愛盲時報 第229号(テキストデータ・全文)

2011年1月20日

愛盲時報 平成23年1月20日(木) 第229号

≪1.新春対談2011 細川厚生労働大臣と笹川日盲連会長≫
 障害者制度改革に向けた重要な年となる2011年新春、山積する課題への対応にお忙しい細川律夫厚生労働大臣に笹川吉彦日本盲人会連合会長が障害者施策を中心にお話をうかがいました。
 笹川会長:新年明けましておめでとうございます。平成23年の初春ということで、今年は希望を持って生きて行ければと思っております。厚生労働大臣と申しますと、重要ポストの中の最重要ポストだと思いますけれども、昨年の9月に厚生労働大臣にご就任になられまして、もう既に3か月余り経過しておられます。全国の障害者が大臣のご活躍に大変期待をしておりますので、新年の御挨拶に併せて大臣ご就任のご感想を聞かせて頂ければ、大変ありがたいと思います。よろしくお願い致します。
 細川厚生労働大臣:明けましておめでとうございます。今年1年もまた、よろしくお願いしたいと思います。私も今年1年、社会保障の関係、しっかりがんばっていきたいと思っておりますし、とりわけ視覚障害者の皆さん方が住みやすい社会、それを作るためにも、しっかり頑張ってみたいと思っております。
 私、一昨年から副大臣も務めさせて頂いておりまして、菅内閣の発足に伴いまして、引き続いて厚生労働大臣を拝命致したところでございます。厚生労働行政というのは、本当に国民の皆さんの生活に密着している大変重要な分野でございまして、国民の皆様のご期待は大変高いものがあると感じているところでございます。
 現在、我が国におきましては、少子高齢化がどんどん進んでおりまして、雇用情勢もまた大変厳しい状況にございます。そういうような中で厚生労働行政は障害者福祉施策を始めとして、子育て支援、年金、医療、介護などの持続可能な社会保障の構築、雇用問題など多くの課題を抱えているところでございます。
 厚生労働大臣としましては、障害のある方も含め国民の皆さんの期待に添うように、こうした諸問題の解決に全力を傾けていきたいと考えております。どうぞ、今年もよろしくお願いいたします。
 笹川:ありがとうございます。ところで菅政権の重要な3本柱の一つに、先ほど大臣からもございました、社会保障制度の充実ということがございます。当然、障害者福祉も含まれるわけですけれども、ただ私ども大変気になりますのは、保障を充実するための財源をどういう形で確保していくのか、このへんが大変気になるところですけれども、大臣のお考えはいかがでしょうか?
 大臣:はい、年金、医療、介護あるいは子育てなどの不安を無くして、国民が安心して暮らせる社会保障制度をしっかり構築することは、極めて重要な課題だと考えております。菅総理のもと、経済成長、財政健全化と並びまして、社会保障改革を一体的に進めていくということとしておりまして、昨年10月に設置されました政府・与党社会保障改革検討本部におきまして、検討が進められてきたところでございます。検討本部におきます検討を踏まえまして、昨年の12月14日には、「社会保障改革の推進について」ということで閣議決定をされまして、社会保障改革に係る基本方針が示されたところでございます。
 今後、社会保障の安定強化のための具体的な制度改革案と、その必要財源の安定的な確保等のための税制改革について、これを一体的に検討を進めていくということになっております。私としましても持続可能な社会保障の構築や必要となる安定的な財源をどのようにして確保するかについて、積極的に議論を行ってまいりたいと、このように考えているところでございます。
 笹川:ありがとうございます。何とか財源確保を早急に対応して頂きたいと思います。一昨年の9月に民主党政権が誕生しまして、前厚生労働大臣が早々に障害者自立支援法を廃止するというふうに発言されました。そして今、障がい者制度改革推進本部が中心となりまして、いわゆる障害者のための新法を作るという作業が進められておりますけれども、この新法に対する大臣のお考えをお聞かせ頂ければありがたいと思います。
 大臣:障害のある皆さんの障害者総合福祉法、これは仮称でございますけれども、この法律に対する期待が非常に高いということも、私も伺っているところでございます。昨年の6月に閣議決定をいたしました「障害者制度改革の推進のための基本的な方向について」、ここでは制度の谷間のない支援の提供、個々のニーズに基づいた地域生活支援体系の整備等を内容とする障害者総合福祉法の制定に向け必要な検討を行い、平成24年の法案提出、25年8月までの施行を目指すということと致しているところでございます。
 昨年4月に障がい者制度改革推進会議のもとに設置されました総合福祉部会におきまして、現在この障害者総合福祉法の検討が進められているところでございまして、この会議には視覚障害のある方を代表して、日本盲人会連合の田中(たなか)伸明(のぶあき)さんにも参加をして頂いているところでございます。
 厚生労働省と致しましては、視覚障害のある方などの障害のある方や、事業者など現場の方々をはじめ、様々な関係者のご意見などを十分聞きながら検討を進めてまいりたい、このように考えております。
 笹川:ぜひ一つ、素晴らしい法律を作って頂きたいと思います。
 それから昨年12月3日の臨時国会最終日に障害者自立支援法一部改正案が成立致しました。大臣はじめ関係者の皆様方の大変なご努力で、その中に視覚障害者が大変期待をしております同行援護という事項が創設されました。ただ大変残念なのは、この改正案の施行が1年6か月以内ということになっておりまして、そうなりますと新法とほとんどくっついてしまうんじゃないかと、改正の意味がないんじゃないかというふうに捉えている者もおります。
 平成18年の身体障害者・児の実態調査、大臣もご承知の通りですが、特に視覚障害者の場合はその60%が70歳を超えているという大変高齢化社会でございます。おのずから医療機関に掛かるということも頻繁にあるわけですけれども、今の地域生活支援事業では到底対応ができない。そのために同行援護が今回設けられたわけですから、なんとか1日も早くこの同行援護が施行されるように、大臣のお力添えを是非お願いしたいんですけれども、この点はいかがでしょうか?
 大臣:昨年12月に成立致しました障害者自立支援法に係る議員立法の中には、視覚障害のある方が大変待ち望んでおられました、重度の視覚障害のある方に対する移動支援の充実をはじめとして、障害のある方の地域生活を支援するための施策が盛り込まれているところでございます。
 この同行援護につきましては、皆さんから1日も早い実施をしてほしいと、こういうご要望を頂いておりますので、これを踏まえまして、来年度予算案において所要の経費を盛り込んでいるところでございまして、自治体などの準備もしっかり行って頂いた上で、今年の10月から実施する予定と致しておりますから、今年の10月からは、そのようになる予定でございます。
 笹川:ありがとうございます。このニュースを聞いたらおそらく全国の視覚障害者が諸手を挙げて喜ぶと思います。1年半、それがわずか半年で実施されるということは、本当に私どもにとっては幸せでございます。本当に大臣のご努力に感謝を申し上げたいと思います。それでは最後に、大臣の本年の抱負をお聞かせ頂ければと思います。
 大臣:歴史的な政権交代の実現から、はや1年3か月余りが経過を致しました。この間、私としましては、副大臣そして大臣として、厚生労働行政が抱える様々な諸課題について全力で取り組んでまいりましたけれども、社会保障制度の改革とか、あるいは雇用対策など、取り組むべき課題というのはまだまだ残されております。本年も引き続き厚生労働大臣として、これらの課題に全力を注いでまいりたいと思っております。
 本年は障害者基本法の見直しが予定されておりますし、夏には障がい者制度改革推進会議総合福祉部会から障害者総合福祉法の骨格が提案される予定でございます。本年は障害のある皆さんにとって、非常に重要な1年となるものと考えております。
 厚生労働大臣と致しましても、障害のある皆さんが地域の中で安心して暮らすことができる社会作りに、全力を注いでまいりたいと考えております。本年が皆さんにとって良い1年となりますよう心から祈念を致しているところでございます。
 笹川:全国の障害者が大臣のご活躍、大変期待をしておりますので、ぜひ本年も積極的にご活躍頂きたいと思います。本日は大変お忙しい所、ありがとうございました。
 大臣:ありがとうございました。

