愛盲時報 第237号(テキストデータ・全文)

2013年1月18日

愛盲時報 第237号 平成25年1月18日(金)

≪1.謹賀新年2013 正副会長挨拶≫
 私の決意 会長 竹下義樹
 明けましておめでとうございます。
 昨年は日盲連の会長に就任し、全国の皆さんのご支援を頂いて何とか乗り切ることが出来ました。私自身の日盲連会長としての想いも、これまでに充分とは言えませんが発揮してきたつもりであります。昨年はWBUの総会があったり、国内的にも障害者の制度改革が大きく前進するという流れの中で日盲連が流されることなく、私たち視覚障害者の声が福祉の前進に充分に反映されていくということの役割を果たしてきたと思っております。しかし決して私たちの声が十分に生かされて、その想いが制度に反映したとまでは言い切れないのも事実であります。
 そうした昨年の反省をきちっと分析した上で、新しい年の計を立てる必要があると思っております。
 今年は2年目の私自身の想いを更に具体化していくということが、大事だろうと思っております。昨年は、はり・きゅう・マッサージにおける無免許対策の取り組みをスタートさせようということで開始しましたけれども、未だ形にまでなりきれていません。或いは、入院中のホームヘルパーの利用についても、その問題点の洗い出しや、新しい制度提案に向けた検討は始まりましたが、これもまだまだ形として、あるいは見通しとしての展望が出てきたわけではありません。
 しかし、それらの問題点が今後形になり、或いは制度に反映していくという道筋は、少しずつ出来てきているのではないかと思っております。
 1年目と2年目の違いはどこにあるのか、それはあくまでも竹下が頑張るということではなくて、日盲連全体の力量がついてきたということになることが大事だろうと思っております。
 日盲連は65年にわたる伝統の上に、私たちの活動が社会に認められてきたということに、大きな実績、或いは力になってる部分があるだろうと思っております。その点で、この伝統あるいは組織力というものを更に遺憾なく発揮するためにも、現在の情勢に見合った、あるいは新しい時代に相応しい前進というものが勝ち取れるように、組織内部における取り組みも大事だろうと思っております。
 最後に、私自身の決意のようなものを少し述べさせていただきたいと思っております。
 僕は去年1年間で、やり残したものは二つあります。
 一つは、日盲連の10年後・20年後、あるいは日本の社会における視覚障害者の生き方が豊かになるという見通しというものを、まだ示すことが出来ておりません。これは、私が日盲連会長に就任した時に、公約をした一つのポイントでもありますので、この1年間に日盲連のビジョン、あるいは日本の社会における視覚障害者福祉の10年・20年というものを、是非皆さんと論議をしながら成文化し、社会にアピールしていきたいと思っております。
 もう一点は、私個人の想いの中に、福祉という全体を考えることが大事だろうと思っております。社会保障あるいは福祉というものを考えた時に、貧困という問題は重要なポイントの一つであります。
 障害が私たちの夢を阻む、差別が一人の人間の夢を奪ってはならないと同じように、貧困というものが人間の生きる力、あるいは展望・夢というものを奪うことがあっては、絶対にならないと思っております。
 そういう意味で、貧困対策をも含めた今後の社会保障の充実というものも、私のライフワークの一つとして捉えておりますので、皆さんのご支援を宜しくお願い致します。

 今年もご支援を 副会長 時任基清
 日盲連組織団体会員の皆様、あけましておめでとうございます。旧年中の日盲連へのご協力に感謝し、今年のご支援を改めて宜しくお願い致します。
 現在、我々は様々な困難や課題を抱えています。
 その第1は掛け声だけに終った障害者総合福祉法と障害者差別禁止法制定です。民主党の公約は見事に無視されました。国連障害者権利条約に我国は既に署名済みながら、国内法制備が進まず、未だ批准できません。当事者である我々が本気で運動しなくてはなりません。
 第2に我々の多くが従事する、あはき業経営環境です。昭和35年最高裁判決誤解による、あはき法第12条違反の無資格違法類似業者氾濫です。この最高裁判決変更の運動を進めねばなりません。
 又、国が福岡地裁で敗訴した為、法第19条に規定の無い柔整、鍼灸養成専門学校新・増設が自由化し、猛烈な勢で増加した上、柔整師、鍼灸師による業圧迫、特に柔整師の健保取扱では医師の同意書添付不要の為、我々の適応症、肩こり、腰痛など慢性症を頚椎捻挫、腰椎捻挫として保険施術を行ない「骨つぎでは200円で按摩してもらえる」と患者を奪われる被害が大問題です。
 第3に、我々視覚障害あはき師の研修意欲の低さの問題で、何とか日進月歩の医学に追い着く努力をし、競争力強化したいものです。
 第4に、我々の障害を補償する基礎年金の低さです。何とか増額を図る運動を進めねばなりません。
 この他にも問題山積ですが、日盲連はそれらの一つ一つに正面から取り組んで参ります。その為に、皆様の絶大なご支援・ご協力をお願いして新年のご挨拶と致します。

