障害あはき師は、一度仕事を失うと再就職することは容易ではありません。そのため、雇用されている視覚障害あはき師が今後も安定して雇用されるよう、該当する企業及び本人の状況に見合った柔軟な支援の実施を求めます。

6.企業等にヘルスキーパーとして雇用されている視覚障害あはき師の雇用環境がこれ以上厳しくならないよう、該当する企業等に対する支援とともに、本人に対する柔軟な支援を行ってください。また、ヘルスキーパーの一層の雇用促進を図ってください。

【説明】
 現在、多くの企業等では、視覚障害あはき師がヘルスキーパー(企業内理療師)として従事し、マッサージ等を通して職員の健康の維持増進に寄与しています。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大以降は、ヘルスキーパーの業務そのものが接触業務となるため、企業側より自粛を促され、多くのヘルスキーパーは自宅待機を余儀なくされています。また、一般職員のテレワーク化が進むと、職場に職員がいなくなることから、ヘルスキーパーが会社に在中する必要性が減ることが予想されます。そのため、多くの視覚障害のヘルスキーパーからは、雇い止めや解雇されるのではないかといった、今後の雇用に関する不安の声が多数寄せられています。企業等で働く者の健康の維持増進を図る上で、ヘルスキーパーの役割は非常に重要です。特に、社会全体で経済状況の回復を目指す今後においては、その役割の重要性は増していきます。そのため、現在のヘルスキーパーの雇用を安定させるための各種支援、さらに今後を見据えた雇用促進(企業等への導入、資質向上等)を求めます。

以上

 


 令和2年5月14日、日本視覚障害者団体連合は「新型コロナウイルスに係る各種支援策に対する要望書」を総務省、経済産業省、厚生労働省に提出しました。

日視連発第18号
令和2年5月14日

総務大臣   高市早苗 殿
経済産業大臣 梶山弘志 殿
厚生労働大臣 加藤勝信 殿

社会福祉法人日本視覚障害者団体連合 
会 長  竹 下 義 樹 

新型コロナウイルスに係る各種支援策に対する要望書

 

 日ごろより視覚障害者福祉の向上にご尽力いただき厚く御礼申し上げます。
 さて、新型コロナウイルスの感染拡大により、全国の視覚障害者の生活は一変し、様々な困り事が本連合に寄せられています。特に、国や自治体等からの各種支援策(特別定額給付金、持続化給付金、生活福祉資金貸付制度等)については、情報の入手が難しい、申請書の作成等が難しいといった困り事が全国の視覚障害者から寄せられています。これらの各種支援策は、視覚障害者の生活に直結することから、国や自治体の責任による、申請を行う視覚障害者への柔軟な支援が必要となります。
 ついては、各種支援策に対する要望をとりまとめましたので、善処方を宜しくお願い申し上げます。

1 情報の周知方法について

(1)視覚障害者への情報提供は、その者が必要とする媒体(点字、音声、拡大、テキスト等)を、その者自身で選択できる方法であることが望ましい。そのため、各種支援策の情報の周知、さらに送付する書類においては、それぞれの視覚障害者のニーズに応じた情報提供を実施してください。
(2)上記の視覚障害者に特化した媒体は、情報発信元の自治体のホームページ等において、視覚障害者がアクセスしやすい方法を講じた上で掲載してください。
(3)書類を送付する封筒には、視覚障害者が郵便物の選別をするために、内容及び発信元を点字と拡大文字で表記してください。点字が読めない視覚障害者も、点字があれば自治体からの重要な郵便物だと分かります。

2 申請に関する支援について

(1)送付された書類の内容確認、書類への記入、書類の提出等は、視覚障害者が単独で対応することは難しく、申請作業には様々な支援が必要となります。そのため、公的な福祉サービスによる支援(同行援護、居宅介護、代筆・代読支援等)が確実に受けられるようにしてください。それが困難な場合は、自治体職員による支援または各種相談所による支援等により、視覚障害者が確実に申し込みができる支援体制を確立してください。

(2)視覚障害者の中には、インターネットを利用できない、前年度の収入を調べることができない等、その者によって様々な個別事情があります。そのために、各種支援策を申請できない者もいます。したがって、申請を行う視覚障害者の個別事情を勘案し、窓口での柔軟な対応や要件の緩和を実施してください。

(3)視覚障害者の中には、案内が届いたことに気付かない、申請書類が複雑であったため書類作成ができない等により、各種支援策への申請を断念する者もいます。そのため、未申請の視覚障害者を作らないためにも、国と自治体の責任で、これらの者に対する積極的な情報提供や個別の声掛け、申請に向けた支援を実施してください。

 


 令和2年4月22日、日本視覚障害者団体連合は「新型コロナウイルスに関する要望書」を厚生労働省と文部科学省に提出しました。要望書は、新型コロナウイルス・ホットラインに寄せられた意見等をまとめたものになります。なお、ホットラインに寄せられた意見等は下記よりダウンロードできます。

【参考資料】日視連 新型コロナウイルス・ホットライン 取りまとめ資料(20200422)
 墨字版(PDF形式/258KB)
 テキスト版(TXT形式/12KB)

 日視連発第14号
令和2年4月22日

 

 厚生労働大臣 加藤勝信  殿
 文部科学大臣 萩生田光一 殿

社会福祉法人日本視覚障害者団体連合 
会 長  竹 下 義 樹 

新型コロナウイルスに関する要望書

 