≪2. 謹賀新年2011年≫
 「同行援護」早期実現を  会長 笹川吉彦
 明けましておめでとうございます。
 皆様お元気で2011年の初春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
 旧年中は多面に亘り、本連合の活動に対し、ご理解ご支援いただき、誠にありがとうございました。心から感謝申し上げますとともに、本年も一層のご指導ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 悲願の「障害者自立支援法一部改正(案)」が、12月3日の臨時国会最終日にようやく成立しました。この中には、重度視覚障害者を対象とする「同行援護」の創設が含まれており、大きな前進といえますが、手放しで喜べないのは、実施期間が1年6か月以内とされている点です。なんとしても早期実現を図らなければなりません。
 また、まもなく開かれる通常国会には、障害者基本法改正案が上程されることになっており、その先には「障害者権利条約」の批准が控えております。何が何でも本年中には批准を終え、すでに締約国となっている他の国々に、追いつかなければなりません。総合福祉部会における障害者総合福祉法(仮称)の審議も急ピッチで進められており、これには視覚障害者の立場から必要な要件を盛り込むべく、積極的に働き掛けていかなければなりません。
 これも本年中にはまとめられ、2012年の通常国会に法案として提出されることになっております。したがって、この1年は、私たち障害者にとって、極めて重要な1年となります。この点を十分ご認識の上、政治の動向に注目し、その成り行きをしっかり見守っていただきたいと思います。お気づきの点などありましたら、いつでも事務局(電話03-3200-0011番)へご連絡下さい。
 本年は兎年、兎にあやかって躍進の年にしたいと思います。
 年頭にあたり、皆様のご健康とご多幸をご祈念申し上げます。