提案の実現を目指して 副会長 鈴木孝幸
 皆様、新年明けましておめでとうございます。
 昨年末には衆議院総選挙において再度政界再編成、安倍首相となったところで新年を迎えました。
 日本盲人会連合も昨年4月から新たに竹下新会長を迎え、9か月余りを過ごしてまいりました。私も新会長就任とともに副会長の任をいただき、もとより力はございませんが、会長を補佐すべく尽力してまいりました。
 会長は就任にあたり、次の3点の目標を掲げております。1つ目は「住みやすい社会を追求すること」、2つ目は「自らの人生を意識し、自己実現を図ることのできる環境を整備すること」、そして3つ目に「伝統を大事にし、さらにはそれを時代に合わせて進化させること」。そして、これらを実現すべく進んでこられました。
 日盲連は今年も、これらの目標について具現化すべく運動を進めてまいります。
 また、会長が掲げられた目標を達成するために、さまざまなことを提案していきたいと考えております。
 その一つ目としては、被災地支援を充実させ、復興を加速させること。二つ目は、既に1年以上経過している「同行援護」についても、その充実を図ること。三つ目は、職業問題解決に向けての運動の展開。
 ほかにも、安心して外出できる歩行環境の整備や、さまざまな内容の提案を、蛇足にならないよう注意して行いたいと考えております。
 今年も役員一同、視覚障害者福祉を進め、尽力してまいりますので、皆様のより一層のご協力をお願いいたします。1年が平穏で健やかにおくれますよう祈念し、年頭のご挨拶といたします。

 福井でお待ちします 副会長 前川昭夫
 皆様、新年明けましておめでとうございます。
 2013年は、巳年、「蛇」は金運を招くといわれています。新年の幕開けと共に、皆様に幸運が訪れますよう祈念いたします。
 日盲連は昨年3月の評議員総会において、長年ご尽力いただいた笹川吉彦氏を名誉会長に、竹下義樹氏を新会長に選出し、新たな船出をしました。6月の千葉大会において2012年度の運動方針を決定いただき、日盲センターの陣容も新たに、今日まで役職員が意思統一を図り、加盟団体の会員のご支援をいただきながら運動し、事業も順調に進めてきたところです。
 本年は、同行援護の全国統一での実施をさらに進めていくとともに、あはき戦略委員会の答申を受け、現状打破できるよう運動していきたいと考えています。特に、東日本大震災、原発の被害にあわれた多くの会員関係者への支援を引き続き継続していく必要があります。権利条約批准に向けた国内の法整備や、駅のホームドア設置の要請など、運動の継続が必須です。
 このほか日盲連の運動は多岐にわたっていますが、6月に福井県で開催される第66回全国大会において、今年の運動方針を決定いただきたいと思います。福井県の小山会長を初め、ブロックの皆様には大変お世話になりますが、全国から一人でも多くの皆様に、全国大会にご参加いただき、日盲連70周年に向けたはずみとなりますよう、ご協力よろしくおねがいいたします。
 結びに、皆様のご健勝とご多幸を心より祈念いたしまして、年頭の挨拶とさせていただきます。