 日ごろより視覚障害者福祉の向上にご尽力いただき厚く御礼申し上げます。
 さて、新型コロナウイルスの感染拡大により、全国の視覚障害者の生活は一変し、様々な困り事が本連合に寄せられています。そのため、本連合では、令和2年3月に新型コロナウイルス緊急ホットラインを開設し、全国の視覚障害者及び関係施設に対して情報提供を呼びかけました。その結果、別添資料の困り事等が寄せられました。これらの困り事は早期の解決が必要です。そのため、下記の要望をとりまとめました。何卒、ご理解とご配慮を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

1 衛生用品の入手について

(1)視覚障害者及び視覚障害者を支援する者に対して、当面の間、日常生活を送る上で必要な衛生用品(マスク・消毒用アルコール等)を優先的に入手・購入できる施策を要望します。

【説明】
 新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、視覚障害者は衛生用品を手に入れることができず、これまでの生活から一変し、日常生活や経済活動等が抑制されています。それこそ、マスク等がないことで同行援護が利用できない、手指の消毒用アルコールがないことで仕事ができない等、生活に欠かすことができない活動が抑制されています。そのため、視覚障害者が安心・安全に日常生活を送るためには、国や自治体の責任において、上記要望の実現が必要です。

 

2 あはき(あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう)業について

(1)視覚障害あはき業者が、あはき業にとって必要不可欠な備品(マスク・消毒用アルコール等)を、優先的に入手できる施策を要望します。

(2)仕事が激減し生活に困窮するあはき業の視覚障害者に対して、明確な所得補償を行うための救済措置を要望します。

【説明】
 あはき業(ヘルスキーパーを含む)には多くの視覚障害者が就業しており、視覚障害者が社会生活を送る上で必要な職種となっております。また、あはき業自体も、国民の健康増進・健康維持において重要な職種ともなっております。しかし、この度の新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、多くの視覚障害あはき業者は仕事を失いかねない状況となり、日々の生活もままならない状況になっております。そのため、視覚障害者があはき業を継続し、安定した生活を送るためにも、上記要望の実現が必要です。

 

3 同行援護について

(1)病院への通院や生活必需品の買い物等、必要に迫られて同行援護を利用する場合、確実に同行援護が利用できるよう、地域内でヘルパーの調整、柔軟な支援方法(車両の利用等)の実施、マスクの優先配布等の実施を要望します。

(2)同行援護事業を継続させるため、事業所の経営安定化に向けた支援策の実施を要望します。また、事業所の休業等による従事者の大幅な収入減少に対しては、明確な所得補償を行うための救済措置を要望します。

(3)各事業所では、ヘルパー自身が新型コロナウィルスの感染を恐れて業務に従事できない旨の訴えが寄せられています。緊急時の対応として、事業所が利用者の通院介助を車で行った場合や利用者のニーズに基づいて買物等の代行をした場合にも、何らかの手当(謝金)を支給することを要望します。

【説明】
 同行援護は視覚障害者の行動保障・情報保障の支援として重要な障害福祉サービスとなっております。しかし、この度の新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、視覚障害者は満足に支援を受けることができなくなっています。一方で、支援を行う同行援護事業所及び従事者にも同様の影響があり、視覚障害者に支援を行いたくても支援が行えない状況となっています。このままでは、同行援護の制度自体が崩壊しかねかねません。そのため、同行援護制度の継続のためにも、上記要望の実現が必要です。

 

4 視覚障害者への情報提供について

(1)新型コロナウイルスに係る次の情報は、必ず視覚障害者も入手できる方法(点字、音声、拡大文字、テキスト等)で情報提供されることを要望します。

  ①国や自治体からの各種情報

   例:通知等の内容、休業補償等の申請方法、施設の休館情報 等

  ②マスコミからの各種情報

   例:TVの緊急速報や字幕スーパー、解説で使用する図や表の内容 等

  ③販売店からの各種情報

   例:マスク・消毒用アルコール等の販売情報、営業時間の変更 等

【説明】
 多くの視覚障害者は、日常生活で必要とする情報の入手が難しいため、本連合は長年にわたり適切な情報保障を求めてきました。しかし、この度の新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、改めて情報入手の困難さが浮き彫りとなり、多くの視覚障害者は、情報を得られないことによる困り事や不安が発生しています。そのため、視覚障害者への適切な情報保障を守るためにも、上記要望の実現が必要です。

 

5 新型コロナウイルスに関連する視覚障害者への支援について

(1)医療機関に入院した視覚障害者に対しては、様々な情報提供の支援に加え、施設内での移動や行動の支援等が行われることを要望します。

(2)独居等の視覚障害者が新型コロナウイルスの感染の疑いが生じた場合、単独では移動ができないことから、自宅でのPCR検査の実施、円滑な医療機関への移送等、視覚障害者に特化した柔軟な支援が実施されることを要望します。

【説明】
 多くの視覚障害者は、もし、自身が新型コロナウイルスに感染し、医療機関に入院した場合、入院生活中の様々な支援が受けられるかどうかを不安視しています。なぜなら、過去より医療機関での視覚障害者に対する支援は徹底されておらず、入院生活で不便な思いをしている視覚障害者が多いからです。さらに、入院生活だけではなく、感染疑いがあった場合の検査等でも、同行援護が利用できないことから、不安の声が寄せられています。そのため、これらの不安を解消するためには、上記要望の実現が必要です。

 

6 盲学校(視覚特別支援学校)について

(1)盲学校(視覚特別支援学校)に在籍する生徒の個別事情を勘案し、柔軟な支援の実施を要望します。

【説明】
 地域の一般校(小学校、中学校、高校、大学)と同様に、休校となる盲学校(視覚特別支援学校)もあります。ただし、寄宿舎等に身を寄せている生徒の中には、やむを得ない事情から自宅に帰れない者がいます。様々な境遇の生徒がいる学校だからこそ、個別事情に応じた柔軟な支援が必要です。

以上

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