 制度改革結実の年に  副会長 竹下義樹
 あけましておめでとうございます。2011年がみなさまにとって幸多い年となることを祈念申し上げます。
 2010年はわが国の障害者にとって大きな意味を持つ年であったと思います。
 障害者制度改革に向けた議論が1年を通じて継続され、6月には第1次意見書が内閣において閣議決定され、12月には第2次意見書が障がい者制度改革推進本部に提出されました。この2つの意見書に基づき、障害者制度改革の足音が大きくなり、今年はそれが法律や新たな制度として結実する年にしていかなければなりません。
 まず第1に、障害者基本法の抜本改正を実現し、わが国において障害者が暮らしやすい社会づくりの基礎を作らなければなりません。第2に、障害者基本法の改正を受けて、障害のある人の権利条約が国会において批准されなければなりません。第3に、障害者自立支援法に代わる総合福祉法の内容が具体的となり、障害者の地域での暮らしを支える制度が私たちに提示される年にしなければなりません。
 そのためには、昨年日盲連がまとめた「視覚障害者福祉のあり方に関する報告書」を総合福祉法の内容に取り入れさせ、視覚障害者にとって望ましい総合福祉法にしなければなりません。日盲連として全国の声を新たな制度に生かすためにも、6月に島根県で開催される日本盲人福祉大会を成功させ、総合福祉法に私たちの声を反映させたいと思います。
 本年もよろしくお願い致します。

 要望は声を大にして  副会長 時任基清
 明けましておめでとうございます。
 今年は平成23年、辛・卯(かのと・う)の年です。卯は方角では東、時刻では明け六つ(午前6時)です。日の出の方向、日の出の時刻を表わすので、私たちの生活も、我国の景気も盛んになることを大いに期待したいものです。
 日盲連は会員の皆様のお力により、新センターを建設し、役・職員一同、新たな気持で福祉事業に取り組んで参りましたが、この希望溢れる年を迎えて、更に覚悟を新たにし、業務の遂行に当たらねばなりません。
 「天下の悪法」と言われた障害者自立支援法も多少の手直しが行なわれ、更に「障害者総合福祉法」制定を目指して準備が進められていますし、国連障害者権利条約批准に向けての取り組みも進んでおります。
 障害者は社会の少数派ですが、視覚障害者はその中でも更に一握り、極々付きのマイノリティーなので、よほど声を大にし主張し続けないと、要求や要望は圧倒的多数である知的障害者の親や、精神障害者家族の運動の蔭に埋没してしまうでしょう。視覚障害者は一団となり「日盲連執行部にお任せ」の要求でなく、お一人お一人が先頭に立つ覚悟で、共に闘おうではありませんか。
 今年も日盲連と、その活動へのご理解、ご協力を宜しくお願いし、年頭のご挨拶と致します。