≪2.第7回サイトワールドに全国から5500人≫
 第7回視覚障害者向け総合イベント「サイトワールド2012」(日本盲人福祉委員会主催、日本盲人会連合など6団体共催)が11月1日から3日、東京都墨田区の「すみだ産業会館サンライズホール」で開催された。
 今年のテーマ「視覚障害者のスポーツとレジャー(心と体の健康のために)」にちなんだ企画を中心に様々なイベントが展開され、約5500人の来場者が訪れた。
 9階イベント会場では「パラリンピックロンドン大会出場の方々のスポーツへの思いを聞こう」と題して行われた柔道100kg超級金メダリストの正木健人氏、マラソン代表選手の岡村正広氏の講演会などに、連日満席に近い参加者があり、改めてパラリンピックの余熱を感じさせた。日盲連スポーツ協議会が企画した「スポーツ団体の紹介」も盛況で、健康増進への関心の高さを示していた。
 また、日盲連の竹下義樹会長が弁護士として担当した「視覚障害者のための無料法律相談」も好評で、多くの相談者を集めた。
 シンポジウム「先人の業績と、これからのキャリア教育の展開」、企画展「二人の盲偉人(杉山和一と塙保己一)を支えた人」なども多くの参加者があり、総合イベントの利点を生かした集客力を発揮していた。8階展示会場の歩行誘導装置、拡大読書器、活字読み上げ器、パソコンソフト、点字プリンタ、デイジー機器などのブースは担当者から説明を聞きたいという当事者で順番待ちに。
 防災関連の特設コーナーなども設けられ、「はじめて地震動を体験して防災意識の必要性を感じた」という北海道から来られた全盲の方は、「一か所でいろいろな情報を得られるのがうれしい」と語っていた。

≪3.理教連創立60周年式典・祝賀会 新たな一歩へ決意表明≫
 日本理療科教員連盟の創立60周年記念式典が12月23日、東京都文京区の筑波大学東京キャンパス文京校舎で開催された。全国から現職及び退職教員を含め来賓並びに関係者ら約100人が参加し、講演やシンポジウムに聞き入っていた。
 挨拶に立った藤井亮輔会長は「昭和27年10月に発足して以来、理療教育の向上と、鍼灸マッサージに関わる学術研究の推進に努めてきた。60年を経過すると時代が変わり、教育界や業界も厳しい環境にさらされている。十干十二支に基づく還暦の思想は、再生する循環思想で、東洋医学の特徴的な思想」と述べ、新たな一歩を記す決意を
表明し、関係者に協力を要請した。
 第1部の記念講演では矢野忠明治国際医療大学教授が「理療の教育とあはき業の将来展望」と題して基調講演、続いて「特別支援教育下における理療教育 その課題と方策」をテーマにシンポジウムが行われ、シンポジストとして参加した緒方昭広筑波技術大学教授、座間幸男全国盲学校長会長、宮本俊和筑波大理療科教員養成施設長、米島芳文石川県立盲学校教諭が、それぞれの立場からの現状報告と、これからの展望を提言した。
 会場を茗渓会館に移して開かれた記念祝賀会では藤井会長の挨拶に続いて、吉田道広文部科学省担当官、西條一止元同連盟会長、笹川吉彦東京都盲人福祉協会会長から来賓挨拶が述べられ、喜多嶋毅同連盟教科書委員会委員長の音頭で乾杯、60年の歴史を振り返るとともに、今後の発展を祈った。

