第18回茨城県視覚障害者福祉大会開催

2016年12月2日

 茨城県視覚障害者協会(坂場篤視会長)主催の第18回茨城県視覚障害者福祉大会が11月27日、茨城県水戸市の「三の丸ホテル」で会員・関係者ら約150名が参加して開かれました。

 午前の大会式典では団体役員などの組織功労者、点訳・音訳奉仕の援護功労者への感謝状贈呈などが行われ、茨城県知事(代理・保健福祉部理事兼次長)をはじめ、国会議員など多くの来賓の方々から祝辞が述べられました。続く議事では大会宣言と10項目の決議を採択。午後の部では、バリアフリー映画体験会と芸能発表会が行われました。大会で決議された要望事項の概要は次の通りです。

 (1)不当な差別的取り扱い禁止と合理的配慮の提供のため、全市町村で、早期に対応要領の策定と地域協議会の設置を
 (2)情報保障や合理的配慮の提供による社会参加支援のため、県立点字図書館・視覚障害者福祉センターの施設整備・機能の一層の充実を
 (3)同行援護事業において、サービス利用範囲の拡大、福祉送迎要件の緩和など利用者ニーズに合ったサービスの提供と地域間格差の解消に向けた取り組みの強化を
 (4)補装具・日常生活用具給付事業における地域間格差解消に向けた取り組みや利用者ニーズを反映した適切な制度運用を
 (5)弱視者のために公共施設や交通機関の階段、トイレ等の照明、表示を見やすくするとともに、地域の医療機関や訓練施設でのロービジョンケアの実施を
 (6)視覚障害者の就労機会の拡大や中途視覚障害者の社会復帰、雇用継続のため、合理的配慮の提供を促進する体制の整備を
 (7)無資格医業類似行為者の取り締まりの強化と晴眼あはき師養成機関の新増設を認めないことを要望
 (8)安全な移動を確保する誘導ブロック、エスコートゾーン、音響式信号機などの設置拡大と声かけサポート運動など交通安全県民運動の積極的な推進を
 (9)可動式ホーム柵、内方線付点状ブロック敷設など駅ホームの安全対策を推進するとともに、座席までの誘導など安心して利用できる乗車サービスの提供を
 (10)必要な支援物資の備蓄や要援護者へのきめ細かな対応など災害時避難所支援体制の充実を。