 飛躍の年 島根大会から  副会長 前川昭夫
 皆様、新年明けましておめでとうございます。
 2011年はうさぎ年、飛躍を表すとも進歩の年とも言われ、また奉仕の精神で善行をつくす宿命を持つとも言われているようです。皆様にも飛躍と平安の年であるよう、心からお祈り申し上げます。昨年は秋田県を始め、北海道・東北ブロック関係者のご支援により、日盲連大会を成功させ、運動方針からもいくつかの成果をあげられたと思います。
 とりわけ長年訴えてきた代読・代筆への対応が、急速に全国の郵貯や銀行で広がっていることに感謝しています。また推進会議も既に29回開かれ、二つの部会も精力的に進められており、福祉制度の全面的な改正に期待したいと思います。日盲連も視覚障害者の福祉の在り方検討会を重ね、今年は一定の結論が示されます。また、三療についても様々な角度から見直し、関係団体とも連携して法制度や教育も含め検討を進め、視覚障害者の就労安定がもたらされるよう、努力してまいります。
 さて、今年の日盲連大会は私どもの中国ブロック、とりわけ島根県の皆さんにはお世話になり、着々と準備が進められています。全国から多数ご参加いただき、盛大な大会となるよう、ご協力お願い申し上げます。
 昨年は障害者自立支援法改正案が国会を通過し、個人給付として認められたものもありますが、本格的な改正には強力な運動が必要です。政治情勢は誠に不安定ですが、見方によれば、福祉に関わる法律を総合福祉法(仮称)として大改正しようとしているわけであり、権利条約も国内法の成立により批准へと進みます。情報バリアフリー法についても、統一基準を示していただきたいものです。今年はホップ・ステップ・ジャンプのうち、ステップの年ではないでしょうか?島根大会では強固な運動方針を決定し、成果をもたらす必要があると思います。
 終わりに、皆様のご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

≪3.2010年アジア太平洋盲人福祉会議開催 権利条約批准と施策の充実目指して≫
 「2010年アジア太平洋盲人福祉会議(2010WBUAP中期総会)」が世界盲人連合アジア太平洋地域協議会(WBUAP)と社会福祉法人日本盲人福祉委員会川吉彦理事長)の主催により10月29日から11月1日の4日間にわたり開催された。
 21か国・地域から250名余りの視覚障害者代表、学識経験者、協力者が参加して、初日から3日目までは千葉市中央区の「ホテルグリーンタワー千葉」、最終日は東京都墨田区の「すみだ産業会館サンライズホール」を会場に、日頃の活動報告と活発な意見交換を行った。
 アジア太平洋地域会議は1955年の第1回大会、1991年の中期総会に続いて3度目の日本開催となった。今回は「障害者権利条約の批准と視覚障害者施策の充実を目指して 平等な就業機会と生存権の保障」をテーマに、2012年の目標達成を目指して取り組んできた行動計画実現に向け、真剣な討議が交わされた。
 初日の10月29日は、青年フォーラムと女性フォーラムを開催。いずれも予定を超える参加者があり、各国の実情を報告するカントリーレポートが発表され、熱心な討議が交わされた。フォーラム終了後は盛大な歓迎レセプションが開かれ、交流を深めた。
 2日目の30日は開会式が開かれ、マリアン・ダイアモンドWBU会長が「世界盲人連合の役割 現在と未来と」、また、フレッド・リード欧州盲人連合雇用委員会委員長が「欧州連合に於ける視覚障害者の労働活性化、成果と課題」をテーマに、それぞれ記念講演を行った。
 午後からはWBUAP中期総会が開かれ、指田(さしだ)忠司(ちゅうじ)会長はじめ、事務局長、会計、地区委員長並びに各委員会委員長からの活動報告、続いて開かれた全体会議では参加各国によるカントリーレポートの発表が行われた。
 3日目の31日も引き続き中期総会が開かれ、定款改正や行動計画の見直しなどを審議。続いて今大会の2つの大きなテーマについて、「WBUと国際協力 アジア太平洋地域における能力開発等」と「WBUと権利条約の批准 アジア太平洋地域における各国の現状と展望」の2つの分科会で、さらに議論を深めた。
 昼食をはさんで開かれたシンポジウム「視覚障害者の平等な就業機会の保障」では、世界的に厳しい経済情勢を背景に、視覚障害者の雇用状況改善に向け、先進的な事例やアジア・太平洋地域の現状紹介、今後の取り組みに向けた提言などに続いて活発な意見交換が行われた。
 会議終了後は閉会式と送別レセプションが催され、寛いだ雰囲気の中でさらに交流を深めた。
 4日目は、今年で第5回を迎える視覚障害者向け総合イベント「サイトワールド2010」の会場「すみだ産業会館サンライズホール」に舞台を移し、シンボジウム「視覚障害者と情報・通信・技術(ICT)」が開かれた。視覚障害者の情報保障に欠かせない存在となったコンピュータについて、各国のパネラーが活用事例を紹介、その重要性を改めて確認。また、会場内に出展された最新の福祉機器や、新技術の体験コーナーなどが、参加者の注目を集めていた。
 3日目までは台風の接近により荒れた天気が続いたが、最終日はようやく晴れ間がのぞき、4日間にわたる会議は、地元千葉市視覚障害者協会をはじめとする多くの関係者の協力を得て、無事閉幕した。