≪4.日盲連の新たな取り組み 聞こえにくさ相談会と4団体シンポ≫
 竹下新会長の元、日盲連の新たな二つの取り組みがJDF(日本障害フォーラム)の他団体などから注目を集めています。
 その一つは、聴覚障害者や盲ろう者団体との共催で、「聞こえにくさ・見えにくさ相談会」を実施することです。日盲連は、加齢により難聴になる視覚障害者が増加している実態を踏まえて、補聴器などの専門家の協力を仰ぎ、QOLの向上を維持するよう計画しています。もう一つは情報障害者ともいわれる視覚・聴覚・盲ろうなどの障害者団体が一堂に会し、「情報・コミュニケーション法」制定を目指して、ともに協力していこうという取り組みです。次にその概要を記します。
 *視覚障害者の「聞こえにくさ相談会」を企画
 病気や加齢により聞こえにくくなった視覚障害者の相談事業を検討するための話し合いが、東京都盲ろう者支援センターの職員と日盲連の大橋由昌情報部長とで行われました。近年、盲難聴者が増加しているといわれながらも、その実態を把握できなかった現状を踏まえ、試験的に平成25年1月29日(火)に「聞こえにくさ相談会」を本会館で行うことを合意しました。
 相談は個人面談の形式で行い、盲ろう者支援センターや聴力障害者情報文化センターの専門スタッフが対応します。補聴器の選び方や日常生活上のアドバイスなど、当事者の特性に見合った解決策を探ろうというものです。また、点訳ボランティア活動の応用として、「指点字通訳」の普及に取り組み、盲ろう者・盲難聴者の支援体制の充実を図ることなどを話し合いました。
 *情報障害4団体がシンポジウム開催を合意
 情報アクセス・コミュニケーションに関する4団体の勉強会が平成24年の下半期に2回、日盲福祉センターで開かれ、障害者の情報を保障するための「障害者コミュニケーション法」(仮称)制定を目指して、日盲連も聴覚障害者団体と共に運動を進めることになりました。
 出席者は、高岡正全日本難聴者・中途失聴者団体連合会理事長、石野富志三郎全日本ろうあ連盟理事長、橋間信市全国盲ろう者協会事務局次長、竹下義樹日盲連会長ら障害当事者などでした。
 席上、平成25年3月20日(水)に、東京・赤坂の日本財団ビルにおいて「3・20情報・コミュニケーションシンポジウム」を共催することを合意。基調講演を障害者政策委員会委員長の石川准静岡県立大学教授に依頼し、続いて行われるパネルディスカッションでは、各団体長に福島智全国盲ろう者協会理事も加わり、情報障害・コミュニケーション障害者の実態を明らかにしようというものです。

≪5.第66回全国盲人福祉大会 絶景と伝統文化の福井へようこそ≫
 (原稿・資料提供:福井県視覚障害者福祉協会)
 第66回全国盲人福祉大会は、平成25年6月21日から23日にかけ、福井県で開催されます。福井県視覚障害者福祉協会では、全国盲人福祉大会実行委員会を設置して、委員一同準備を進めているところです。多くの皆様のご参加をお待ちいたしております。
 大会の概要は次の通りです。
1.主催
 社会福祉法人日本盲人会連合
 社会福祉法人福井県視覚障害者福祉協会
2.会期
 平成25年(2013年)6月21日(金)~23日(日)
3.会場
 会議:あわら温泉グランディア芳泉
 〒910-4193 福井県あわら市舟津43-26
 電話:0776-77-2555/FAX:0776-77-2592
 大会:サンドーム福井
 〒915-0096 福井県越前市瓜生町5-1-1
 電話:0778-21-3106/FAX:0778-21-2122
4.主な日程(予定)
【6月21日・グランディア芳泉】
 *理事会(大会運営等協議)
 *評議員会
 *あはき協議会代議員会、
 *スポーツ協議会代表者会議
【6月22日・グランディア芳泉】
 第50回全国盲人代表者会議(研修会、全体会議、分科会)
【6月23日・サンドーム福井】
 第66回全国盲人福祉大会(アトラクション、大会式典・議事)
5.大会事務局
 社会福祉法人福井県視覚障害者福祉協会
 〒910-0026 福井県福井市光陽2-17-8
 電話:0776-23-4647/FAX:0776-23-0524
 Eメール:fkit@angel.ocn.ne.jp
 *大会終了後の観光について
 (1)日帰りAコース(6月23日)
 【大本山永平寺と一乗谷朝倉氏遺跡を訪ねるたび】
大会会場→大本山永平寺(昼食と見学)→一乗谷朝倉氏遺跡(見学)→福井駅→小松空港
 (2)日帰りBコース(6月23日)
 【日本最大級!恐竜王国福井が誇る「恐竜博物館」を訪ねるたび】
大会会場→越前おろしそばの昼食→福井県立恐竜博物館(見学)→福井駅→小松空港
 (3)1泊2日Cコース(6月23日~24日)
 【福井県縦断!福井の魅どころを巡るたび】
 23日:大会会場→大本山永平寺(昼食と見学)→一乗谷朝倉氏遺跡(見学)→芦原温泉(宿泊・グランディア芳泉)
 24日:芦原温泉→若狭小浜・蘇洞門(遊覧船と昼食)→若狭塗り箸・箸匠せいわ(体験)→若狭神宮寺(見学)→敦賀駅→小松空港
 *福井の御国自慢・味自慢
 ここで福井県の観光スポット(御国自慢、味自慢)のご紹介をいたします。福井と言えば曹洞宗大本山永平寺、東尋坊でしょう。
 曹洞宗大本山永平寺は今から約750年前の寛元2年(1244年)、道元禅師によって開創建された出家参禅の道場です。修行の中心となる七堂伽藍など70余棟の建物が樹齢600年を越える老杉の巨木に囲まれながら静かに佇んでいます。今も750年前に道元によって定められた厳しい作法に従って禅の修行が営まれています。
 日本随一の奇勝として名高い東尋坊はゴツゴツした岩が約1キロに渡って続いており、ビルの8階から9階くらいに相当し、水面から25メートルもの高さから見下ろす断崖絶壁の景色はまさに絶景です。
 味自慢といえば、お米、越前がにでしょう。全国で最もたくさん栽培しているおいしいお米コシヒカリは、昭和31年に多大な努力と十有余年の歳月を費やして福井県が育成したものです。
 越前がには福井県の代名詞とも言える特産品の代表格であり、冬の味覚の王者、昨年も11月6日午前0時に待望の解禁を迎えました。また、福井県の花である越前水仙は越前海岸に咲く日本水仙の総称で、日本三大群生地の一つとして広く知られています。
 会議会場である芦原温泉は明治16年に農民がかんがい用の井戸を
掘ったところ温泉が涌き出したことがはじまりで、今では北陸屈指の名湯として人気を誇っています。
 以上、福井県のお国自慢、味自慢でした。ぜひ多くの皆様が大会にご参加下さいますよう、お待ち申し上げております。

≪6.第36回全国盲人将棋大会 A級森さん・B級松本さん優勝≫
 日本盲人会連合と広島市視覚障害者福祉協会の主催による第36回全国盲人将棋大会が11月10日、11日の両日、広島市心身障害者福祉センターで開催された。今大会にはA級(有段者の部)14人、
B級(級位以下の部)14人の計28人が出場。日本将棋連盟から前田祐司八段を審判長に迎えて、10日は予選、11日は決勝トーナメントが行われ、A級は熊本県の森美勝さん、B級は佐賀県の松本豊治さんがそれぞれ優勝、厚生労働大臣杯を手にした。
 さらに森さんにはNHK会長賞、各級3位までの入賞者には日本将棋連盟会長賞並びに日盲連会長賞が贈られた。なお、A級優勝者には4段、B級優勝者には初段が、日本将棋連盟より授与される。そのほかの結果は次の通り(敬称略)。
【A級】準優勝:広島市・中村敬三、3位:東京都・福岡繁
【B級】準優勝:東京都・中山文夫、3位:宮崎県・長曽我部進

≪7.第12回全国障害者スポーツ大会 グランドソフト優勝は山梨≫
 東日本大震災復興支援第12回全国障害者スポーツ大会「ぎふ清流大会」が10月13日から15日の3日間、「輝け はばたけ だれもが主役」をスローガンに全国の都道府県・政令指定都市から選手・役員など関係者約4500人が参加して岐阜県で開催された。
 13日は岐阜市の長良川競技場に皇太子さまをお迎えして開会式が開かれ、選手団の入場行進、炬火の点火など式典に続いて、オープン
競技を含む17競技が県内外の各競技会場で行われた。視覚障害者を対象にしたグランドソフトボール競技では、全国各地の予選を勝ち抜いた6チームに、開催地元1チームを合わせた7チームが熱戦を展開。決勝では山梨県チームが三重県チームを5対2で破り優勝した。3位は鹿児島県。対戦成績は次の通り(カッコ内は得点)。
 【1回戦】山梨県(9)対岐阜県(3)/三重県(4)対徳島県(3)/鹿児島県(5)対大阪市(2)
 【準決勝戦】山梨県(5)対仙台市(3)/三重県(6)対鹿児島県(4)
 【決勝戦】山梨県(5)対三重県(2)
 【3位決定戦】鹿児島県(13)対仙台市(1)
 【交流試合】徳島県(2)対岐阜県(0)/大阪市(5)対徳島県(4)