≪4.第34回全国盲人将棋大会 A級優勝は前田さん≫
 日本盲人会連合と広島市視覚障害者福祉協会の主催による第34回全国盲人将棋大会が10月10日と11日の両日、広島市心身障害者福祉センターを会場に、日本将棋連盟から福崎文吾九段を審判長に迎えて開かれた。大会にはA級(有段者の部)14名、B級(級位以下の部)17名の計31名が出場して熱戦を展開、競技と並行して福崎九段による恒例の指導対局も行われた。決勝では、A級が広島市の前田眞さん、B級が熊本県の森美勝さんがそれぞれ優勝、厚生労働大臣杯を手にした。さらに前田さんにはNHK会長賞、各級3位までの入賞者には日本将棋連盟会長賞と日盲連会長賞が贈られた。なお、A級優勝者には4段、B級優勝者には初段が日本将棋連盟より授与される。また今大会では、決勝トーナメントに参加できなかった選手を対象にレクリエーショントーナメントが行われ、優勝した立石智さん(福岡市)と準優勝の奥田勝逞さん(広島市)に、日本将棋連盟広島将棋同好会支部から賞品が送られた。入賞者は次の通り(敬称略)。
 【A級】優勝・前田眞(広島市)、準優勝・瀬戸川博正(広島県)、3位・御神本章(島根県)
 【B級】優勝・森美勝(熊本県)、準優勝・小河晋(広島市)、3位・松本豊治(佐賀県)

≪5.第25回視覚障害者柔道大会 埼玉県が6回目の優勝≫
 第25回記念全日本視覚障害者柔道大会(特定非営利活動法人日本視覚障害者柔道連盟主催)が11日7日、東京都文京区の講道館で開催された。全国から49名の選手が出場して熱戦を展開。都道府県対抗戦では埼玉県が6回目の優勝をかざり、厚生労働大臣杯などを獲得した。準優勝は愛知県、第3位は茨城県。なお、今大会は来年4月にトルコで開催される「IBSA世界選手権大会」の代表候補選考を兼ねて実施された。体重別個人戦の試合結果は次の通り(優勝、準優勝、第3位の順。1人の場合は優勝、2人の場合は優勝と準優勝、3位は2人の場合あり)。
 《男子》
 【60kg級】平井孝明、田村修也、田村友一、礎眞一
 【66kg級】藤本聰、広瀬誠、上野裕介、米田幸弘
 【73kg級】高橋秀克、永井崇匡、中村隼人、石坂啓
 【81kg級】加藤裕司、大野錦治、近藤正徳
 【90kg級】初瀬勇輔、坂野裕
 【100kg級】松本義和、北薗新光、廣瀬悠
 【無段者】西村博章、高浦功嗣
 【シニア】青木裕、鷲山良、関民夫
 《女子》
 【52kg以下級合同】赤塚正美
 【52kg超級合同】田中亜弧、米田真由美、土屋美奈子

≪6.第16回全国フロアバレーボール 東京大会開催≫
 「第16回厚生労働大臣杯全国フロアバレーボール東京大会」(日本盲人会連合並びに東京都盲人福祉協会主催、厚生労働省後援)が10月30、31の両日、東京・大久保の新宿区立新宿スポーツセンターで開催された。参加は昨年より少ない男子5チーム、女子2チームで、2日間続けての試合となった。男子は5チームがリーグ戦を行い、その勝敗数によって順位を決定、今回は名古屋市のキングシャッチーが、8連覇している東京都チームを破って初優勝した。女子は出場チームが2チームであったが、名古屋市のゴールデンシャッチーがオープン参加して、第1日目は3チームによるリーグ戦を行った。2日目はリーグ戦の順位によって、ページ方式(第2位と第3位が戦い、その勝者が第1位と戦う、プロ野球のクライマックスシリーズと同じ方式)で最終順位を競った。決勝では新潟県チームが昨年優勝の東京都チームを破り優勝した。試合結果は次の通り。
【男子】優勝・キングシャッチー(名古屋市)、準優勝・函館FVC(エフブイシー)(北海道)、第3位・バトラー(東京都)

【女子】優勝・MAX(マックス)新潟(新潟県)、準優勝・スカーレット(東京都)

≪7.第10回全国障害者スポーツ大会 グランドソフト優勝は愛媛≫
 「ゆめ半島 みんなが主役 花咲く笑顔」をスローガンに、第10回全国障害者スポーツ大会「ゆめ半島千葉大会」が10月23日~25日の3日間、千葉県で開催された。大会には全国の都道府県・政令指定都市から、選手・役員など関係者約5500人が参加。県内16競技会場で、13の競技と4つのオープン競技で熱戦が展開された。23日は千葉市美浜区(みはまく)の幕張メッセに皇太子さまをお迎えして開会式が開かれ、式典終了後はさっそく競技が開始された。
 グランドソフトボール競技は24、25の両日、千葉県立成田北(なりたきた)高等学校グラウンドで行われ、全国各地の予選を勝ち抜いた6チームが優勝をかけて戦った。25日に行われた決勝戦では、愛媛県チームが愛知県チームを3対1で破り優勝。第3位は京都府。対戦成績は次の通り。
【1回戦】京都府(4)対千葉県(1)、山梨県(5)対青森県(0)
【準決勝戦】愛知県(16)対京都府(0)、愛媛県(13)対山梨県(1)
【決勝戦】愛媛県(3)対愛知県(1)
【3位決定戦】京都府(1)対山梨県(0)
【交流試合】青森県(4)対千葉県(2)

≪8. 短信≫
 【秋の叙勲・褒章】
 平成22年秋の叙勲・褒章受賞者が11月初旬発表され、視覚障害関係では次の方々が受章されました。
 *旭日双光章:槇野勝信・日本盲人会連合相談役、元大阪府視覚障害者福祉協会会長(79)、花島弘・日本点字図書館理事(73)
 *旭日単光章:吉野英明・元大分県盲人協会会長(73)
 *黄綬褒章:奥本一夫・神戸市身体障害者団体連合会理事長(67)、熊野進・元茨城県視覚障害者協会副会長(77)、道端智光・元富山県視覚障害者協会評議員(74)
 【新会長就任】
 社会福祉法人愛知県盲人福祉連合会の堀崎忠彦会長が勇退、10月1日付けで彦坂和夫氏が新会長に就任されました。
【事務所移転】
 社団法人埼玉県視力障害者福祉協会(高野宗吉会長)は、9月13日付けで新事務所に移転しました。新住所は下記の通りです。
 〒360-0014 埼玉県熊谷市箱田4-6-32
 なお、電話・FAX・メールアドレスに変更はありません。

≪9. 第36回全国盲人文芸大会 入賞者発表≫
 平成22年に開催された日本盲人会連合主催「第36回全国盲人文芸大会」には、全国から短歌55人(164首)、俳句69人(181句)、川柳60人(178句)、随想・随筆8人(8編)のご応募を頂き、厳正な審査の結果、各部門の入選作品が決まりました。審査員の先生並びに、1位から3位までの入賞者の方々のお名前は次の通りです。(敬称略)
 【短歌の部】審査員:佐佐木幸綱、池田はるみ、黒岩剛仁
 1位(厚生労働大臣賞):大分県・吉野英明、2位:島根県・佐々木貞敏、3位:山形県・佐藤信幸
 【俳句の部】審査員:松林尚志、松井国央
 1位(文部科学大臣奨励賞):青森県・高橋昭七、2位:福岡県・矢原まもる、3位:東京都・佐藤仁
 【川柳の部】審査員:川端六点、石部明
 1位(NHK会長賞):千葉県・井岡栄、2位:宮城県・高橋恵美子、3位:長野県・森錠次
 【随想・随筆の部】審査員:高橋秀治、竹村實
 1位:茨城県・日向寺博正「らっかむき」、
 2位:千葉県・清水麻子「私と点字」、
 3位:名古屋市・岩崎なほみ「菜の花」