≪8.第27回視覚障害者柔道大会 徳島県が12回目の優勝≫
 第27回全日本視覚障害者柔道大会(NPO法人日本視覚障害者柔道連盟主催)が11月25日、東京都文京区の講道館で開催された。
全国から30名の選手が出場して熱戦を展開。都道府県対抗戦では徳島県が12回目の優勝をかざり、厚生労働大臣杯などを獲得した。
 準優勝は大阪府、第3位は埼玉県。体重別個人戦の試合結果は次の通り(敬称略。優勝、準優勝、第3位の順。1人の場合は優勝、2人の場合は優勝と準優勝、3位は2人の場合あり)。
 【男子】60kg級:熊本県・平井孝明/66kg級:徳島県・藤本聰、愛知県・廣瀬誠、熊本県・大山桂司/73kg級:埼玉県・高橋秀克、東京都・米田幸弘、東京都・有安諒平、福岡県・早川翔太郎/81kg級:東京都・初瀬勇輔、大阪府・大野錦治、宮城県・菊地裕三/90kg級:埼玉県・加藤裕司/100kg級:大阪府・松本義和、愛媛県・廣瀬悠/100kg超級:徳島県・正木健人/シニア:東京都・青木裕/無段者:茨城県・山口凌河、大阪府・髙浦功嗣
 【女子】57kg以下級合同:東京都・田中亜弧、京都府・三輪順子、静岡県・土屋美奈子

≪9.短信≫
 【秋の叙勲・褒章】(敬称略)
 *旭日双光章:高野宗吉(75、埼玉県視力障害者福祉協会前会長)/森永速雄(78、鹿児島県視覚障害者団体連合会前会長)
 *黄綬褒章:飯田康隆(61、大分県盲人協会理事)

≪10.東日本大震災義援金 募金・配布のご報告≫
 平成24年12月21日現在、日本盲人会連合に寄せられた東日本大震災義援金の募金状況は、総計492件、5173万2727円となり、うち4612万5890円を、482人と7団体に送らせていただきました。ご協力いただいた全国の会員・関係者の皆様に心より篤く御礼申し上げます。
 送付方法は下記のいずれかで。
【郵便振替】口座名:社会福祉法人 日本盲人会連合
 口座番号:00170-9-48326
 ※ 通信欄には「震災義援金」と必ずご記入下さい。
【銀行振込】銀行名:みずほ銀行
 支店名:高田馬場支店
 預金種類:普通預金
 名義人:(フク)ニホンモウジンカイレンゴウ
 口座番号:2691058
お問合せは日盲連事務局へ(電話03-3200-0011)

≪11.第38回全国盲人文芸大会入賞者発表≫
 平成24年に開催された日本盲人会連合主催「第38回全国盲人文芸大会」には、全国から短歌48人(144首)、俳句62人(180句)、川柳53人(158句)、随想・随筆11人(11編)をご応募頂き、厳正な審査の結果、各部門の入選作品が決まりました。
 審査員の先生並びに、1位から3位までの入賞者の方々のお名前は次の通りです。(敬称略)
 【短歌の部】審査員:佐佐木幸綱、池田はるみ、黒岩剛仁
 1位(厚生労働大臣賞):新潟県・斉藤ひろみ、2位:大阪府・九四家朋代、3位:山梨県・埜村和美
 【俳句の部】審査員:松林尚志、松井国央
 1位(文部科学大臣奨励賞):相模原市・長澤壯、2位:兵庫県・上山勇、3位:愛媛県・菊池ただのり
 【川柳の部】審査員:川端六点、石部明
 1位(NHK会長賞):札幌市・海野久夫、2位:名古屋市・酒向邦一、3位:佐賀県・増山正治
 【随想・随筆の部】審査員:竹村實、当山啓
 1位(東京都知事賞):新潟県・斉藤ひろみ「震災あの時」
 2位:東京都・金澤茂雄「カナダに行ってみて」
 3位:東京都・小柴恭男「中途失明者の生きがい」